引き続き、4位からの発表です。1位から3位まではこちらの記事へ

4位: 第4位は発進&走行時も自然なアシストで
子どもが増えても対応できる「ヤマハ Kiss mini」

ヤマハ:PAS Kiss mini:自転車:子乗せ

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4位はヤマハのPASS Kiss miniです。まず、カゴがハンドルの真上に設置されているため、子どもを乗せたときの重量でハンドリングは安定します。シートが柔らかいので、長く乗ってもお尻が痛くなりにくいのもポイントです。

アシストは踏み出したときのパワーは十分なレベル。車重もあってか中速域になると同じメーカーのBabbyよりも控えめに感じられますが、街中を走るのであれば十分な加速性を感じます。

また、ブレーキのクオリティが高く、速度を出していてもきちんと停止してくれます。フレームの補強も施されていて、安全性も高いです。

走る・曲がる・止まるという走行の基本性能が高く、安全性についても信頼できる同モデル。2人目の子どもが生まれても、リアシートを増設して長く使い続けられる点も高評価です。



ヤマハ
PAS Kiss mini
実勢価格:114,800円~
タイヤサイズ:20インチ
重量:32.3kg
バッテリー容量:8.7Ah
走行距離:36km(標準モード)
充電時間:約2.5時間

ヤマハ:PAS Kiss mini:自転車:子乗せ

カゴの位置がハンドル上で操縦性は安定します。

4位: 第4位は発進&走行時も自然なアシストで子どもが増えても対応できる「ヤマハ Kiss mini」 イメージ

中速域のアシストはやや控えめの印象でした。

4位: 第4位は発進&走行時も自然なアシストで子どもが増えても対応できる「ヤマハ Kiss mini」 イメージ2

ペダリングはスムーズで、ハンドリングやブレーキ性も高いレベルを維持。

5位: 街中と坂道でのアシストを両立する
第5位はパナソニックの「ギュット・アニーズ」

パナソニックサイクルテック:ギュット・アニーズ:自転車:子乗せ

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第5位はパナソニックの「ギュット・アニーズ」がランクインです。

坂道テストは全機種中で第3位という好成績。ペダルに大きな力をかけなくてもパワフルに進んでいくことができて、乗り心地についても高評価でした。

平地での試乗テストでは、同メーカーの「ギュット・ミニ・DX」に比べると、中速域の伸びは控えめ。とはいえ、アシストが働いていることはきちんと感じられるレベルであり、子どもを乗せることをメインと考えるのであれば、スピードも十分。

走行性については、カーブするときにやや小回りが苦手な印象を受けたが、一般的な道幅の道路であれば特に気になりません。また、ホイルベースが長いので、直線については安定した走行を見せてくれます。

サドルとハンドルの間はわりとスペースが広いため、膝を動かしたときに窮屈な感じがしないところも、乗りやすさにつながっています。



パナソニックサイクルテック
ギュット・アニーズ
実勢価格:120,300円~
タイヤサイズ:20インチ
重量:32.4kg
バッテリー容量:8Ah
走行距離:30km(オートマティックモード)
充電時間:約3.5時間

5位: 街中と坂道でのアシストを両立する第5位はパナソニックの「ギュット・アニーズ」 イメージ

こぎ出しのアシストも強く坂道でもパワフルです。

5位: 街中と坂道でのアシストを両立する第5位はパナソニックの「ギュット・アニーズ」 イメージ2

ホイルベースが長いので直線の走行は安定します。

5位: 街中と坂道でのアシストを両立する第5位はパナソニックの「ギュット・アニーズ」 イメージ3

テールランプは、暗くなり振動を感知すると自動的に点滅してくれるので夜間走行でも安心感があります。充電は太陽光で、省エネ性能にも優れています。

5位: 街中と坂道でのアシストを両立する第5位はパナソニックの「ギュット・アニーズ」 イメージ4

スタンドがスムーズに立てられて、スムーズにハンドルロックをかけられます。

6位: 低重心でふらつきにくい
マルキン自転車が第6位

マルキン自転車:デリシアデュオ HBEF3:自転車:子乗せ

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第6位にランクインしたのはマルキン自転車の「デリシアデュオ HBEF3」です。

デリシアデュオは前輪よりも後輪が2インチ大きくなっていて、ペダルをこいだときに力が乗りやすいくなっています。ノンアシスト時の走行性は高く、街中で充電が切れたときにも安心感がありました。

アシストはパワフルで、後輪が大きいこともあって平地では疾走感のある走行を楽しめました。低速から中速にかけてのアシストはややスムーズさに欠ける印象ですが、スピードに乗ってしまえば気になりません。

前シートが大きく、コンパクトであるために安定性に不安が感じられましたが、わざとグニグニと蛇行運転しても挙動がブレることはありません。子どもを乗せて走行してもふらつかずに走れるのはうれしいですよね。

ただし、ブレーキはスピードを出したときにもう少しギュッと止まってくれるとベターです。



マルキン自転車
デリシアデュオ HBEF3
実勢価格:116,795円~
タイヤサイズ:前輪20/後輪22インチ
重量:29kg
バッテリー容量:8.7Ah
走行距離:35km(標準モード)
充電時間:約2.5時間

6位: 低重心でふらつきにくいマルキン自転車が第6位 イメージ

前輪よりも後輪が大きいタイプで、スピードに乗った疾走感を楽しめます。コンパクトで取り回しやすいです。

6位: 低重心でふらつきにくいマルキン自転車が第6位 イメージ2

踏み出しから中速域までのアシストパワーは問題のないレベル。スピードに合わせたアシストの切り替わりがやや粗く、スムーズさがあれば完璧です。

6位: 低重心でふらつきにくいマルキン自転車が第6位 イメージ3

疾走感が高いだけにブレーキ力がやや不足。

7位: 8段変速の爽快なスピード性と段差に強い
サスペンションが秀逸の「サイモト」が7位

サイモト自転車:モアシスト ベーシック:自転車:子乗せ

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7位にランクインしたサイモト自転車の「モアシスト ベーシック」は、ほかの電動アシスト自転車に比べてユニークなコンセプトを体現しています。

まず、前輪にサスペンションを採用して、段差を上るときの衝撃を和らげてくれます。とくに前部のシートに乗せた子どものショックを軽減してくれるのは大きなメリットといえるでしょう。

後輪が26インチとかなり大きなサイズで、見た目にも前輪とのギャップが印象的です。後ろにシートを設置したときに乗せにくいという弱点はありますが、アシストなしでもペダルをこぐたびに力が乗り、圧倒的なスピード性を実現しています。

また、8段変速を採用しているため、アシストがかかっていてもグイグイとペダルをこぐことができました。

スタンドの安定感やアシストのスムーズさなど、向上の余地がありそうな部分は多いものの、スピード重視派にはオススメの1台です。



サイモト自転車
モアシスト ベーシック
実勢価格:-
タイヤサイズ:前輪20/後輪26インチ
重量:31kg
バッテリー容量:8.6Ah
走行距離:71.7km(標準モード)
充電時間:約4.5時間

7位: 8段変速の爽快なスピード性と段差に強いサスペンションが秀逸の「サイモト」が7位 イメージ

サスペンションを採用して、段差を越えるときの衝撃を吸収。前に乗っている子どもへの負担が少ないです。

7位: 8段変速の爽快なスピード性と段差に強いサスペンションが秀逸の「サイモト」が7位 イメージ2

アシストが強くなっていくスムーズさはやや粗め。しかし、パワーは申し分なく、ペダルをこぐたびにグイグイと加速。スピードに乗った走りを楽しめます。

7位: 8段変速の爽快なスピード性と段差に強いサスペンションが秀逸の「サイモト」が7位 イメージ3

後輪が26インチと大きいので、転がったときの慣性力が高く減速感が少ないです。スピード感あふれる走行が可能で、サドル高も65㎝まで上がるので踏み込みやすいです。

8位: 本体25㎏で取り回しは良好ですが
もう少しパワーが欲しい「SUISUI」が第8位

8位: 本体25㎏で取り回しは良好ですがもう少しパワーが欲しい「SUISUI」が第8位 イメージ

カイホウジャパンの「SUISUI」は、全機種中で唯一10万円を下回る低価格帯が特徴です。

ブレーキについては普通の走行では問題ないレベルではありますが、15㎏のおもりを乗せた状態でブレーキングをしたとき、もう少しだけギュッと止まるような感覚がほしいという印象を受けました。

デザインはママチャリというよりもアーバンタイプなので、子どもが成長した後でも普段使いとして乗り続けられそう。低価格が魅力の1台ですが、チャイルドシートを標準装備していないので、別途に購入して設置する必要があること、3人乗りには対応していないことは注意が必要です。

SUISUIは車体サイズがコンパクトで、Uターンやカーブのときの小回りが効きます。チャイルドシートは基本的にリア設置となるため、ペダルをこぐときの窮屈感も少なめ。また、シートが大きめでフィットするため、長く乗っていてもお尻が痛くならないのはポイントです。

一方で、アシストについては、子どもを乗せることを考えるとややパワー不足という印象を受けました。中速域の伸びが控えめであり、坂道テストでも途中で足を地面に下ろすという結果となっています。

8位: 本体25㎏で取り回しは良好ですがもう少しパワーが欲しい「SUISUI」が第8位 イメージ2

車体サイズがコンパクトで小回りが効くため、コーナーやUターンはスムーズ。サドルは高くなるので、ペダルをこぐときの踏み込みに力を乗せられます。

8位: 本体25㎏で取り回しは良好ですがもう少しパワーが欲しい「SUISUI」が第8位 イメージ3

アシストパワーは控えめで、15㎞のおもりを乗せた坂道テストでは途中で足をついてしまいました。ペダルを踏み出した瞬間も、もう少しパワーがほしいです。

[最終まとめ]アシスト性能とハンドルロックは評価が分かれる 最後は、ヤマハ派かパナソニック派かで決めましょう!

家族で使えて安全性、アシスト、乗り心地がベストな電動アシスト自転車を探して始まった本企画だが、ご覧いただいた通り、ベストバイはヤマハの「PAS Babby XL」に決定しました。

しかし、今回の乗車検証を振り返ると様々なことが見えてきました。

[最終まとめ]アシスト性能とハンドルロックは評価が分かれる最後は、ヤマハ派かパナソニック派かで決めましょう! イメージ

まず初めに、評価が分かれたアシスト性能。発進時の自然で滑らかなアシストで飛び出しの危険の少ないヤマハと、子どもや荷物を多く積んだ時でも一漕ぎ目のパワフルさをみせたパナソニックのアシストで評価が分かれることになりました。

次に評価が分かれたのがハンドルロックの仕組み。「手元でロック操作できる方が転倒の可能性が少なくて安全」という意見と「スタンドと同時にハンドルロックが掛かった方が、ロックのかけ忘れがなくて安全」という意見でまっぷたつとなりました。

このように優れた機能であっても、人によって評価が分かれたのは興味深い結果です。とはいえ、多くの項目で高評価を出し、幅広い層で乗りやすく、安全性も高い「PAS Babby XL」を今回はベストとしたいと思います。

なお、実際に購入される際は、ヤマハとパナソニック、少なくとも両メーカーの1製品を試乗することで、自分はどちらのテイストがあっているか判断できると思いますので、おすすめです。

では、最後により皆さんが商品を選びやすいよう、タイプ別のベストバイも合わせてご紹介します。ぜひ、参考にしてみてください。

[最終まとめ]アシスト性能とハンドルロックは評価が分かれる最後は、ヤマハ派かパナソニック派かで決めましょう! イメージ2

出足のアシストはゆるやかですが、ペダルを2~3回こぐとアシストが増して心地よい加速を見せました。中速域でのアシストが強くなる、普段使いにちょうどいい設定といえます。ハンドリングもスムーズで、ブレーキの効きも申し分なし。「走る・曲がる・止まる」を満喫でき、サイクリングにも向いています。

[最終まとめ]アシスト性能とハンドルロックは評価が分かれる最後は、ヤマハ派かパナソニック派かで決めましょう! イメージ3

最初の踏み込みをパワフルにアシストしてくれるため、子どもを二人乗せていても楽に発進できます。最初から子ども二人を乗せる前提なら、こちらがおすすめです。街乗りでは停止と発進を繰り返すことになるため、出足の強さは乗りやすさにつながります。発進直後の直進性もGood。ママは両手がふさがることが多いので、自動ハンドルロックはうれしい機能です。

[最終まとめ]アシスト性能とハンドルロックは評価が分かれる最後は、ヤマハ派かパナソニック派かで決めましょう! イメージ4

タイヤが太いため、安定して走行できます。前カゴに重めの荷物を入れていても、少々の段差があっても苦になりません。握りやすいハンドルも操作性抜群です。そして、最も注目した点は、スタンドと連動するハンドルロック。自動でロックと解除を行うため、解除せずに走り出してしまう危険性もなく安心できます。

おことわり
今回のテストは編集部独自の採点形式によるものです。テスト方法やテストに使用する車種によって結果が異なる場合がございます。また、今回テストで使用した自転車はすべてメーカーよりレンタルされた試乗車であるため、購入時の性能とは異なる可能性がございます。あくまで編集部の基準であることをご理解ください。また、製品によっては、売り切れ・新製品が登場した商品もありますのでご了承ください。