芝刈り機の選び方
「芝刈り機を使ったことがなくて、どうやって選べばいいのか分からない」という人もいるでしょう。
基本的には庭の広さや芝の長さを目安にすれば、手動か電動か、刃の種類をどうするかといった、自分に合ったタイプが分かります。選び方を一つ一つ見ていきましょう。
動力は庭の広さで選ぶ
一般的には、3~10坪程度の庭なら『手動』が、10~30坪の庭なら『電動』が効率的です。(1坪は約2畳分の広さ)
手動は軽くて小回りが利くため狭くても動かしやすく、電動はあまり体力を使わずに済みます。
100坪以上の庭では馬力のある『エンジン式』が楽ですが、騒音が激しいため個人向けではありません。
美しく仕上がる「リール式」
芝刈り機の刃の形にはいくつか種類があります。リール式は円筒状に配置された回転刃と、本体の固定刃に芝を挟んでカットします。手動は基本的にリール式です。
メリットは芝の仕上がりが美しく、駆動音が静かな点です。ただし、刃の調整に手間が掛かるほか、長い芝は切れにくいのでまめに芝を手入れする必要があります。
メンテナンスのしやすい「ロータリー式」
ロータリー式の芝刈り機は、水平な回転刃で芝をたたき切ります。
メリットは刃の交換・メンテナンスが簡単で、伸びた芝や雑草も楽に刈れることです。
一方で、芝にダメージを与えやすく、仕上がりにむらが出やすいというデメリットがあります。
一度に刈りこめる幅と高さ
芝刈り機が一度に刈り取れる幅を『刈幅』、刈る位置の高さを『刈込高さ』といい、作業の効率性や対応できる芝の高さに関係します。
刈り幅が狭いと何度も往復することになり、広いと機械を押すのに大きな力が必要です。
芝の高さは、全体の3分の1を刈るのが目安です。高さ調節が狭い機種はこまめな手入れに向き、広い機種は伸びすぎた芝を
刈るときに役立ちます。
10坪以下の庭なら小回りの利く手動
10坪(約2畳)の広さの庭なら、パワーより機体が軽くて方向転換しやすく、小回りが利くことが重要です。
10坪くらいなら人力で運転しても、それほど時間をかけずに手際良く終わるでしょう。人気の手動タイプを紹介します。
京セラ「RYOBI(リョ―ビ) HLM-3000」
京セラ
手動式芝刈機 HLM-3000
実勢価格:¥10,458
サイズ:約W450×D1070×H710mm
重量:約6.5kg
動力:手動
刃の種類:リール式5枚刃
刈幅:300mm
刈込高さ:10・20・32・40・45mm
その他:後方グラスキャッチャー付き
軽めで扱いやすく、どこでも手軽に芝刈りできる初心者向けの機種です。
固定刃は2面研磨で切れ味が良く、刈り込み高さ調節は10~45mmにかけて5段階あるので、さまざまな芝の長さに対応できます。
ブランド名がリョービから京セラに変更になったため、商品ロゴが「RYOBI」と「Kyocera」の2種類ありますが、性能に変わりはありません。
山善「手押し芝刈り機 刈る刈るモア KKM-200」
山善
手押し芝刈り機 刈る刈るモア KKM-200
実勢価格:¥9,128
サイズ:約W355×D480~1200×H1145/1180
重量:約6.4kg
動力:手動
刃の種類:リール式
刈幅:200mm
刈込高さ:10・16・23・30・36mm
その他:前方グラスキャッチャー付き(10リットル・プラスチックトレイ)
前面に着いた大型のグラスキャッチャーが特徴で、刈った芝を拾い集める手間が省けます。何度も捨てに行かなくて済むのがうれしいポイントです。
無駄のないシンプルなデザインで、ハンドルの組み立てや高さ調整は、ねじを締めるだけの簡単な仕様です。車輪が大きく安定感があるので操作しやすく、大きな力を入れなくても楽に進みます。
刃の調整が要らない便利なリール式
リール式は通常、刃のかみ合わせを調整しないと上手く切れなくなります。しかし中には自動で調整してくれる、便利な機種もあります。ばねの力で刃と刃の距離を適切に保ってくれる、サイズ違いの2種類を紹介しましょう。
キンボシ「ハッピーバーディーモアーDX GSB-2000HDX」
キンボシ
ハッピーバーディーモアーDX GSB-2000HDX
実勢価格:¥19,679
サイズ:約W360×D1110×H800mm
重量:約5.8kg
動力:手動
刃の種類:刃調整不要・リール式5枚刃
刈幅:200mm
刈込高さ:10・15・20・25mm
その他:前方グラスキャッチャー付き・キャッチャー脱落防止機構
面倒な刃の調整が要らない、小型のリール式です。キンボシ独自の技術である自動刃調整機能(TKK方式)を採用し、常に回転刃と固定刃がちょうど良くかみ合うように設定されるので、安定した切れ味を保ちます。
手動タイプのため音が静か、軽くて小回りが利くので扱いやすく、10坪くらいの庭なら手早く芝刈りできます。芝刈りの前準備を省き、手軽に終わらせたい人におすすめです。
キンボシ「ハッピーファインモアー GFF-2500H」
キンボシ
ハッピーファインモアー GFF-2500H
実勢価格:¥35,463
サイズ:約W390×D930×H800mm
重量:約7.8kg
動力:手動
刃の種類:リール式5枚刃
刈幅:250mm
刈込高さ:10・16・22・28・34mm
その他:後方グラスキャッチャー付き
ハッピーバーディーモアーより、一回り大きいサイズの無調整刃タイプです。2回研磨の回転刃は鋭い切れ味が続き、かみ合わせの前調整が要らないので、取り出してすぐ使えます。
後ろに付いたグラスキャッチャーは大きめで、長時間一気に芝刈りできるメリットがあります。前が見やすく、障害物の付近まで刈りやすいのもうれしい点です。
リール式の電動タイプ
電動タイプは機械を押し続ける体力を、ほとんど使わずに済むのが長所です。また、近くに電源を必要とするコード式と、自由に動ける充電式の2種類があります。自宅の庭の電源状況を確認して使いやすい方を選びましょう。
マキタ「芝刈機 MLM2851」
マキタ
芝刈機 MLM2851
実勢価格:¥27,700
サイズ:約W363×D745×H665~895mm
重量:約10.2kg(グラスキャッチャー除く)
動力:電動
刃の種類:リール式5枚刃
刈幅:280mm
刈込高さ:5~55mmの間で21段階
その他:後方グラスキャッチャー付・研磨用コンパウンド・ラッピング用ブラシ・ロックコネクタ付きツナギコード(10m)・コード(0.3 m)
パワフルな動力とリール式5枚刃で、広めの芝生を美しく仕上げます。刈り込み高さは21段階と細かく設定できるため、さまざまなシチュエーションの芝に対応できます。
シャープに切れる硬質鋼製の刃を採用し、均一な高さを実現できるリール式は、芝生の仕上がりにこだわりたい人向けです。
京セラ「RYOBI充電式芝刈機 BLM-2300」
京セラ
充電式芝刈機 BLM-2300
実勢価格:¥57,703
サイズ:約W340×D1080×H920mm
重量:約11.3kg
動力:電動
刃の種類:リール式3枚刃
刈幅:230mm
刈込高さ:5~25mm(リヤホイールホルダー取付時30~50mm)
その他:六角棒レンチ(5mm) ・リヤホイールホルダー・後方グラスキャッチャー・電池パック ・充電器・刃研ぎ用研磨材(9g)・ブラシ
充電式なので行動範囲を制限されず、軽快に操作できる電動タイプです。1回の充電で約40坪(約80畳)を刈り取れ、電池残量と通電状態はLEDモニターで確認できます。
刈り込み高さは5~25mmの間で調整可能、刃の切れ味を取り戻せる簡易研磨機構付きと、使いやすい機種です。
京セラ「RYOBI(リョービ)電子芝刈機 LM-2310」
京セラ
電子芝刈機 LM-2310
実勢価格:¥21,000
サイズ:約W340×D780/1030×H240/910mm
重量:約9.1kg
動力:電動
刃の種類:リール式3枚刃
刈幅:230mm
刈込高さ:5~50mmの間で19段階
その他:・六角棒レンチ(5mm)・後方グラスキャッチャー・刃研ぎ用研磨材(9g)・研磨材塗布用ブラシ ・延長コード(10m)
固い芝でも電動パワーで安定した芝刈りができます。簡易刃研ぎ機能に加えて、別売りの専用刃を付けると、芝のメンテナンス機として使えます。
オプションを加えれば、芝に元気を与えるために必要な根切り・枯れた古い芝を取り除くサッチングと、1台で3役を果たします。芝の手入れを一通りこなせるオールラウンダーな機種です。
ロータリー式の電動タイプ
ロータリー式はパワーがあり、広範囲の芝をよりスピーディに刈れるのが魅力です。刃の付け替えは交換するだけで、刃のかみ合わせ調整も要りません。
メンテナンスの手間が少ない、おすすめのロータリー式を紹介します。
アイリスオーヤマ「電動芝刈機 G-200N」
アイリスオーヤマ
電動芝刈機 G-200N
実勢価格:¥15,800
サイズ:約W230×D740×H1100mm
(ハンドル倒し時:約W230×D1250×H193mm グラスキャッチャー除く)
重量:約5.2kg
動力:電動
刃の種類:ロータリー式
刈幅:200mm
刈込高さ:8・14・20mm
その他:後方グラスキャッチャー・電源コード
小型で軽くコスパのいいロータリー式です。刃の交換が簡単で、事前に刃を調整するわずらわしさがありません。
後ろのたっぷりしたグラスキャッチャーは透明で、中身が確認しやすくなっています。ハンドルを握って持ち上げるだけで外れる、中の芝を捨てやすいデザインです。
セフティー3「電動芝刈機 SLC-150SR」
セフティー3
電動芝刈機 SLC-150SR
実勢価格:¥10,399
サイズ:約W180×D479×H922mm
重量:約5.5kg
動力:電動
刃の種類:はさみロータリー式
刈幅:150mm
刈込高さ:10~40mmの間で7段調節
その他:後方グラスキャッチャー・電源コード
水平回転するロータリー刃と固定刃で挟みこんで切断する、仕上がりがきれいな、はさみロータリー式です。
10坪(約20畳)向けの芝刈り機で、後部にグラスキャッチャーが付いています。掃除機ほどの音の大きさで、使い勝手のいい機種です。
刈幅150mmと細身な本体は、障害物ぎりぎりまで刈れる小回りの良さで、狭い通路や入り組んだ場所でも使いやすいでしょう。
マキタ「充電式草刈機 MUR001GRM Uハンドル」
マキタ
充電式草刈機 MUR001GRM Uハンドル
実勢価格:¥64,000
サイズ:約W660×D450×H1815mm
重量:約4.4kg
動力:電動
刃の種類:ロータリー式
草刈刃:Φ255mm
その他:・バッテリ(BL4040)・充電器(DC40RA)・チップソー・飛散防護カバー・刈刃カバー・肩掛けバンド・保護メガネ・ボックスドライバ・六角棒スパナ4・アクセサリバッグ
同社の25mLエンジン式と同等のハイパワーな充電式です。長い柄の先に回転刃が付いたシンプルさで、設定の切り替えは手元のボタンを押すだけです。
草の密度によって刃の回転速度が自動調整され、省エネモードの活用で長時間の運転ができます。もし草が刃に絡んでも低速の逆回転によって簡単に取り除ける、ストレスの少ない機種です。
マキタ「電動芝刈機 MLM2301」
マキタ
電動芝刈機 MLM2301
実勢価格:¥19,800
サイズ:約W257×D880×H650~860mm
重量:約6.8kg(集草カゴ含まず)
動力:電動
刃の種類:ロータリー式8枚刃
刈幅:230mm
刈込高さ:10~55mmの間で8段階
その他::六角棒スパナ5・ロックピン・ロックコネクタ付きツナギコード10m・後方グラスキャッチャー・コード(0.3 m)
持ち手の幅が広くて握りやすく、一目で刈幅の分かる目印が本体上部に付いているため、刈り残しを防いで効率良く作業ができます。
前方と後方の車輪が上下して刈込高さを調整するため、芝生の高さをきれいにそろえられます。ダイヤルの目盛りに合わせてレバーを上下するだけと、高さの調整も簡単です。
芝刈り機のメンテナンス
芝刈り機にはメンテナンスが欠かせません。特にリール式は、かみ合わせる刃の隙間が広すぎると芝が切れず、狭すぎると刃や機械に負担が掛かって寿命が短くなってしまいます。
刃の調整方法や、使用後のメンテナンスを見ていきます。
リール式は使用前に刃のかみ合わせを調整
リール式の芝刈り機は、はさみのように回転刃と固定刃で挟んで切るので、使う前に刃のかみ合わせを調整する必要があります。
刃の隙間がわずかにすり合う程度が、ちょうどいいかみ合わせです。調整の確認は本体をひっくり返し、回転刃と固定刃の間に紙を挟んで回転刃を手で回します。回転刃の右から左まできれいに紙が切れたらOKです。
使用後の掃除とお手入れ
使用後の刃には芝のカスや汁が付いています。モーターやタイヤ部分に水が掛からないように注意しながら、ホースで水洗いし、天日干しで乾かしましょう。
サビ止めの潤滑スプレーは、芝に付くと枯らしてしまう可能性があるので、芝刈りシーズンが終わってから塗るのがおすすめです。刃の切れ味が悪くなってきたら、簡易研磨をすると鋭さを取り戻せます。
まとめ
芝刈り機は一般的に、10坪以下の庭なら手動、10坪以上の個人家庭なら電動の方が、あまり体力と時間を掛けずに作業が終わります。
手軽に庭の手入れができる使いやすい芝刈り機を選び、効率良く庭をきれいにしましょう。
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