小さくして持ち運べる「折りたたみリュック」を比較
世にあふれる「折りたたみ」製品の数々。もちろん、しっかりした製品も山のようにありますが、「携帯性を優先してほかは二の次」といった印象を持っている人も多いのでは?
今回、そんな折りたたみ製品のなかで注目したのが「折りたたみリュック」です。
普通にリュックとして使え、収納時はくるっと丸めてバッグやポーチ型になり、両手ほどの大きさで持ち運べるそうなのですが、本当なのでしょうか。
そこで、テストするモノ批評誌『MONOQLO』では、折りたためる携帯リュック6製品を比較。リュックとしての使い勝手やたたみやすさなど4項目を専門家にチェックしてもらいました。
その結果を、おすすめ順に紹介します。
ZOMAKE「折りたたみリュック」
ZOMAKE
折りたたみリュック
実勢価格:2159円
容量:35リットル
収納時サイズ:W190×D220mm
▼テスト結果
- つくり :◎
- たたみやすさ :○
- シワのつかなさ:◎
- 使い勝手 :◎
- 総評 :S
ベストバイに輝いたのはZOMAKE「折りたたみリュック」でした。
テストに協力してくださった服飾ジャーナリストの飯野さんによると、「クッション材などはないですが、ノートPCなど重いものを入れても引っ張られる感じがなく、背中にひっついて使いやすいですね。サイドにストラップがついているので、中身が倒れづらいのもいいです」と高評価。
背負いやすく、生地もしなやかで慣れれば収納も楽。普段使いに持ってこいの製品です。
ジッパーを開けて、丸まった状態から広げます。
この通り、10秒もあれば使えるようになります。
テスト1:つくり
胸のハーネスやサイドストラップなど、背負いやすいように工夫されています。メイン口がダブルジッパーなのも高評価でした。
テスト2:たたみやすさ
収納時は、丸めて背面ロゴの部分を裏返して収納します。両手サイズに変身。
テスト3:シワのつかなさ
しっかりした生地で、深いシワがつきにくいです。
テスト4:使い勝手
重い荷物を入れても引っ張られる感覚がなく、背負いやすいです。
TOMULE「リュック 軽量 折りたたみ」
TOMULE
リュック 軽量 折りたたみ
実勢価格:3499円
容量:35リットル
収納時サイズ:W190×D190mm
▼テスト結果
- つくり :◎
- たたみやすさ :△
- シワのつかなさ:◎
- 使い勝手 :○
- 総評 :A
TOMULE「リュック 軽量 折りたたみ」は、ポケットの多さなど機能性はよかったです。ただ、そのせいで収納性がやや犠牲になっています。
テスト1:つくり
底部分の生地が厚手だったり、内布があって防水が考えられていたりと細かい工夫が多いです。
テスト2:たたみやすさ
内側のポケット部分に入れ込んで収納します。生地のためか力が必要です。
テスト3:シワのつかなさ
厚手の生地なので、しわくちゃにならず使えます。
テスト4:使い勝手
ハーネスがやや頼りないですが、荷物が落ちる感じはありません。
Naturehike「リュック アウトドア バックパック」
Naturehike
リュック アウトドアバックパック
実勢価格:2690円
容量:22リットル
収納時サイズ:W80×D180mm
▼テスト結果
- つくり :○
- たたみやすさ :○
- シワのつかなさ:△
- 使い勝手 :○
- 総評 :A
500mlペットボトル大に収納可能なNaturehike「リュック アウトドアバックパック」。シワがつきやすいのでサブとして使いたいです。
テスト1:つくり
ジッパー部分がナイロンで防水性が期待できます。サイズの割にストラップも太めです。
テスト2:たたみやすさ
おしぼりみたいに丸めて、紐で繋がった付属の袋に入れます。
テスト3:シワのつかなさ
生地は薄手で細かいシワが目立ち、気になります。
テスト4:使い勝手
意外と背中に吸い付く感じがあり、安定感も問題ないです。
Eono「アウトドアバックパック」
Eono
アウトドアバックパック
実勢価格:1599円
容量:35リットル
収納時サイズ:W220×D250mm
▼テスト結果
- つくり :△
- たたみやすさ :○
- シワのつかなさ:○
- 使い勝手 :△
- 総評 :B
Eono「アウトドアバックパック」は、ベストバイとそっくりの見た目ですが、軽さ&収納性優先で目的が異なる印象です。
密着感がなく、荷物が落ちている感じがあります。ハーネスの利きもイマイチです。生地のシワも目立ちますね。
テスト1:つくり
ジッパーが走りやすく、ハーネスなどの各パーツの利きがイマイチ。ハーネスも違和感があります。
テスト2:たたみやすさ
ベストバイになったZOMAKEの「折りたたみリュック」と同じタイプで、慣れれば20秒ほどで収納可能です。
テスト3:シワのつかなさ
生地はやや薄め。少しシワができます。
テスト4:使い勝手
荷物が落ちる感覚があります。ノートPCなどには向かないかもしれません。
Sinotron「アウトドアバッグ 超軽量 携帯リュック」
Sinotron
アウトドアバック 超軽量 携帯リュック
実勢価格:1899円
容量:22リットル
収納時サイズ:W190×D140mm
▼テスト結果
- つくり :△
- たたみやすさ :○
- シワのつかなさ:△
- 使い勝手 :△
- 総評 :B
Sinotron「アウトドアバック 超軽量 携帯リュック」は、軽量を目指していろいろ削ったら、使い勝手も削られた感じがします。腰痛持ちには不向きそうです。
テスト1:つくり
胸のハーネスがなく背負い紐の裏地がなかったりと、全体的に心もとないつくりです。
テスト2:たたみやすさ
内側のポケット部分に入れ込んでしまいます。生地が薄いぶん、たたみやすいです。
テスト3:シワのつかなさ
全体的に細かいシワができてしまいます。
テスト4:使い勝手
荷物の重さがダイレクトに伝わってきて、長時間は背負えません。
4Monster「アウトドアバックパック 折りたたみリュック」
4Monster
アウトドアバックパック 折りたたみリュック
実勢価格:3199円
容量:32リットル
収納時サイズ:W90×D150mm
▼テスト結果
- つくり :△
- たたみやすさ :○
- シワのつかなさ:△
- 使い勝手 :△
- 総評 :B
4Monster「アウトドアバックパック 折りたたみリュック」は、耐久性よりコンパクトさに全振りしたリュック。あくまで緊急用と割り切り使うならアリです。
テスト1:つくり
全体的にパーツのつくりが粗め。普段使いするにはやや不安といっていいでしょう。
テスト2:たたみやすさ
おしぼりみたいに丸めて付属の袋に入れます。収納時のコンパクトさは良かったです。
テスト3:シワのつかなさ
シャラシャラと音が出るほど薄手でシワが発生します。
テスト4:使い勝手
背中に吸い付く感じはありますが、重い荷物はキツいかもしれません。
最初に広げる際には注意しましょう
今回検証した全製品に共通していたのですが、たたみ方の手順の記載がありませんでした。なので、購入して初めて広げるときにある程度注意しないと、しまうときに苦戦してしまいそうです。
とはいえ、「肩紐をまとめる→丸める→裏返す」の3工程だけなので、慣れれば平気です。くるっと丸めて本体と紐で結ばれている別の袋に入れるタイプもありますが、とりあえず初めて広げるときはゆっくりと、さらに確認用にスマホでムービーを撮りながらやるといいかもしれません。
まとめ
以上、折りたためる携帯リュック6製品の比較検証でした。
どれも結構よかったのですが、ぱっと見は一緒でも、実際使ったら使用感が段違いというものもありました。通販なので難しいところですが、購入する際は注意してもらえればと思います。
折りたたみのイメージが変わるかどうかはともかく、サブバッグとして普段から持ち歩いたり、アウトドアグッズや防災用品の中に忍ばせたりと幅広い使い方ができそうです。「安いし、折りたたみでしょ?」と思わず、一度使ってみてはどうでしょうか?
バックパックの売れ筋ランキングもチェック!
バックパックのAmazon・楽天の売れ筋ランキングは、以下のリンクからご確認ください。
素材も軽さを優先しすぎず、ある程度の丈夫さがある使いやすい素材で、サブバッグなどにいいのではないでしょうか。価格を考慮すると、かなりいいものだと思います。