バッファローからWi-Fi 6E対応ルーターが登場!
Wi-Fi5からWi-Fi6への世代交代が完了したいま、通信のさらなる安定化のために注目を集めているのがWi-Fi 6Eです。
Wi-Fi6対応のルーターとの互換性を保ちながら、新たに開放された6GHz帯に対応し、多くのチャンネルを活用できるのがメリットです。
Wi-Fi6Eの最大速度は、Wi-Fi6の9600Mbpsと変わりませんが、6GHz帯が追加され、同時に接続できるチャンネル数が拡大。道路の車線が広がり、交通が円滑化されるようなイメージです。
それによって、電波が混み合っている都心部の住宅でも混信が起きにくく、メッシュネットワークを構築する際も、混雑していない6GHz帯を使うため抜群の安定性を期待できます。
対応している製品は、製品のパッケージを見れば一目瞭然。
そんなWi-Fi6Eに対応したルーターが、2023年5月に登場したバッファロー「WXR-11000XE12」です。
Wi-Fi6とWi-Fi6Eは何が違う?
Wi-Fi6とWi-Fi6Eの特徴は?
Wi-Fi6 | Wi-Fi6E | |
周波数帯 | 2.4/5GHz帯 | 2.4/5/6GHz帯 |
最大転送速度 | 9600Mbps | 9600Mbps |
対応チャンネル数 | 最大20ch(5GHz) | 最大24ch(6GHz) |
電波の直進性 | 高い | 非常に高い |
通信範囲 | 広範囲をカバー | 5GHzより障害物に弱い |
Wi-Fi6とWi-Fi6Eの特徴を比較しました。
Wi-Fi6Eは、Wi-Fi6を拡張した規格です。Wi-Fi6以前と互換性もあるため、従来のスマホやPCも接続できます。ただし、Wi-Fi6Eで解放された空いている6GHz帯を利用して通信するには、対応するPCやスマホが必要です。
6GHz帯対応のPCを選ぼう
Wi-Fi 6Eの高速性を実感するには、1:Wi-Fi 6Eに対応しており、2:日本国内で6GHz帯の通信も可能なモデルが必要になります。
電波行政の関係もあり、ハードウェアは6GHz帯に対応していても国内では無効になっていたり、ドライバのアップデートが必要なモデルもあるので注意してください。
また、最新世代のiPad ProやGoogle Pixel 7シリーズ、Galaxy S23シリーズなども6GHz帯に対応しています。
検証で使用したノートPCは?
- NECLAVIE N15
- 実勢価格: ¥113,800〜
今回の検証では、6GHzで通信できるLAVIEの2022年モデル、NEC「LAVIE N15 N1585/EAL」を使用。ノートPCではNECのほか、富士通、Dynabook、Apple、エイスースなどのメーカーが対応機種を発売しています。
ということで、今回検証した最新のWi-Fi6E対応ルーターはこちら。
バッファロー「WXR-11000XE12」
- バッファローWXR-11000XE12
- 実勢価格: ¥33,099〜
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- 総合評価
バッファロー(BUFFALO)「WXR-11000XE12」は6E対応モデルのルーター。今年の春に満を持して登場しました。
指向性の調整も可能な高利得の12ストリーム外部アンテナにより、家中どこにいても安定かつ高速な通信を見込めそうです。
WANとLANそれぞれに10Gポートを備えているため、10Gbpsのネット回線でもボトルネックになる心配はありません。
- おすすめポイント
-
- 6GHz帯対応で快適な通信を実現
- WAN、LANともに10Gbpsに対応
- がっかりポイント
-
- 本体が大きく設置場所を選ぶ
- アンテナ調整にコツが必要
- 幅
- 300mm
- 高さ
- 195mm
- 奥行
- 75mm
- 重量
- 1515g
- 搭載ポート
- WAN×(1 10Gbps)・LAN×(4 10Gbps×1・1Gbps×3)
- 型番
- WXR-11000XE12
WANもLANも高速な10Gに対応!
ネットに接続するWAN、PCなどの機器を接続するLANともに10Gに対応。ボトルネックを防ぎ高速な通信が行えます。
性能優先で外部アンテナを採用
最大270°調整できる12ストリームアンテナを搭載。通信機器がある方向に電波を効率よく向けることができます。電波を的確にキャッチすることが可能!
ただし、通信機器の方向に向かって効率的な通信が行える半面、5GHz以上は電波の直進性が強く反射も考慮が必要なため、シビアなアンテナ調整が必要です。
検証方法は?
さて今回は、バッファロー「WXR-11000XE12」をはじめ、最新のハイエンドWi−Fi6モデルや過去製品と通信族度を比較。
比較に選んだのは、同社の旧フラッグシップモデル、バッファロー「WXR-6000AX12P」とその前モデルとなるバッファロー「WXR-6000AX12S」の2機種。
同じDNAを持つモデルを同じ条件下で検証し、その実力を明らかにします。
なお、バッファロー「WXR-11000XE12」は、新たに追加された6GHz帯の速度検証も実施しました。
それでは、テスト結果を順に発表します。
バッファロー「WXR-11000XE12」
- バッファローWXR-11000XE12
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バッファロー「WXR-11000XE12」は、最高速度や上りの速度では引けをとりましたが、別フロアでの下り速度で抜群のパフォーマンスをマーク。
離れた場所での通信に強いため、3台建て以上の住宅ならその恩恵が実感できそうです。
- 幅
- 300mm
- 高さ
- 195mm
- 奥行
- 75mm
- 重量
- 1515g
- 搭載ポート
- WAN×(1 10Gbps)・LAN×(4 10Gbps×1・1Gbps×3)
- 型番
- WXR-11000XE12
通信速度のテスト結果
周波数帯 | 通信方向 | 書斎 | ベッドルーム | リビング | キッチン |
6GHz帯 (単位Mbps) |
上り | 454.70 | 476.63 | 312.83 | 341.72 |
下り | 1322.85 | 1285.89 | 762.07 | 741.94 | |
5GHz帯 (単位Mbps) |
上り | 414.69 | 411.53 | 355.09 | 363.27 |
下り | 1290.49 | 1286.48 | 1048.11 | 953.52 | |
2.4GHz帯 (単位Mbps) |
上り | 182.55 | 145.85 | 135.72 | 123.87 |
下り | 332.90 | 315.55 | 321.46 | 293.73 |
- 評価:優秀
6GHz帯でも好成績をマーク。ただし直進性が強く、調整はシビアでした。
バッファロー「WXR-6000AX12P」
- バッファローWXR-6000AX12P
- 実勢価格: ¥29,000〜
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バッファロー「WXR-6000AX12P」は、2023年2月発売のWi−Fi6モデル。
わずかな差ですが、今回のテストで最高の通信速度をマーク。2.4GHz帯での速度も申し分ありません。
- 幅
- 300mm
- 高さ
- 195mm
- 奥行
- 75mm
- 重量
- 1580g
- 搭載ポート
- WAN×1(10Gbps)・LAN×3(10Gbps×1・1Gbps×3)
- アンテナ
- 外部×4
- 規格
- Wi-Fi6
- 型番
- WXR-6000AX12P
通信速度のテスト結果
周波数帯 | 通信方向 | 書斎 | ベッドルーム | リビング | キッチン |
6GHz帯 (単位Mbps) |
上り | - | - | - | - |
下り | - | - | - | - | |
5GHz帯 (単位Mbps) |
上り | 601.89 | 615.13 | 465.40 | 483.39 |
下り | 1367.47 | 1213.56 | 870.70 | 734.80 | |
2.4GHz帯 (単位Mbps) |
上り | 249.82 | 160.57 | 144.33 | 91.22 |
下り | 329.00 | 256.99 | 240.75 | 205.93 |
- 評価:優秀
10Gポート搭載で、高速回線をフルに活用することができます。
バッファロー「WXR-6000AX12S」
- バッファローWXR-6000AX12S
- 実勢価格: ¥23,500〜
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バッファロー「WXR-6000AX12S」は、2機種よりも以前に発売されたWi−Fi6モデルながら、5GHz帯においては、上り下りともに好成績をマーク。
別フロアでの速度低下も比較的小さいので、戸建て住宅の隅々まで快適に使えるでしょう。
- 幅
- 300mm
- 奥行
- 75mm
- 高さ
- 195mm
- 重量
- 1580g
- 準拠規格
- IEEE 802.11a/b/g/n/ac/ax
- ポート
- WAN(10Gbps)×1、LAN(10Gbps)×1、(1Gbps)×3
- USB
- USB 3.2 (Gen1)×1
- Wi-Fi 6対応
- ○
- メッシュ対応
- ○
- 型番
- WXR-6000AX12S
通信速度のテスト結果
周波数帯 | 通信方向 | 書斎 | ベッドルーム | リビング | キッチン |
6GHz帯 (単位Mbps) |
上り | - | - | - | - |
下り | - | - | - | - | |
5GHz帯 (単位Mbps) |
上り | 565.14 | 545.35 | 493.96 | 477.41 |
下り | 1365.86 | 1232.92 | 935.90 | 768.29 | |
2.4GHz帯 (単位Mbps) |
上り | 122.47 | 85.32 | 46.36 | 60.24 |
下り | 139.57 | 117.05 | 121.37 | 97.51 |
- 評価:優秀
上や下の階と繋ぐ場合は、アンテナを水平方向に調整すると良いです。
安定性より速度重視なら設定が必要
バッファローのWi-Fiルーターは安定性を高めるため、2.4GHz帯の通信が573Mbps(20MHz)に設定されています。
もし、2.4GHz帯をフルスピードで使用したい場合は、ルーターの設定画面にアクセスし、2.4GHzの無線設定を1147Mbps(40MHz)に切り替えると、速度向上に繋がります。
Wi-Fi6E対応ルーターの検証まとめ
以上、Wi-Fi6E対応のバッファロー「WXR-11000XE12」の検証レビューでした。
「WXR-11000XE12」は実測すると下りの転送速度が非常に安定していました。
5GHz帯を含めた成績では、『家電批評』でテストしたルーターの中で過去トップクラスの性能で、十分ベストバイに認定できるパフォーマンスです。
また、ルーターのある1階と2階で速度差が大きいという結果には、高速なものの障害物には弱い6GHz帯の性質が表れたと言えるでしょう。
しかし、上りを含めた総合的な通信品質となるとWi−Fi6モデルのバッファロー「WXR-6000AX12P」が優れており、こちらもベストバイ。
しかも、6GHz帯に対応しない分、コストパフォーマンスでも有利です。
バッファロー「WXR-6000AX12P」
- バッファローWXR-6000AX12P
- 実勢価格: ¥29,000〜
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- 総合評価
セキュリティ機能も充実
バッファロー「WXR-6000AX12P」は、不正アクセスや有害サイトなどから身を守る「ネット脅威ブロッカー2 プレミアム」を搭載。より安心して使えます。
ということで、総合力だとバッファロー「WXR-6000AX12P」はおすすめなのですが、Wi-Fi6E対応のバッファロー「WXR-11000XE12」は混雑を回避できるなど、『家電批評』編集部のテストには表れないメリットもあります。
ルーターは長く使うもの。将来性を加味して選ぶなら最新のバッファロー「WXR-11000XE12」がおすすめです。
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