効かない蚊取りと効く蚊取りは びっくりする程差があります
今年もそろそろ「ブーン」という羽音が気になる季節がやってまいりましたが、いかが対策なされてますか? 古式ゆかしい蚊取り線香から最新のワンプッシュタイプまで、さまざまな「蚊取りグッズ」がありますが、実はコレ、「まったく効かないもの」と「超効く!」ものとがはっきり分かれるんです。
2016年の夏に“テストするモノ批評誌”『MONOQLO』にて、蚊取りアイテムのテストを敢行したのですが、その過程で「効果が高い蚊取りを見わける」3つのキーワードを発見しました。
ここでは有能な蚊取りアイテムをみわける超カンタンなキーワードをご紹介しますので、夕涼み等にぜひご活用ください!
ちなみに、その際のテストではこのように小さなテントを張りまして……
中に蚊をおびきよせるための二酸化炭素を発生させまして……
各種の蚊取りの効果を実際に確かめる。というテストを行っています。
本当に二酸化炭素で蚊が寄ってくるのか自信がなかったため、設置数十分後に虫が湧いたときには思わず歓声をあげてしまった記憶があります。
キーワード① 適用害虫が 「ユスリカ」なのはダメ
そもそも、人を刺す蚊のうち、今一番怖いのは「ヒトスジシマ蚊」と呼ばれる、いわゆるヤブ蚊です。刺されるとカユいのは当たり前ですが、そのうえ、デング熱やジカ熱といった恐ろしい病気を媒介することもあります。
危ないのはわかるけれど、まだ季節外れだろう、とお考えの方、お気をつけください。じつは彼らの行動発生時期は5月~11月。既にシーズンは始まっているのです。
そこで登場するのが「蚊取り」アイテムなのですが、先述した通りほとんど効果がない疑問符しかわかないものが存在します。
そんなダメアイテムを見分けるひとつめのキーワードが成分表に記されている「適用害虫」です。
ダメ製品にありがちなのは、この項目が「ユスリカ」と表記されているもの。
ユスリカは基本的に血を吸いません。ですので、そもそも刺されないのです。本気で怖い蚊を避けるなら、適用害虫の項目に「蚊成虫の駆除」と明記されたものを選択しましょう。
こういうのが「効く蚊取り」の第一条件です。
キーワード② 成分量が 明記されてないのはダメ
続いては、蚊取りの成分に着目します。大前提として、最新の蚊取りの主要成分は「トランスフルトリン」「メトフルトリン」というものです。このふたつは「加熱しなくても効果を発揮する」特徴があります。
加熱って何のため? とギモンを持った方、鋭い指摘です。ひと昔前までは、加熱して効果を発揮する「アレスリン」という成分を含む蚊取り、すなわち「蚊取り線香」が主流でした。それが、火や電気を使わなくても効果を発揮するようになったのです。蚊取りも進歩しているのです。
とはいえ、この「トランスフルトリン」「メトフルトリン」を含む蚊取りでも、効果が高いものとそうじゃないものがありました。その違いは「成分量が明記されているか」という点で見分けられます。
今、もっともアツい蚊取りはこのようなワンプッシュタイプです。
成分量表記の有無は、こうしたワンプッシュはもちろん、他タイプでも共通しますので、ぜひご注目ください。
キーワード③ 防除用医薬部外品 表示があるものは強い!
これは一目でわかります。成分表に「防除用医薬部外品」表示がないものは、効果が低いのです。これはすべての蚊対策アイテムに共通します。
効果が高い製品のパッケージの裏か本体には必ず明記されているので、ここをチェックしてください。
[注意!]効果が高いぶん ペットにも影響があります
先述した殺虫成分である「トランスフルトリン」を含む蚊取りアイテムは、ほ乳類や鳥類への作用は低いのですが、昆虫類、両生類、は虫類への影響が大きいので、使用を避けてください。特にワンプッシュ型は強力なぶん、注意が必要です。
ちなみに、効果が高いものは「人体に向けた使用厳禁」という表示がありますが、実際に私の肌に塗布してみたところ、その部分にシビレたような痛みがありましたが、気分が悪くなるなどの影響はありませんでしたことを補足します。
科学成分がイヤ、という場合はオーガニック系の使用も考えられますが、残念ながら当時のテストではほとんど効果が見られませんでした。
以上、本当に効く蚊取りを見わける3つのキーワードのご紹介でした! じゃあ、どの製品が効くの? という点については、近日中にテストしまして、その結果をご報告します!