謎の真相を調査!「美容液」ってそもそも何?

雑誌『LDK』から生まれた姉妹誌・コスメ雑誌の『LDK the Beauty』編集部では、今まで200本以上の美容液を検証してきました。そして、最近重要なことに気づきました。それは、「美容液が誤解されている!」ということ。

編集部が公式SNSで行った、「美容液を使用しているか」というアンケート調査では、現在美容液を使用していると答えた人は7割という結果に。

▼美容液を使用しているかのアンケート結果

謎の真相を調査!「美容液」ってそもそも何? イメージ

「どんな種類を使っていますか?」という質問では、お悩みNo.1は「毛穴」でした。

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日常的に美容液を使っている人が大多数という結果でした。ですが、ほどんどの人が、美容液でシミ・シワ・毛穴が抹消されると思っていたり、高いものを使っていればいいと思っていたり……。

美容液を勘違いしている人多すぎ問題があるんです。

しかも、約7割の人が使っているのにほとんど知られていない事実があります。それは、実は美容液自体に明確な定義はない! ということ。全成分を見たら化粧水や乳液とあまり変わらないという場合もあるんです。

そこで、選び方から使い方まで、“効く”美容液の真相を、徹底的に調査! 美容液の真相に迫ります。

今回は、美容液の基礎知識についての調査結果をお届けします。

ナゾ1:そもそも何の成分が何に効くの?

真相:1成分1役じゃないんです!

たとえばビタミンCというと美白効果にばかり目が向きがちですが、実は毛穴やニキビなどにも有効なマルチ成分。肌の悩みが複数あるなら、これらの成分に注目して選ぶといいんですって。

佐藤薫 先生
医師(形成外科・美容皮膚科)
佐藤薫 先生 のコメント

大人ニキビには新陳代謝を促すレチノール入りの製品が効果的です。

マルチに効く成分入りがオススメ!

以下に、「ビタミンC」「レチノール」「ナイアシンアミド」「トラネキサム酸」の成分についてまとめたので、参考にしてみてください。

マルチに効く成分入りがオススメ! イメージ

【成分】ビタミンC(誘導体含む)
毛穴 :○
シミ :◎
シワ :-
肌荒れ:-

ビタミンC(誘導体含む)は、皮脂分泌の抑制や抗酸化などの働きがあり、毛穴やシミ、ニキビにも効果が。マルチな成分ですが、皮脂の少ない肌質の場合は乾燥を感じる可能性も。

【成分】レチノール(ビタミンA)
毛穴 :○(たるみ毛穴)
シミ :-
シワ :◎
肌荒れ:-

レチノール(ビタミンA)は、ターンオーバーを促進する効果がある、ビタミンAの一種。肌のたるみに伴う毛穴の目立ち、シワの改善効果も期待できるので、エイジングケア系の製品に含まれることが多いです。

【成分】ナイアシンアミド
毛穴 :-
シミ :○
シワ :◎
肌荒れ:○

ナイアシンアミドは、最近、アイクリームに配合されることの多いビタミンB群の一種。シワへの効果ばかり注目されがちですが、メラニンの生成抑制やバリア機能を改善する作用もあります。

【成分】トラネキサム酸
毛穴 :-
シミ :◎
シワ :-
肌荒れ:◎

トラネキサム酸は、シミやくすみにアプローチしてくれる美白成分であるだけでなく、優れた抗炎症作用で肌荒れにも効果を発揮します。内服薬として肝斑治療で処方されることも。

ナゾ2:「ハリ美容液」でリフトアップって、どういうこと?

真相:ハリ感は出るけど一時的

主なハリ美容液は、皮膜形成剤やコラーゲンなどの効果でピンと張ったようなハリ感を出すものがほとんど。化粧ノリがよくなるなどの手応えがあります。即効性が欲しいのであれば使うメリットがあります。

真相:ハリ感は出るけど一時的 イメージ

エリクシール
シュペリエル
デザインタイムセラム
40ml
実勢価格:4950円

肌の「ゆるみの兆し」にアプローチしてくれるエリクシール「シュペリエル デザインタイムセラム」

真相:ハリ感は出るけど一時的 イメージ2

水溶性コラーゲンの記載が。即時的なハリ感が期待できます。

根本的な改善は皮膚科へ

一時的なハリ感ではなく、たるみそのものを解消したいなら、美容医療を頼るのが近道です。

佐藤薫 先生
医師(形成外科・美容皮膚科)
佐藤薫 先生 のコメント

口角を意識的に上げると、たるみの予防になります。

ナゾ3:「導入美容液」を使ったほうが、化粧水は浸透する?

真相:使わなくても浸透するので大丈夫

下の図のように、導入美容液を使ったほうが肌の奥深くまで入りそうと思いませんか?

真相:使わなくても浸透するので大丈夫 イメージ

でも、実際はつけた化粧水が肌深部まで浸透するわけではなく、浸透するのは角層まで。

真相:使わなくても浸透するので大丈夫 イメージ2

皮膚を守るために、水分は必要以上に浸透しないんです。

そもそも、導入美容液に定義はなく、なかには化粧水と成分がほぼ同じものも。化粧水を大量に浸透させたところで、角層に入る量は限度があるので使うメリットはありません。あえて工程を増やす意味はないのだとか。

石渡比奈子 氏
元化粧品メーカーの研究員
石渡比奈子 氏 のコメント

化粧水をつけた量=肌の水分量ではありません。

以上、美容液の基礎知識についての調査結果でした。

ちなみに、「“効く”美容液の真相ぶっちゃけます」特集を掲載した『LDK the Beauty』2021年3月号はこちらで読むことができます。

『LDK the Beauty』2021年3月号

『LDK the Beauty』2021年3月号 イメージ

『LDK the Beauty』
2021年3月号

ぜひ、参考にしてみてください。