現役店長が教える良いスーパーと要注意スーパーの見分け方
自宅近くに複数のスーパーがある場合、ついチラシにある値段の安さだけでお店を選んでしまいがち。同じ物なら1円でも安いほうが良いですから。でも、いくら安くても、品質が悪かったら意味がありませんよね。さらに、スーパーは「主婦の無駄遣い」を狙っている可能性もあるので注意が必要!
スーパーの思惑に乗せられないために、良いスーパーと要注意スーパーの見分け方を、スーパーを知り尽くしたベテラン現役店長の大橋さんに教えていただきました。プロだからこそわかる話が聞けました。
関東基盤スーパーマーケット
現役店長 大橋さん(仮名)
スーパー勤め18年の大ベテラン。生鮮から総菜まですべてを知り尽くす。
良いスーパー①「4白」豊富で在庫切れなし
牛乳、パン、卵、豆腐をまとめてスーパー業界では「4白」といいます。これはお客様が一番よく使い、冷蔵庫に常にストックしておきたいもの。お客様の好みや家族構成などによって、選ばれる商品も様々です。良いスーパーは、お客様のニーズに応えられるよう、産地や価格のバリエーションなど、幅広くそろえられています。
4白は日持ちしないものなので「どれくらい売れるか」の予測も大切。在庫切れしていたら、発注個数の読みが甘いといえるでしょう。
良いスーパー②果物で季節感を演出
スーパーでは、旬の果物を豊富にそろえて入り口に置くのが鉄則です。というのも、旬の品で購買意欲を刺激するためです。ではなぜ果物かというと、春なら「いちご」、冬なら「みかん」など旬の食材が連想しやすいため、「季節感」を演出しやすいからなんです。確かに、陳列された果物を見て季節を感じ、他の季節商品を買ってしまうことがありますよね。
良いスーパー③マグロの刺身が新鮮
鮮魚売り場では、貝の口が開いていないか、刺身のツマに血がにじんでいないかをチェックしてください。解凍物は、解凍が下手だと必ず黒ずんだり、ドリップが出ていたりします。
鮮魚コーナーではマグロの刺身に注目! 一番傷みやすいマグロの刺身が鮮やかな赤で、ツヤがあれば鮮度・温度ともにしっかり管理されている証拠です。
要注意スーパー①ポテチが外に陳列
味噌などの発酵食品や、カップ麺、ポテチなど、油を使っている商品を外に置いてある店は要注意。これらの商品は発酵または酸化しやすいので、すぐに空調が行き届いた倉庫へ入れるのが鉄則。外気で発酵し、容器がパンパンに膨らんでいたりしたらアウトです。
要注意スーパー②鶏ひき肉がビショビショ
肉などの冷蔵ショーケースには、吹き出し口から吸い込み口に向かって冷気が流れる線(ロードライン)があります。このロードラインを超えて陳列された商品は、室内に放置されているようなもので、鮮度を保てないんです。
特に劣化しやすい鶏ひき肉のドリップ(肉汁)は、ロードラインから商品がはみ出したり、ショーケースの温度管理がイマイチだったりする証拠です。
スーパーの格はチーズの品ぞろえでわかる!
冷蔵庫にチーズは欠かせない、という人はそんなに多くはないと思います。正直、スーパーでチーズはそんなに売れません。品ぞろえを増やすのは広告費のようなものです。広告費といわれてもピンとこないかもしれませんが、チーズには大切な役割があります。
「他店にないものを扱い、差別化するのがスーパーの鉄則。ワインや、つまみになるチーズや生ハムなどは、豊富にそろえることで売り場に華やかさが出ます。チーズはあまり売れませんが、差別化を図るための必要経費と考えています」(大橋さん)
つまり、チーズの品ぞろえを見れば、そのスーパーがどのランクのお店かわかるということです。そういえば、セレブ御用達のスーパーには、高級そうなチーズがたくさん並んでいるイメージがありますよね。
現役店長さん直伝のスーパーの見分け方、とても参考になりますよね。値段だけではなく、管理体制にも注意してスーパーを選び、賢くお買い物しましょう。