長時間運転や渋滞走行をサポート高速道路の運転がラクになります
前回は新型日産リーフの実力についてご紹介しましたが、今回は新たに搭載された3つの機能のうち、運転をサポートする2つの機能についてご紹介します。
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【電気自動車】航続400キロは本当? 走ってわかった「日産リーフ」の実力
新型リーフでは安全運転支援も大きな特徴です。今回のような長距離ドライブになると、ドライバーの疲労低減は安全にもつながります。その中心的な役割を果たすのが「ProPilot」です。
これは日産が“高速道路 同一車線自動運転技術”と呼んでいるドライバーアシスト機能で、高速道路での単調な“渋滞走行”と長時間の“巡航走行”において、ドライバーに代わってアクセル、ブレーキ、ステアリングを自動で制御します。
先行車が減速して停止すればそれに追従するため、渋滞時のゴー&ストップにも役立ちます。多くの車は、複数のセンサーを組み合わせていますが、新型リーフではこれを単眼カメラで実現。シンプルながら高機能を発揮しています。
今回は首都高速~常磐道・水戸北インターまでの120キロほどを走る中でこの機能を存分に味わいました。
日産リーフ
車両本体価格:315万円~
首都高速を走行中は車両が多めでしたが、この「ProPilot」機能をさっそく使用。すると、先行車を捉えてそれに追従し始めました。車速は30キロ以上出ていれば最高で115キロの間で設定でき、先行車との車間も3段階が選べます。
同一車線であれば設定した車速でほぼ自動で走行できるのが「ProPilot」。先行車がいればその速度に自動的に合わせ、渋滞などで先行車が停止すればそれに追従します。
さらに、60km/h以上なら車線逸脱検知機能も働いて、音とステアリング振動で逸脱を警告。
「ProPilot」のスイッチはステアリング右側にある青いボタン。これを押すとREADY状態となり、設定速度で「SET」ボタンを押すとそこから自動走行がスタートします。先行車との車間も3段階で調整でき、車線中央を維持します。
EVで走行するとバッテリー消費がカウントダウンのように表示されます。最初は心臓に悪そうですが、慣れて来るとどんな走り方をすれば消費が抑えられるかが分かってきます。これが結果としてエコな運転につながります。
新型リーフにはフロントに「ProPilot」をサポートするカメラに加え、4つのカメラと16個の超音波ソナーを搭載。これでドライバーをアシストします。ルームミラーも液晶表示に切り替えられ、荷物満載でも後方確認ができます。
「未来を先取りした先進機能を使いこなすのも楽しい」と、自動車評論家の会田肇氏も新型リーフの乗り心地にご満悦でした。
普通の車に慣れていると、最初はクルマが勝手に車速を変化させることに違和感を感じそうですが、先行車に車速を合わせていることが分かると不安は一気になくなります。
一方でステアリングはやや固く感じますが、これは車線内に車両を収めようとするもの。ドライバーの意志とは別の動きをしているようで、これは慣れるのに時間がかかりました。
世界初のワンペダル操作は楽しくてエコな走りを実現します
新型リーフにはアクセルオフで自動的にブレーキが掛かるワンペダル操作システム「e-Pedal」が搭載されています。これは「ノート」に採用していた回生ブレーキに加えて油圧ブレーキもプラスして使われているのがポイント。そのため、坂道であってもアクセルを離せば停止していきます。
最初は違和感がありますが、慣れればアクセルだけのコントロールに楽しくなるはずです。
アクセルを踏むと発進後に加速しますが、これにはEVならではの優れたレスポンスを発揮。アクセルを離せば、ブレーキを踏んだような減速感が発生し、その後停止します。
坂道でも停止していられる(勾配率約30%まで)ので、イージードライブに最適。
パワーONの時にコンソール上の「e-Pedal」スイッチを手前に引くと機能がON。この時アクセルOFFで回生ブレーキを使った強力なブレーキが加わり、アクセル一つで速度調節が可能となります。
実際にワンペダル操作で運転してみると、アクセルを離すと急激な回生ブレーキがかかるため、最初はかなり戸惑います。
しかし、使っているうちにすぐに慣れて、むしろワンペダルでの新感覚に楽しさを感じるほど。自動車評論家の会田肇氏も「通常走行だけでなく、渋滞時でも踏み替えなしに停止できるのにビックリ!」と驚きの様子でした。
ブレーキを使わない分エネルギーロスもなくなり、エコ運転を追求するならぜひ多用したい機能です。
以上、日産新型リーフの運転サポート機能を解説しました。「ProPilot」は長距離運転のストレスをほとんど感じさせません。事故防止につながる上、運転の楽しさもしっかりキープした機能と言えます。