Wi-Fi 7&Wi-Fi 6Eルーターを比較!
Wi-FIルーターって製品がたくさんあって、価格帯もさまざま。いったいどれを選べばいいんだ?ってなりませんか。
そこで、雑誌『家電批評』編集部が、Wi-Fiルーターの最適解を見つけるべく、人気メーカーのハイクラス&ミドルスペックルーターおよびメッシュルーターなどWi-Fiルーター32製品をピックアップして徹底比較。
その中から今回は、6GHz帯のチャンネル幅が320MHzに拡張され、最速でより多くの同時通信が行えるようになったWi-Fi 7ルーターおよび、従来からのWi-Fi 6Eルーターを含めたハイスペックルーター12製品のおすすめランキングを紹介します。
Wi-Fi 7ルーターのメリットは?
Q. そもそもWi-Fi 7ってなに? Wi-Fi 7とWi-Fi 6Eの違いは?
A. 最大速度46GbpsはWi-Fi 6Eの4.8倍。Wi-Fi 7はガチで速い!
2023年12月に解禁された「Wi-Fi 7」。その最大の特徴は、2022年のWi-Fi 6Eから利用できるようになった6GHz帯のチャンネル幅が160MHzから320MHzに拡張されたこと。これは道路の幅が2倍になったようなもので、よりつながりやすくなり、速度の低下を防げます。ほかにも、快適な通信環境を実現する機能に多数対応しています。
フル規格のWi-Fi 7が解禁で速度とつながりやすさがアップ!
2023年12月に解禁された「Wi-Fi 7」。その最大の特徴は、2022年のWi-Fi 6Eから利用できるようになった6GHz帯のチャンネル幅が160MHzから320MHzに拡張されたこと。
これは道路の幅が2倍になったようなもので、よりつながりやすくなり、速度の低下を防げます。
ほかにも、快適な通信環境を実現する機能に多数対応しています。
帯域幅とはデータを送信できる容量のこと。帯域幅の拡大するということは、例えるなら車線を増やすようなものです。広いほど通信が速くなります。
高速化、つながりやすさに貢献! Wi-Fi 7の最新機能(※)
※各機能を利用するためには通信端末側も対応している必要があります。
パンクチャリング
接続中のチャンネルに電波などの干渉が起きても、干渉部分を避けて接続する技術です。
干渉波の部分を穴を空けるように避け、分断されたチャンネルでもチャンネルの複数部分を同時利用できます。
Multi-RU(Multi-Resource Unit)
Wi-Fi 6Eまでは接続した端末に1つのリソースユニット(※)しか割り当てられませんでした。
これを1つの端末に複数のリソースユニットを割り当て可能にし、通信を効率的にしています。
※無線通信におけるリソース分配の基本単位で、帯域幅を効率的に分割し、複数ユーザーが同時に通信できるようにする技術
4096QAM
端末が受け取った信号を電波にするための変調方式をアップデート。
Wi-Fi 6Eまでの10bit(1024QAM)から12bit(4096QAM)になったことで、通信速度が理論上20%高速になります。
MLO(Multi-Link Operation)
これまで各端末は2.4/5/6GHzのいずれかの周波数帯に接続していました。
Wi-Fi 7のMLO(マルチリンクオペレーション)では3つの周波数帯に同時接続でき、障害物に弱いといった各周波数帯の弱点をカバーできます。
なお、上述の各機能を利用するためには通信端末側も対応している必要があります。
高速通信を体感できる端末は増えつつある
Wi-Fi 7ルーターの問題は、接続する端末側。Wi-Fi 7の記載があっても、320MHzの帯域幅に対応しているかはより詳細なスペック表を確認しなければなりません。
また、スマホの多くは320MHz帯域に非対応なので、規格上のフル性能は利用できません。
徐々にWi-Fi 7対応のスマホが増えてきた
国内メーカー製品
海外メーカー製品
ノートパソコンは無線LANの仕様をチェック
上はNECのノートPCの仕様表です。「通信速度*3」に無線LANの詳細が書かれています。
Wi-Fi 7ルーター&Wi-Fi 6Eルーターの選び方は?
戸建てにルーターを設置して4部屋で速度を計測
実際の使用環境を再現すべく、2階建ての一戸建て(1、2階)でテストを敢行しました。
Wi-Fiルーターを設置した隣の部屋はもちろん、別の階でのつながりやすさもしっかりチェックしています。
ルーターは上図の一戸建ての2階①ベッドルームに設置。Wi-Fi 7に対応したノートパソコンを使用して、①ベッドルーム・②書斎・③キッチン・④リビングの4つのポイントで転送速度を測定。
最高速度と平均速度、付加機能を点数化し、ランキングを作成しました。
計測機にはWi-Fi 7(320MHz幅)対応PCを使用
NEC
LAVIE SOL
S1355/JA
大学生をターゲットに開発された13.3型の新ノートPCです。Wi-Fi7にしっかり対応しています。
Wi-Fi 7ルーター&Wi-Fi 6Eルーターのおすすめは?
プロと一緒に実際に使ってみた、Wi-Fi 7&Wi-Fi 6Eルーターのおすすめランキングです。それぞれの項目を緑のボタンで並べ替えられるので、商品選びの参考にしてみてくださいね。
商品 | |||
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TP-LinkArcher BE900
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ASUSRT-BE92U
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TP-LinkArcher GE800
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NECAterm WX11000T12
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バッファローAirStation WXR18000BE10P
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アイ・オー・データ機器WN-7T94XR
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バッファローWXR9300BE6P
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TP-LinkArcher BE7200
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バッファローAirStation WSR-5400XE6
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NECAterm WX5400T6
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エレコムWRC-BE36QS
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TP-LinkArcher BE3600
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【1位】TP-Link「Archer BE900」
- TP-LinkArcher BE900
- 実勢価格: ¥69,745〜
- 総合評価
- おすすめポイント
-
- 置くだけで簡単に速度が出る
- がっかりポイント
-
- 使いどころに悩む表示部分
- 本体サイズが省スペース型PC並
- 幅
- 96mm
- 奥行
- 302mm
- 高さ
- 262.5mm(本体のみ)
- Wi-Fi 7
- ◯
- ストリーム数
- 16
- メッシュWi-Fi
- ◯
- IPv6
- ◯
- クアッドバンド
- ◯
- バンドステアリング
- ◯
- MU-MIMO
- ◯
- ビームフォーミング
- ◯
- ポート
- 10Gbps×2、2.5Gbps×4、1Gbps×1、USBポート×2
- 型番
- ARCHER BE900
速度のトップは僅差で獲得できませんでしたが、その他のスペック面で引き離しました。
テスト結果(単位:Mbps)
【アンテナ】圧倒的なアンテナ数で全方向に電波を飛ばす
優秀
合計12本のアンテナが最適な位置に配置されています。
本数が多いですが、筐体内部にあるため見た目はスマートです。
【搭載ポート】WANもLANも高速な10Gに対応!
10Gポートが2つに2.5Gポートが4つと他製品よりもポート数が多いです。
実用性はあまりないものの遊び心があふれる表示部分
どう使うかはユーザーしだい
前面にはタッチパネル画面とLEDスクリーンが備わります。
LEDのプリセットから天気・時刻・絵文字・テキストなどがドット表示できるほか、オリジナルのドット絵も作れます。
【2位】ASUS「RT-BE92U」
- ASUSRT-BE92U
- 実勢価格: ¥38,908〜
- 総合評価
- おすすめポイント
-
- 6GHz帯の最大速度はトップクラス
- スマートホーム向けの設定が可能
- がっかりポイント
-
- アンテナの調整向きは制限がある
- 幅
- 247.18mm
- 奥行
- 101.59mm
- 高さ
- 287.47mm
- 重量
- 790g
- Wi-Fi 7
- ◯
- ストリーム数
- 7
- メッシュWi-Fi
- ◯
- IPv6
- ◯
- トライバンド
- ◯
- ポート
- 10Gbps×1、2.5Gbps×4、USBポート×1
- 型番
- RT-BE92U
テスト結果(単位:Mbps)
速度を考えればコスパ良し!
搭載ポート
【ココがGood!】同梱の専用取り付けアイテムで壁面への設置も可能
電波の飛びやすい高さに設置できる
ルーター本体に厚みがあるうえ背面側に各ポートがあるため、壁掛けには向いていないように感じます。
しかし、付属の固定具を使えば背面を浮かした状態で引っ掛けられるので、壁面取り付けも簡単です。
【3位】TP-Link「Archer GE800」
- TP-LinkArcher GE800
- 実勢価格: ¥78,800〜
- 総合評価
- 幅
- 207mm
- 奥行
- 292mm
- 高さ
- 224mm
- Wi-Fi 7
- ◯
- ストリーム数
- 8
- メッシュWi-Fi
- ◯
- IPv6
- ◯
- トライバンド
- ◯
- ポート
- 10Gbps×2、2.5Gbps×4、USBポート×1
- 型番
- Archer GE800
テスト結果(単位:Mbps)
ゲーマー向けの魅せる機種
本体のRGB LEDパターンは専用アプリで変更可能です。
【4位】NEC「Aterm WX11000T12」
- NECAterm WX11000T12
- 実勢価格: ¥34,367〜
- 総合評価
- 幅
- 90mm(約、突起部分除く、スタンド含む)
- 奥行
- 257mm(約、突起部分除く、スタンド含む)
- 高さ
- 237mm(約、突起部分除く、スタンド含む)
- 重量
- 1400g(約、本体のみ)
- Wi-Fi 7
- ✕
- Wi-Fi 6E
- ◯
- Wi-Fi 6
- ◯
- Wi-Fi 5
- ◯
- 無線LAN規格
- IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax
- Wi-Fi最大転送速度(理論値)
- 6GHz:4804Mbps、5GHz:4804Mbps、2.4GHz:1147Mbps
- ストリーム数
- 12
- トライバンド
- ◯
- バンドステアリング
- ◯
- メッシュWi-Fi
- ◯
- IPv6(IPoE)
- ◯
- WAN(インターネット)ポート
- 10Gbpsポート✕1
- LANポート
- 10Gbpsポート✕1、1Gbpsポート✕3
- 型番
- PA-WX11000T12
テスト結果(単位:Mbps)
発売は古いですが性能は一級品です。
奥行き、高さともに約25cmあるため、意外と存在感があります。
【5位】バッファロー「AirStation WXR18000BE10P」
- バッファローAirStation WXR18000BE10P
- 実勢価格: ¥52,979〜
- 総合評価
- 幅
- 300mm(本体のみ)
- 奥行
- 75mm(本体のみ)
- 高さ
- 195mm(本体のみ)
- 重量
- 1700g(約)
- Wi-Fi 7
- ◯
- ストリーム数
- 10
- メッシュWi-Fi
- ◯
- MU-MIMO
- ◯
- IPv6
- ◯
- ビームフォーミング
- ◯
- トライバンド
- ◯
- バンドステアリング
- ◯
- ポート
- WAN×1(10Gbps)、LAN×4(10Gbps×1、1Gbps×3)、USB 3.2×1
- 型番
- WXR18000BE10P
テスト結果(単位:Mbps)
下り速度はダントツのNo.1!
【6位】アイ・オー・データ機器「WN-7T94XR」
- アイ・オー・データ機器WN-7T94XR
- 実勢価格: ¥25,800〜
- 総合評価
- 幅
- 180mm(約)
- 奥行
- 65mm(約)
- 高さ
- 247mm(約、ゴム足含む)
- 重量
- 1400g(約、本体のみ)
- Wi-Fi 7
- ◯
- ストリーム数
- 6
- メッシュWi-Fi
- ◯
- IPv6
- ◯
- トライバンド
- ◯
- バンドステアリング
- ◯
- MU-MIMO
- ◯
- ビームフォーミング
- ◯
- ポート
- WAN×1(10Gbps)、LAN×3(2.5Gbps)
- 型番
- WN-7T94XR
テスト結果(単位:Mbps)
目立たせずに部屋に置ける
棚に置いても主張しません。
【7位】バッファロー「WXR9300BE6P」
- バッファローWXR9300BE6P
- 実勢価格: ¥26,908〜
- 総合評価
- 幅
- 230mm
- 奥行
- 60mm
- 高さ
- 163mm(突起部除く)
- 重量
- 790g(約、本体のみ)
- Wi-Fi 7
- ◯
- ストリーム数
- 6
- メッシュWi-Fi
- ◯
- IPv6
- ◯
- トライバンド
- ◯
- ポート
- 10Gbps×1、USBポート×1
- 型番
- WXR9300BE6P
テスト結果(単位:Mbps)
小さくなったツノつきルーター
「WXR9300BE6P」は、上位機「WXR-18000BE10P」よりひと回り小型です。
【7位】TP-Link「Archer BE7200」
- TP-LinkArcher BE7200
- 実勢価格: ¥14,800〜
- 総合評価
- 型番
- ARCHER BE7200
テスト結果(単位:Mbps)
【9位】バッファロー「AirStation WSR-5400XE6」
- バッファローAirStation WSR-5400XE6
- 実勢価格: ¥16,180〜
- 総合評価
- 幅
- 59mm(付属品および突起物を除く)
- 奥行
- 175mm(付属品および突起物を除く)
- 高さ
- 177mm(付属品および突起物を除く)
- 重量
- 650g(約、本体のみ)
- Wi-Fi 7
- ✕
- Wi-Fi 6E
- ◯
- Wi-Fi 6
- ◯
- Wi-Fi 5
- ◯
- 無線LAN規格
- IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax
- Wi-Fi最大転送速度(理論値)
- 6GHz:2401Mbps、5GHz:2401Mbps、2.4GHz:573Mbps
- ストリーム数
- 6
- トライバンド
- ◯
- バンドステアリング
- ◯(バンドステアリングLite)
- メッシュWi-Fi
- ◯
- IPv6(IPoE)
- ◯
- WAN(インターネット)ポート
- 2.5Gbpsポート✕1
- LANポート
- 1Gbpsポート✕3
- 型番
- WSR-5400XE6
テスト結果(単位:Mbps)
【10位】NEC「Aterm WX5400T6」
- NECAterm WX5400T6
- 実勢価格: ¥16,300〜
- 総合評価
- 幅
- 51.5mm(約、突起部/スタンド除く)
- 奥行
- 215mm(約、突起部/スタンド除く)
- 高さ
- 200mm(約、突起部/スタンド除く)
- 重量
- 0.8kg(約)
- Wi-Fi 7
- ✕
- Wi-Fi 6E
- ◯
- Wi-Fi 6
- ◯
- Wi-Fi 5
- ◯
- ストリーム数
- 6
- トライバンド
- ◯
- バンドステアリング
- ◯
- メッシュWi-Fi
- ◯
- IPv6(IPoE)
- ◯
- 型番
- PA-WX5400T6
テスト結果(単位:Mbps)
【11位】エレコム「WRC-BE36QS」
- エレコムWRC-BE36QS
- 実勢価格: ¥11,597〜
- 総合評価
- 型番
- WRC-BE36QS-B
テスト結果(単位:Mbps)
【11位】TP-Link「Archer BE3600」
- TP-LinkArcher BE3600
- 実勢価格: ¥8,699〜
- 総合評価
- 型番
- ARCHER BE3600
テスト結果(単位:Mbps)
まとめ:2Gbps超えの速度を享受するならやはり価格がものをいう
以上、Wi-Fi 7ルーター&Wi-Fi 6Eルーターのおすすめランキング12選でした。
Wi-Fi 7&6Eカテゴリは各社の主力製品が鎬を削る激戦区。今回は価格制限をしていないため、上位3製品中2製品を7万円クラス(検証時)の高額機種が占めました。
そんな中、2位のASUS「RT-BE92U」と5位のバッファロー「AirStation WXR18000BE10P」は4万円台(検証時)で実測2Gbps超えを記録し、高いながらもコスパの良さが光ります。
また、Wi-Fi 7対応ながら6GHz帯を採用しない11位のエレコム「WRC-BE36QS」などの価格を抑えた製品も出てきています。
ベストバイのTP-Link「Archer BE900」は価格も本体サイズもスゴイですが性能に抜かりなし!
本記事を参考に、お気に入りのWi-Fi 7ルーター&Wi-Fi 6Eルーターを見つけてください。
Wi-Fi 7ルーター&Wi-Fi 6Eルーターのおすすめ
TP-Link
Archer BE900
Wi-Fiルーターの売れ筋ランキングもチェック!
Wi-FiルーターのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
スマホやPCは2ストリーム対応の製品がほとんどで、それ以上の数が活かせません。