繊細でもラクに生きるための対処法はある?
あなたは、人と会うだけで疲れたり、小さなことに気付きやすかったり、日常の些細な音や光に敏感だったりしませんか?
そんな人は「繊細さん®」や「HSP(Highly Sensitive Person)」などと呼ばれていて、関連書籍が多く出るなど、最近話題になっているんです。
そこで今回は、専門家の人に教えてもらった、繊細な人たちの心がスーッとラクになる方法を紹介します。
HSPってどんな人のこと?
イラスト/ヤマサキミノリ
HSPとは、病気ではなく、生まれつき人の感情・音・光・場の空気などに敏感なため周りの影響を受けやすい感受性の強い人のこと。人の気持ちを察知しすぎたり、ほかの人が軽く受け流せることも強く受け止めるため、しんどい思いをするのです。
HSPの人は「繊細さん®」などとも呼ばれていて、この気質を持つ人は人口の約20%いるといわれています。
「私って繊細なの?」と思ったらチェックしてみましょう
- 人の機嫌を気にして思うように発言できない
- 音や光が気になるほうだ
- 親しい人とでも長時間一緒にいると疲れる
- メールやLINEを出すとき30分ほど文章を考えてしまう
- ネガティブなニュースを見ると一日気持ちが沈む
- 人と話しているときに風景や周囲の人が気になり会話に集中できない
- 何かをする前に深く考え込んでしまう
- 空気を読みすぎて空回りしてしまう
- 些細なミスをいつまでも覚えていて自分を責める
- 人に見られていると実力を発揮できない
- たくさんの指示・指摘があるとイヤ気がさす
- 協調性、平等さを大切に思う
以上の項目のうち、6項目以上があてはまったら、繊細気質、HSPの傾向があります。
なお、HSPのセルフテストについてより詳しく知りたい場合は、HSPの提唱者であるエレイン・N・アーロン博士のサイトをご参照ください。
▼セルフテストについて詳しく知りたい方はこちら
http://hspjk.life.coocan.jp/selftest-hsp.html
繊細であることはいいことでもある
しかし、あてはまったからといって落ち込む必要はなく、人の気持ちに敏感に反応できるということは「聞き上手」になれるなど、いいこともたくさんあるんです。繊細であることは、悪いことばかりではありません。
- 聞き上手
- 気配り上手で愛される
- 芸術を深く味わえる
- 直感力に優れている
HSPは、克服しようと頑張れば頑張るほどますますしんどくなるため、想定できる対処法を少しずつ身につけていくのがベター。ということで、ここからは繊細でもラクに生きるためのちょっとした対処法をお伝えします。
今回は、「日常生活」編。街を歩いているだけで五感が刺激されたり、LINEの返信に手間取って疲れてしまう2つのケースです。
ケース1:五感の刺激に無意識に反応してしまう
繊細な人は、照明や雑音などに敏感なため、外を歩いているだけで疲れます。ただし、買い物に行くと街の景色が目に入ってぐったりする、満員電車でニオイが気になるなど、人により敏感な部位は異なります。
答え:刺激を受けすぎないようにモノでガードする
鈍感になろうとしなくていいので、アイテムを使って物理的に五感の刺激を減らすようにしてあげましょう。
【視覚】
サングラス、伊達メガネで目に入るものを最小限にします。
【嗅覚】
満員電車などのニオイが気になるなら、マスク、アロマオイルで解消しましょう。
【触覚】
エアコンの風や他人との接触が気になるなら、肌触りのいいカーディガンやストールをはおってみてください。
【聴覚】
ノイズキャンセリングイヤホンなどで気になる音を遮断するのもアリ。ただし、周りに注意しましょう。
【味覚】
カフェインや添加物が刺激になる人は、これらの摂取を控えましょう。
刺激を受けないようにガード。五感の刺激を受けないようにしましょう。
ケース2:軽い返信なのに考え込む
人の気持ちや相手からどう思われているかを気にしてしまうため、返信に手間取ってしまい、軽いメールやLINEのやり取りさえも心に負担を感じてしまいます。
答え:気の利いた返信にする必要はない
カジュアルなメールやLINEのやり取りに時間がかかりストレスに感じるなら、「一言でもいい」と割り切りましょう。スマホ苦手キャラになるのも手。素っ気ない簡単なレスでもいいんです。
焦らずにできることからやっていく
以上、繊細な人たちの心がスーッとラクになる方法の紹介でした。
見えすぎ、聞こえすぎなどの五感に強い刺激はモノで防ぎ、キャパ以上の情報はブロックするのがラク。とはいえ、「素っ気ないレスでいい」「気にしなくていい」は繊細な人にとっては抵抗があることかもしれません。
しかし、人は繊細なあなたが思うほど気にしていないもの。自信を持って実践してOKです! ただし、身につけるには時間がかかるため、焦らずにできることからやっていきましょう。
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