ワイヤレスイヤホン&ヘッドホンの音質に新時代が到来!
B&Wの製品を検証。高級ワイヤレスって本当にいいの?
「Bowers & Wilkins(B&W)」はイギリスの老舗高級オーディオメーカー。ピュアオーディオの世界でも人気があります。
今回は、そんなB&Wの高級ワイヤレスヘッドホン・イヤホンを検証。自ずと期待は膨らみますが、以前に雑誌『家電批評』で、同じく高級オーディオメーカーで知られる「マークレビンソン」のヘッドホンを試聴したことがあります。
マークレビンソン「No5909」
マークレビンソン
No5909
実勢価格:¥121,000
マークレビンソン「No5909」は12万円の高級機。しかし『家電批評』のテストでは、いかにもハイエンド機らしい質の高さは認められたものの、価格に見合うクオリティとは言えず。
皮肉にも比較検証した4万円で購入できるシュア「AONIC 50」のほうが音質がよかったなんてこともありました。
シュア「AONIC 50」
果たして今回は、高級機のクオリティに感動できるのか。
ということで、Bowers & Wilkinsの高級ワイヤレスヘッドホン「Px8」と高級イヤホン「Pi7 S2」の評価はどうなのか、プロと検証しました。
音質評価は東京音研放送サービス代表の原田裕弘さんとオーディオライターのゴン川野さんが担当。外音取り込みやノイズキャンセリングなどの機能性評価はオーディオ&ビジュアルライターの折原一也さんが担当しています。
また、その他使い勝手などを多角的に家電批評編集部が評価しました。
B&Wのヘッドホン「Px8」とイヤホン「Pi7 S2」の音質を検証
Bowers & Wilkins「Px8」
- Bowers&WilkinsPx8
- 実勢価格: ¥95,636〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥95,636〜
本日「0のつく日」は楽天カードでポイント4倍!!楽天市場で見る¥112,153〜
- 音質・低音域
- 音質・中音域
- 音質・高音域
- 音質・ダイナミクス
- 音質・解像度
- 音質・レスポンス
- 機能性・ANC・電車
- 機能性・ANC・屋外
- 機能性・ANC・室内
- 機能性・外音・屋外
- 機能性・外音・室内
- 機能性・通話
- 使い勝手・アプリ
- 使い勝手・装着感
- 使い勝手・操作性
- 使い勝手・接続のしやすさ
新時代を予感させる音質
Bowers & Wilkins「Px8」は、フラットな仕上がりと解像度の高さがハイレゾ音源にマッチ。
ふくよかでゴージャスな低音域、なめらかなボーカルの中音域、リアルで楽器の鳴りをしっかり聴かせてくれる高音域になっています。
レスポンスも早く、まるでスタジオに居合わせているかのような音。ワイヤレスの限界を超えたサウンドです。
- おすすめポイント
-
- 各楽器の音がよく聴こえる
- ノイキャン効果が高い
- 3WAY接続ができる
- がっかりポイント
-
- 3.5mm接続だとパフォーマンスダウン
- 重量
- 320g
- コーデック
- SBC、AAC、aptX、aptX HD、 aptX Adaptive
- 連続再生時間
- 最大30時間(ANC)
- 型番
- PX8 BLACK
耳へのフィット感も良好です。
ここが優秀:楽器の音がすみずみまで聴こえる
中~高音域がリアルで、各楽器のセパレートがとにかくいいです。解像度やレスポンスも文句なし!
▼Bowers & Wilkins「Px8」の音質
どのジャンルの音楽を聴いても満足できるに違いない。
ここが優秀:ノイキャンなどの機能面も実用的
ノイキャンも優秀です。全体的にノイズを打ち消せていますが、なかでも低音域の騒音にはかなりの軽減効果。室内が最高の音楽環境になります。ただし、車のエンジン音の帯域は苦手でした。
ここが優秀:ミニプラグとUSB-Cで有線接続ができる
3.5mmステレオミニプラグで接続できるほか、USB-C同士でデジタル接続も可能な3way接続。音質の劣化のない出力が可能です。
ここは惜しい:3.5mm接続をした音はワイヤレスよりよくない
3.5mmステレオミニプラグで接続をすると解像度が下がり、並みの性能のヘッドホン程度に。レスポンスも悪くなりました。レンジも狭くなり、ワイヤレスほどのパフォーマンスが発揮できていませんでした。
「Px8」とスマホを3.5mmステレオミニプラグで接続したときの音質比較
音質(60点) | |||||
低音域(10点) | 中音域(10点) | 高音域(10点) | ダイナミクス(10点) | 解像度(15点) | レスポンス(5点) |
9.0(7.5) | 9.0(7.5) | 8.0(7.0) | 8.5(6.5) | 13.5(11) | 4.5(3.5) |
( )内の数値は、「Px8」とスマートフォンを3.5mmステレオミニプラグで接続した得点です。接続しないときと比べて、全体的に点数が下がってしまいました。
「Px8」の音質はベストバイ殿堂入り「AONIC 50」を超えた!
▼シュア「AONIC 50」の音質
モニター用として高い評価を受けており、ベストバイ殿堂入りのシュア「AONIC 50」ですが、今回の検証では、B&W「Px8」がすべての音質評価項目でわずかずつ上回りました。
機能性や使い勝手を含めた新基準による総合点は、B&W「Px8」が81.5点だったのに対し、シュア「AONIC 50」は74.5点。7点も上回り、「Px8」のスゴさがよくわかります。
続いて、B&Wの高級ワイヤレスイヤホンも見てみましょう。
Bowers & Wilkins(B&W)「Pi7 S2」
- Bowers&WilkinsPi7 S2
- 実勢価格: ¥29,245〜
タイムセールは毎日開催中!Amazonで見る¥39,300〜
本日「0のつく日」は楽天カードでポイント4倍!!楽天市場で見る¥29,245〜
- 音質・低音域
- 音質・中音域
- 音質・高音域
- 音質・ダイナミクス
- 音質・解像度
- 音質・レスポンス
- 機能性・ANC・電車
- 機能性・ANC・屋外
- 機能性・ANC・室内
- 機能性・外音・屋外
- 機能性・外音・室内
- 機能性・通話
- 使い勝手・アプリ
- 使い勝手・装着感
- 使い勝手・操作性
- 使い勝手・接続のしやすさ
ずっと聴いていたくなる音
Bowers & Wilkins「Pi7 S2」の音は繊細でいてウォーミング。品のある低音域と弾力のある中音域は質の高さがうかがえる一方、高音域は輪郭がシャープでトップレベルの解像度です。
ヘッドホンと似た傾向ですが、本機はより音像定位が明確で、音場の広さも特徴的。総合スコア以上に抜けた存在といえます。
検証した原田さんも、「ハイレゾ音源を前提にした解像度重視の音。ジャンルを問わず聴かせてくれます」と高評価でした。
- おすすめポイント
-
- 解像度の高さはトップクラスでレスポンスも早い
- カセット型ウォークマンもワイヤレス化できる
- がっかりポイント
-
- 再生時間は短め
- ノイキャン性能はもう一歩
- 重量
- 7g
- コーデック
- SBC、 AAC、aptX、aptX HD、aptX Adaptive
- 連続再生時間
- 最大5時間(ANCオフ)
- 防水・防塵性能
- IP54
- 型番
- PI7 S2 SATIN BLACK
小さな耳にも入る適度なサイズ感も使いやすいです。
ここが優秀:解像度の高さはトップクラス&レスポンスも早い
▼Bowers & Wilkins「Pi7 S2」の音質
楽器のシルエットが一つ一つ浮かび上がるほどの解像度。ハイエンドの中でも群を抜いています。そのうえキックのレスポンスが早く、感動すら覚えます。
EQカスタムなしでここまでバランスよく音を出せるのはスゴい!
ここが優秀:カセットも無線化できる
ケースにトランスミッターを搭載。なつかしのカセット型ウォークマンだってワイヤレス化できます。アラフィフにはエモすぎる仕様です。
ここは惜しい:再生時間はノイキャンなしで最大5時間と短め
前モデルの「Pi7」から再生時間が約1時間伸びて最大5時間に。しかし出力で電力を消耗するため多製品より短めです。もう少し長持ちしてほしいところ。
ここは惜しい:ノイキャン性能は電車の走行音を除去できず
ノイキャン性能はまぁまぁといったところ。ガーという重低音はクリアに消えましたが、中高音域の騒音はある程度残りました。それなりの効果です。
悪くはありませんが価格を考慮すると、もう少し効果が欲しい。
B&Wの高級ワイヤレスイヤホン&ヘッドホンの検証のまとめ
今回試聴したB&Wのヘッドホン「Px8」とイヤホン「Pi7 S2」は、ワイヤレスのハイエンドとしては頂点ともいえる価格帯の製品です。
以前に『家電批評』では10万円を超えるワイヤレスヘッドホンを試聴して期待外れだったことがあり、やや疑心暗鬼でしたが、結果としては同社のハイクラススピーカーを想起させる見事な音質でした。
両製品とも高解像度でレスポンスが速く、ハイレゾ音源にマッチした音作り。まるでスタジオに居合わせたかのように聴こえる楽器の音に、文句のつけようがありません。とりわけヘッドホン「Px8」は本誌で殿堂入りを果たしたシュア「AONIC 50」を超える高評価を獲得しました。
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特性はフラットで、中低域の再生を大切にした音作りが魅力。どのジャンルもOKです。