圧倒的コスパでパソコン市場を席巻する人気CPU「ライゼン」とは?
「Ryzen(ライゼン)」はAMD社が2017年にリリースしたCPUです。それまでAMDのCPUはローからミドル帯の一部で、最大手であるインテル製CPUよりコストパフォーマンスが優れているモデルがある程度で、市場全体としてはインテルに大きな差を付けられていました。
しかし、ライゼンはローエンドからハイエンドまで性能・価格ともにインテルCPUよりも優れており、徐々に採用するパソコンが増えました。今では価格コムのノートPC人気売れ筋ランキングトップ20の内、13台がAMDのCPUを搭載しており、インテルCPU搭載製品以上に人気を博しています(2020年11月調べ)。
でも、「CPUがスゴいと言われても、なにがいいのか分かりづらい」という人もいるのでは? そこで本特集では、ライゼン搭載パソコンの中でも特にお買い得なモデルを紹介していきます。
用途と目的別で適性をチェック! 6項目で性能を徹底評価しました
今回は、レビューした各機の性能を用途・目的別にチェックしました。評価したのは以下の6項目です。
【ネット・SNS】
Web閲覧やメール、SNSを快適に利用できるかを評価
【動画】
高品質な液晶やスピーカー、光学ドライブの搭載、動画再生能力を評価
【ビジネス】
MS Office、生体認証の搭載、サポート、キーボードなどビジネス適正を評価
【クリエイティブ】
CPU性能、ストレージ容量、画面サイズ、キーボード、タッチパッドなどで評価
【ゲーム】
GPU性能、液晶のリフレッシュレートといったゲーム適正で評価
【モバイル】
本体質量、サイズ、バッテリー駆動時間、頑丈さ、携帯性などから評価
- ネット・SNS: 5/5点
- 動画: 5/5点
- ビジネス: 5/5点
- クリエイティブ: 5/5点
- ゲーム: 5/5点
- モバイル: 5/5点
- 合計: 30/30点
チャートの点数は3点が普通。4点は優れている、5点はかなり優れているという評価です。おもな用途の項目は4点以上あると安心です。
それでは実際にチェックしてみましょう。
高性能なCPUとAMD製GPUと相性のよいディスプレイを備えた1台
MSI
Bravo-15
-A4DDR-056JP
実勢価格:12万5800円
CPU:Ryzen 7 4800H(2.9GHz)
メモリ:16GB
ストレージ:512GB(SSD)
ディスプレイ:15.6型(1920×1080)
サイズ・質量:約W359×H21.7×D254mm・1.96kg
AMDのCPUとAMDのGPUを搭載するというAMDファンに突き刺さる構成のゲーミングモデル。AMDのGPUとの同期技術を搭載したディスプレイにゲーミング仕様のキーボード、さらには強力な冷却システムと、完全にゲームに特化したパソコンです。
ちなみに、GPUに比べるとCPUのグレードが高いので、CPUに負荷のかかる動画編集などクリエイティブな用途にも向いています。
GPUはゲーミングとしてはエントリーグレードですが、無理な設定にしない限り、流行のゲームをプレイするには十分の性能です。
GPU:ゲーム向きのRadeon RX 5500M
GPUにはCPUと同じAMD製のRadeon RX 5500Mを搭載。ディスプレイがRadeonとの同期技術「AMD FreeSync」に対応しているので、動きの激しいゲームでもなめらかに表示されます。
ディスプレイ:ワンランク上のリフレッシュレート144Hz
1秒間の画面書き換え回数は144回。ゲーミングノートPCの中でもワンランク上の描写能力を備えています。
キーボード:キーボードはテンキーレスのゲーミング仕様
15.6型のノートPCはテンキー付きが多いですが、本機はキーサイズを重視したテンキーレスのゲーミング仕様です。
冷却:パワフルな冷却システムで本体内に熱をこもらせない
冷却には2基のファンと銅製ヒートパイプが使われており、放熱性能は高いです。
インターフェース:USB端子は右側面に集中配置されている
USBはUSB3.1 Gen1のType-Aを2基、USB3.1 Gen2のType-Cを2基、右側面に備えています。
- ネット・SNS: 5点
- 動画: 3点
- ビジネス: 2点
- クリエイティブ: 4点
- ゲーム: 4点
- モバイル: 2点
- 合計: 20/30点