フライパン選びって 案外難しくないですか?
新しいフライパンで作った料理の反応がよくないと、料理の腕が落ちたように感じてしまいます。「下ろしたてで馴染んでいないから仕方ない」と思っているかもしれませんが、実はそもそものフライパン選びを間違っているからかもしれません。
しかし、フライパンは見た目や口コミでしか選べないのも事実。そこで、実際に様々な製品で料理して性能をテストしてみることにしました。もちろん、注目すべきは、テストする女性誌『LDK』にて今年のベストバイに輝いた、ビタクラフトのソフィアⅡ。その秘密とおすすめの理由をあわせてご紹介します。
使い勝手も良いから 毎日重宝します!
ビタクラフト
ソフィアⅡ 26cm
実勢価格:2916円
サイズ:46.3×28.0×10.3cm
内径:26cm
深さ:5.8cm
重さ:974g
対応熱源:ガス火、IHクッキングヒーター、ハロゲンヒーター、ラジエントヒーター、シーズヒーター
平均的な角度で取りまわしやすい角度の柄。重さはそれほど感じません。
フチの角度はなだらかなほうが熱伝導はいいですが、許容範囲。少し深めですが熱伝導は良好です。
1リットル程度なら汁物もOK! ミートソースなど、炒める+煮る作業まで余裕でこなせます。
洗うときはスポンジで軽くこすって流すだけ。水の勢いで残りカスも流れてしまうほどキレイになるから、お手入れも簡単です。
シルバーのすっきりした側面で見映えがいいから食卓にもそのまま出せたり、煮物もこなせるところが、このソフィアⅡの良さです。重さは900g超えなので軽々操作できるとはいえませんが、柄の角度がちょうど良くて、こびりつきも少ないので、使いやすくてお手入れもラクチンです。
今回は4製品をテストしましたが、激安品や売れ筋、プロの愛用品を含めた16製品テストも行っています。詳しくは、こちらをご覧ください。
それでは、ベストバイの座を射止めたソフィアⅡの実力を、他の製品と比較した結果と照らし合わせながら、じっくりご紹介していきたいと思います!
餃子はこんがり、炒飯はパラッ! ソフィアⅡは焼きムラ知らずなんです
焼き目が肝心の餃子とパラパラ感が命の炒飯。この2品を2種類のフライパンでそれぞれ作って比べてみました。比較したのは、ソフィアⅡとこちらの製品です。
パール金属
フォア H-1861 ふっ素加工 IH対応フライパン
実勢価格:927円
まずは餃子から。
何度か焼き直しましたが、ムラが発生してしまいました。お皿の外側と内側にある餃子の焼け具合の差がハッキリとわかります。
次はソフィアⅡです。
均一に焼けてるのが一目瞭然! お皿の中心と端っこでは焼き色に差がありません。
お次は炒飯。
ごはんの白い塊がいくつもできてしまい、ボロボロと固まってしまいました。水分は飛び切ったところとそうでないところがあり、残念な仕上がりに。
さて、ソフィアⅡの炒飯はどうでしょうか?
焼き色のつかなかったお米も塊になっておらず、ごはんがよくほぐれています。ほぼ均一のパラパラ感で舌触りのいい炒飯に仕上がりました。
ソフィアⅡで作った餃子と炒飯は、見るからにおいしそうに仕上がりました。しかし、同じように焼いたのに、どうしてこうも違いが出るのでしょうか?
その秘密を探るべく、フライパンの構造に着目。双方を比べてみました。
ソフィアⅡが上手に焼ける理由は 厚みのある底面構造にありました
早速、2つのフライパンの構造を見てみることにしましょう。まずはパール金属のフォアから。
フォアのベースの上は下地と一層のフッ素樹脂のみ。本体が薄いので温度にムラが出やすい構造です。
次はソフィアⅡ。
ソフィアⅡのベースのアルミニウムの上は下地を含め三層、下はステンレスの二層と厚みがある構造となっています。
2つのフライパンの構造を比べてみると、一層と三層でそれぞれ異なっていることがわかりました。構造に違いがあるということは、熱伝導にも差がありそうな気がします。そこで、表面温度についても比べてみました。
中央から左側は温度が上がりすぎて白くなっていますが、右端は温度が低い状態であるためフライパンの表面温度にムラがあります。本体が薄いため全体に熱が伝わる前に直火部分が先に焼けてしまうことから、焼き色のグラデーションが完成。よって、パラパラというよりパサパサの炒飯になるのでした。
中火で180℃まで加熱し、火を止めてから5分経過した状態。長く均一に熱を保っていて、表面温度にムラがありません。直接ガスの炎が当たっていないところでも同じように熱が伝わるため、ソフィアⅡは焼きムラもなく、パラッとした炒飯に仕上がりました。
ソフィアⅡとフォアでは、構造にも熱伝導にも違いがあることがわかりました。厚みのある底面構造のソフィアⅡは熱伝導が良く、温度も安定するので、ムラなく均一に焼くことができます。よって、焼き目が肝心の餃子とパラパラ感が命の炒飯は、ソフィアⅡの方が上手に仕上がることに納得しました。
では、フライパンの特性の1つでもあるコーティングの耐久性についてはどうでしょうか? こちらはフッ素樹脂加工が施された製品とCMで人気のあの製品、そしてソフィアⅡの3つでテスト。うまくはがれないと困っちゃう薄焼き卵を作って比べてみました。
コーティングの耐久性を発揮する 薄焼き卵作りで3製品を比較しました
薄焼き卵作りに挑戦するソフィアⅡ以外のフライパンは、こちらの2種。1つ目はフッ素樹脂加工されたドウシシャのフライパン、2つ目はCMで見る限りは驚くほどくっついていない、あのショップジャパンのフライパン・セラフィットです。
ドウシシャ
エバークック フライパン
実勢価格:3800円
ショップジャパン
セラフィット プレミア 深型フライパン
実勢価格:6998円
これからそれぞれのフライパンで薄焼き卵を作るわけですが、コーティングの耐久性の違いによって差がつくと思われます。その点に注目して、3つの薄焼き卵が剥がれる様子をとくとご覧ください!
スチールウールで摩耗する前、摩耗500回、摩耗1000回と全く変わらない焼き心地だったのが、ドウシシャのエバークック。気持ちいいくらい剥がれて、耐久性はナンバーワンでした。
セラフィットは意外にもスルッと剥がれたのは磨耗前だけ。500回で剥がれづらくなり、1000回ではべったりついてしまいました。
ソフィアⅡはスチールウールで1000回磨耗しても、磨耗前とほぼ変わらない剥がれやすさでした。磨耗箇所ではない部分に少し残りましたが、なんら問題ありません。
ドウシシャ エバークックのコーティングの耐久性もよかったですが、スチールウールで1000回こすっても卵がくっつかない点ではソフィアⅡも劣っていません。よって、使用感が変わらないまま長く使えます。
フライパンが違うと、料理の仕上がりにも違いが出ることがよくわかりました
ベストバイになったソフィアⅡはコスパも良く、欠点が見当たらない超万能フライパンです。料理が苦手でも上手に焼けちゃうから、お一ついかがですか?