誰でもかんたん! 人生得する! 成分のハナシ
「成分買い」とは、成分にこだわってスキンケアを選ぶこと。巷でよく聞くワードですが、自分には関係ないと思っていませんか?
「毛穴消えた!」「肌白くなった!」といった口コミだけで選んだら損しているかも。実際、読者からこんな声が寄せられました。
インフルエンサーさんの激推しを買ったけど効果を実感できなかった。
同じ悩みを抱えている人は多いようで、雑誌『LDK the Beauty』がアンケートを行ったところ、なんとエルビュー読者の約7割が成分を意識してスキンケアアイテムを選んでいると回答しました!
▼スキンケア購入時に成分を意識しますか?
多くの人が成分を気にしていることがわかりましたが、各成分の具体的な効果を熟知するのは難しいもの。せっかくなら、自分の肌に合うものを選びたいですよね。
そこで今回、雑誌『LDK the Beauty』が専門家を徹底取材! 自分に必要なものを賢く選ぶためにあらゆるギモンをプロに聞いてきました!
▼雑誌ではこんな特集でした!
「攻め成分」「守り成分」「トレンド成分」の3つに分けて詳しく解説します!
【攻め成分】肌悩みを積極的にケアしたいならちょい攻めしとこ!
攻め成分は、肌悩みを改善したいなら真っ先に取り入れたい成分。ただし、なかには刺激が強く肌が弱い人は注意が必要なものもあります。
【ビタミンC】美肌を目指す人の登竜門として君臨!
あらゆる肌悩みに対応! 毎日朝晩取り入れて
シミ
医薬部外品の有効成分として配合されている場合は、メラニン生成抑制によるシミケアが期待できます。
毛穴
抗酸化作用や皮脂の過剰な分泌を抑制することによって、毛穴ケアが期待できます。
皮脂によるニキビができやすい人にもおすすめです。
相性のいい成分が多く相乗効果にも期待
ビタミンCは相性のいい成分が多いのも利点。
たとえば、美白有効成分としてナイアシンアミドが配合されている医薬部外品のアイテムを併用すれば、同じシミケアでも異なるアプローチが期待できるなど、お悩みに合わせて複数使いもアリです。
相乗効果でもっと美肌になれる!
ナイアシンアミド
異なるアプローチによるシミケアが期待できます。
セラミド
皮脂分泌抑制による乾燥をセラミドが補ってくれます。
アゼライン酸
同じく皮脂分泌抑制効果があり、相乗効果が狙えます。
【レチノール】エイジング世代や20代からの美肌貯金にも
継続的に取り入れることで未来の美肌へ導く
肌のターンオーバー正常化やシワケア効果で有名ですが、皮脂分泌抑制などの作用もあり、多様な肌悩みに対応してくれます。
継続的な使用が効果を発揮する鍵。乾燥を感じやすい成分のため、しっかり保湿は欠かさずに行いましょう。
肌のゴワつきやくすみが解消されるなど、効果を実感しやすい成分だと思います。
効果的に取り入れれば美肌の最強の味方に
シワ
ヒアルロン酸の生成を促しシワにアプローチ。有効成分として配合されている場合は、シワケアが期待できます。
肌荒れ
肌のターンオーバーを整えることによって、ターンオーバーの乱れによる肌荒れを防ぎやすくします。
乾燥
コラーゲンやヒアルロン酸の生成を促すため、肌を乾燥から防ぎやすくします。
ハリアップ効果も期待できます。
毛穴
皮脂分泌の抑制効果があり、開き毛穴や黒ずみ毛穴などのケアな悩みをケアしてくれます。
日中使いは日焼け対策がマスト
紫外線に弱く効果が半減してしまうこともあるため、夜使うのがおすすめです。
もし日中も使いたいという場合は、日焼け止めを忘れずに塗りましょう。
Q.「誘導体」と書かれているものは違う成分?
A.酸化や刺激などのデメリットを解消して安定性を高めたもの
ピュアビタミンは、速効性はあるものの不安定な成分。
誘導体はそれらのデメリットが緩和されたもので、速効性に劣るものもありますが、刺激が少なく、肌が強くない人でも使いやすい成分です。
ビタミンCなら「アスコルビル◯◯」や「◯◯酸アスコルビル」などが誘導体の表示目安です。
【ナイアシンアミド】エイジングケア初心者も使いやすい!
敏感肌にもイイ! 万能な美肌成分
ビタミンB群の一種で近年はシワケア成分として有名ですが、シミケアも期待できます。
刺激が出にくいので朝晩のデイリー使いはもちろん、肌が弱い人でもエイジングケアとして取り入れやすいのがメリットです。
高濃度をうたう製品でも刺激が出にくく、肌が弱くても使いやすい成分です。
肌悩みに合った有効成分入りのものを
パッケージなどでウリをチェックしましょう!
シミ
美白の有効成分として配合されている場合は美白作用が期待できます。
すでにあるシミの改善ではなく予防向けです。
シワ
シワ改善の有効成分として配合されている場合はシワ改善効果があります。
レチノールに比べると即効性は劣ります。
肌荒れ
肌荒れをケアする有効成分として、抗炎症などのはたらきが期待できます。
使い続けることでゆるやかにエイジングケアを
すぐに激的な効果が実感できる成分ではないので、とにかく毎日コツコツと使い続けることが大事。
比較的安価に手に入るものが多いので、取り入れやすいのも利点です。
Q.「医薬部外品」を選んだほうがいいの?
A.特定の肌悩みがある人は医薬部外品を選択肢のひとつにするのはアリ
医薬品と化粧品の中間が医薬部外品。厚生労働省が承認した有効成分が配合されています。
化粧品より確実に効果があると一概には言えませんが、具体的な肌悩みに合わせて選べるのはうれしいところです。
有効成分入りのアイテムを重ねて使用するのもアリです。
医薬品
病気の治療や予防を目的としたもの。
医薬部外品
厚生労働省が承認した有効成分が配合されているもの。
化粧品
人の皮膚や毛髪を清潔で健康に保つために使用されるもの。
【トラネキサム酸】肌が敏感でもシミケアしたい人に!
シミケアはまずコレ! 肌荒れケアアイテムの場合も
シミケアまたは肌荒れ予防の効果が期待できる成分。
シミケアの場合は、シミができる前の初期段階を狙って対策できるので、第一選択として選びたいところです。
美白か抗炎症かは、商品の表示で確認できる場合があるので目的に合わせて選びましょう。
シミの元となる炎症を防ぎシミ生成をブロック!
シミ
紫外線が当たり炎症を起こすと発生するメラニンを抑え、シミを防ぐことが期待できます。
肌荒れ
抗炎症作用によって、赤みや炎症による荒れた肌を抑えてくれます。
Q.カプセル化されていると何がいいの?
A.美容成分が肌に届きやすくなるが安定性にはやや懸念あり
美容成分をカプセルのような成分で包み、肌の奥にその美容成分が浸透されやすいように設計されたもの。
非常に壊れやすく、安定性に欠けるため実際の効果はなかなか保証しにくいと言われています。
コーセーのリポソームのように安定化されたカプセル化は、非常に難易度の高い技術です。
【守り成分】美肌を目指すなら肌の治安維持が最重要!
肌荒れや乾燥など肌トラブルを防ぐためにマストなのが守り成分。
攻めの成分とも相性がいいので組み合わせるのもおすすめです。
【セラミド類】日々ダメージを受けている肌のバリアを整える!
バリア機能を整えて肌力を底上げ!
元々肌の角層にある保湿物質で、紫外線などの刺激や加齢などにより失われがちな成分。
外から補ってあげることでバリア機能を正常化し乾燥を防いでくれます。
肌弱さんにも肌強さんにも全人類マストな保湿成分
乾燥
肌治安を守るうえで重要な保湿成分。補うことで肌の表面がうるおってキメも整い、外部刺激から肌を守ってくれます。
ヒト型セラミド複数入りがおすすめ!
セラミドにはヒト型、擬似物質、植物由来、動物由来と種類があり、なかでもヒト型は角層内にスムーズに取り込まれやすく、バリア機能が効果的に修復されるというメリットがあります。
「セラミドNS」など「セラミド+英字」で表示されているのが目印です。
医薬部外品の製品では「◯◯スフィンゴシン」などと表記が変わります。
【ヒアルロン酸】もち肌を目指すために欠かせない成分
水分を肌に保持してうるおいに満ちた肌へ
乾燥
肌の角層に水分をキープしてくれます。極端な乾燥肌以外は「高濃度」のアイテムを選ばなくても十分です。
Q.◯◯フリーで表示される成分は避けたほうがいいの?
A.ゼッタイ悪! ではないので特定の成分が合わない人の判断目安に
合わないと自覚している成分が配合されているかをすぐに確認できるという利点はありますが、フリーと書かれている成分すべてが全員の肌に悪いというわけではありません。
過度に避ける必要はありません。
使ってみて肌に違和感が出なければあえて避ける必要はありません。
【ヘパリン類似物質】医療の現場でも活躍する頼もしい成分
医薬品にも配合される高保湿成分
非常に高い保湿効果だけでなく血行促進効果もある成分。
カサつきや粉ふきなど極度の乾燥による肌症状が出た場合の使用におすすめです。
乾燥による肌トラブルが起きていない人は、デイリー使いをする必要はありません。
炎症を抑えてトラブルレスに
乾燥
水との親和性が高いうえ、水分を引き寄せて保持する力が強いので、肌にうるおい感を与えてくれる力はピカイチ!
肌荒れ
血行促進作用が、荒れた肌の修復を助けてくれます。
ただし発疹などがある場合は逆効果になることも。
【グリチルリチン酸ジカリウム】肌炎症のケアはまるっとお任せ!
抗炎症作用で肌治安を守ってくれる
化粧品の一般成分として配合されている場合は「グリチルリチン酸2K」と表示されています。
さまざまな製品に配合されていますが、しっかり抗炎症作用を効かせたいなら、医薬部外品が◎。
肌が強い人でもお守りとして日常のスキンケアに取り入れるのがおすすめです。
炎症を抑えて悩みにくい肌に
肌荒れ
強い抗炎症作用が特徴です。有効成分として配合されている場合は、赤みのある肌荒れやニキビケアにピッタリ!
【トレンド成分】よく耳にするワードだけど実際どーなの?
巷でよく聞く新しい成分をプロが解説! 効果効能をしっかり知れば自分に合った成分を見つけられます!
【アゼライン酸】医薬品としても活躍する実力派
元々はニキビの治療薬 脂性肌&混合肌の部分使い程度に
皮脂抑制効果や抗菌作用があり、医療の現場でニキビ治療に使われている成分。
Tゾーンの皮脂が気になる人や脂性肌さん向きで、逆に乾燥肌さんは避けたほうがベターです。
【CICA】韓国コスメから人気に火がついた
ツボクサを原料とした植物エキスなどの総称
韓国製造のアイテムがほとんど。日本では立証されていませんが、韓国では鎮静作用やシワケアなどがうたわれています。
刺激が出にくいので毎日朝晩使用しやすいというメリットがあります。
肌のゆらぎを感じたときなどの鎮静に
肌荒れ
炎症を抑えて赤みや火照り軽減に役立ちます。季節の変わり目で敏感になった肌にも◎。
【PDRN】韓国では「若返り成分」として人気
美肌の底上げに! 肌悩みの改善効果は未知数
韓国の美容医療から人気が出たサケ由来の成分。ヨーロッパや韓国ではシワケアとして注目を集めていますが、日本の一般的な化粧品として保湿効果のみ。
まだまだ未知数な成分です。
間接的に美肌へアプローチ
乾燥
肌細胞の能力を高めたり、はたらきを活性化したりするなど、コラーゲンやヒアルロン酸の生成をサポートします。
ある程度肌の基礎ができている人で、さらに向上させたい人に向いていると思います。
【グルタチオン】エイジングケア界の期待の新星
強い抗酸化作用を持ったペプチドの一種
白玉点滴の主成分であるグルタチオン。非常に強い抗酸化作用で美白やエイジングケアがうたわれていますが、化粧品でも同様の効果が得られるとは限りません。
微量でも硫黄のような独特な香りが強い成分です。
活性酸素を減らして老けない肌に
肌荒れ
抗酸化などによって細胞が活性化されて肌の修復を促してくれます。
肌の健康維持にピッタリです。
シミ
美容医療の現場では、注射や点滴などで取り入れています。
強い抗酸化作用によるシミの発生を予防することが期待できます。
【バクチオール】「次世代レチノール」との呼び声が高い
レチノールより刺激が少なくマイルドなケアに
シミ・シワ・肌荒れ・毛穴
肌のターンオーバー促進によって、シミやシワのケア、肌の炎症予防、皮脂の過剰分泌抑制などの効果が期待できます。
以上、成分のハナシでした!
よく聞くものから耳慣れないものまで、今話題の成分について専門家に取材しました。健やかな肌を保つためには、肌質はもちろん肌悩みに合った成分を選ぶことが大切です。
ご紹介した各製品の特徴を参考に、自分に合ったスキンケアアイテムを選んでみてくださいね。
SNSで人気のものを買ったら肌に合わなかった! 高かったのに……。