去年話題になってジャック消失問題iPhone8でも復活はなさそうです
去年発売されたiPhone7からはイヤホンジャックが廃止され、賛否両論を巻き起きしました。ワイヤレスで接続できる「AirPods」の完成度は素晴らしく、新しい体験を与えてくれたことは事実です。
しかし、オーディオファン(真のマニアはiPhoneでは音楽を聞かないかもしれないが)にとって、お気に入りの有線イヤホン、それも高額な1本(シュア SE535のような)が使えなくなってしまうのが大問題でした。
また、iPhone8でもこの問題は解決しなそうです。真偽の程は定かではありませんが、香港の投資会社CLSAが公開したiPhone8の図面によると、イヤホンジャックは用意されていません。
そこで今回ご紹介するのが、有線イヤホンをライトニング接続対応に変換する簡単な方法です。
一番簡単な付属の変換アダプタは音質的には劣化してしまいます
iPhone7には純正でイヤホンジャックを変換するアダプタが付いています。元々安いイヤホンを使っていた人には、素直にこの方法でもいいかもしれません。しかし、1万円を超えるような高級イヤホン・ヘッドホンになると音質の劣化が気になってきます。
ケーブル交換対応のイヤホンなら高音質のままライトニング化できます!
今回もっともオススメしたいのが、アダプタではなくケーブル交換をする方法です。代表的なシュアのSEシリーズ(格安モデルは非対応)や、ゼンハイザー、オーディオテクニカなど、多くの有名メーカーで取り扱いがあります。
元々は高級価格帯のイヤホンだけの機能でしたが、最近では1万円程度の製品でも対応が増えています。
ケーブル交換対応のイヤホンには多くのメリットがあります。まず、イヤホンの故障の一番の要因である「ケーブルの断線」時に交換が素早く行えることです。交換に非対応のイヤホンの場合は、修理に出さなければならず、修理代もバカになりません。
また、ケーブルにも複数の種類があるので、交換をすることで、音質の変化を楽しむこともできます。
そして、ケーブル交換式であればライトニング接続でも高音質にできる秘密が「MMCX」という規格にあります。高級イヤホンで普及しているイヤホンとケーブルをつなぐ端子規格のひとつ。画像のように簡単に、ケーブルを交換できるようになっています。
まず紹介したいのが、シュア純正のLightning用交換ケーブル。このケーブルに変えるだけで、iPhone 7に直挿しすることが可能です。
シュア
RMCE-LTG
実勢価格:1万2740円
ケーブル長:127cm
対応音源:最高24-bit/48kHzに対応
リモコンとマイクも搭載しているのでハンズフリー通話が可能。ケーブルはケプラー素材で耐久性が高いのも特徴です。
イヤホン本体は今回、シュアのSE425を使用し音質をチェックしてみました。SE425の付属ケーブルより、中低音域の厚みが増して音楽に迫力が増し、立体的に。相乗効果で低音~重低音部の出力も安定。ともすると上位機種のSE535と同等か少し上回るほどの効果がありました。
もちろん、シュア以外のMMCX対応イヤホンにも装着可能です。
[番外編]MMCXなら高級イヤホンをワイヤレスにすることもできます
次に紹介したいのが、高級イヤホンメーカーとして知られているWestone製の交換ケーブルで、Bluetooth対応のもの。左右のケーブルが短い首にかけるタイプのデザインです。MMCX対応のBluetoothケーブルのなかでは連続再生時間が8時間と現状最長。Androidでも交換せず使えるのも嬉しい。
Westone
WST-Bluetooth
実勢価格:2万2080円
ケーブル長:70cm
コーデック:SBC、aptX、AAC
連続再生時間:最大約8時間
防水:IPX4
SE425付属のケーブルと比べて、ステレオ感が強調されてとても開放的になります。ただちょっと残念なのが、高音も低音も一段階ずつ暗く、軽くなるので、全体的にこじんまりとなった印象を感じる人もいるかもしれません。
今回、音を聴きくらべてもらったのは、サウンドプロデューサーの大澤大輔氏。「解像度も向上するのでシュア使いはRMCE-LTGを試すべき!WST-Bluetoothは4.1で音質改善した後継機に期待したい」とのことです。