まずはUSBストレージの種類と適性を知る! 外付けとポータブルの違いって?
ストレージにはさまざまな種類がありますが、現在主流なのがUSB接続のストレージです。下図に代表的なUSB接続のストレージをまとめましたが、基本的に携帯性がいいと容量が小さくなり、容量が大きくなると携帯性が悪くなるという特徴があります。
モバイルノートPCと一緒に持ち歩くのであれば、「USBメモリ」「ポータブルSSD」「ポータブルHDD」のいずれかですが、屋内のみでデスクトップパソコン・ノートパソコンと使用するのであれば、容量が大きく、容量あたりの価格が安い据え置き型の外付けHDDが最適です。
USBメモリは安いものだと数百円から買える手軽なストレージ。容量単価が高く、大容量の扱いには向いていません。SSDは近年、大容量化と低価格化が進みましたが、HDDと比べるとまだまだ容量単価が高いです。ポータブルHDDは携帯性と大容量を両立していますが、据え置きに比べ最大容量が小さいです。
一方、外付けHDDは圧倒的な大容量と容量単価の安さが魅力です。これらのことを踏まえた上で、ポータブルHDDと外付けHDDを選択しましょう。
HDDは用途によって選ぶ
想定される利用シーンによって、ポータブルHDDか外付けHDDのどちらが適しているかが異なります。
パソコン用
デスクトップ型やノート型のパソコンに接続し、データのコピーや移行をするために外付けHDDを使用する方も多いでしょう。
WindowsでもMacでもケーブルを差し込むことができれば簡単にデータ移行が可能で、バックアップやPC本体の容量を節約するために便利です。
デスクトップパソコンを使用していて、データを頻繁にバックアップする場合なら外付けHDDがおすすめ。
据え置き型なので持ち運びは難しくなりますが、読み取り速度が速いものが多いです。家やオフィスに置いておく場合に適しています。ACアダプタによる充電が必要な商品もあるため、電源の位置なども確認しておく必要があります。
一方データを持ち運び、ノートパソコンとあわせて使用したいケースにはポータブル型の外付けHDDがおすすめです。ポータブル型であればACアダプタが必要のない「バスパワー」のものが多いため、電源のない場所でも使用可能です。
テレビ用
テレビ番組を録画するために外付けHDDを使用したい方にも、据え置き型の外付けHDDがおすすめです。容量の大きいものを選んでおけば録画時間を気にしなくて済みます。
テレビ用に外付けHDDを購入する際は、必ず自宅のテレビが対応しているかどうかを確認しましょう。専用の録画機器が必要なテレビも少なくないため注意が必要です。
加えて、テレビを買い替えてしまうと録画した番組が観られなくなることもあります。複数のテレビで視聴したい場合は、「SeeQVault」というコンテンツ保護技術の搭載されたテレビや外付けHDD選ぶようにしましょう。
ゲーム機
PS4などでゲームをプレイする方にも外付けHDDが役に立ちます。多くのゲームを楽しみたいのであれば容量が肝になりますので、据え置き型の外付けHDDがおすすめです。
しかし据え置き型は場所をとるものが多いため、周辺機器がごちゃついてしまうのが気になる方はポータブル型を選ぶとよいでしょう。頻繁に友人の家などでゲームをする方にも、ポータブル型がおすすめです。
接続したいゲーム機が外付けHDDに対応しているか、必ず確認してから購入するようにしましょう。
購入前には端子をチェック
外付けHDDのUSB端子には主に2種類の形状があり、「Type-A」「Type-C」にわかれます。Type-Aは標準的な端子で、一般的なUSBメモリの形がこれにあたります。PCを長く使用している方であれば、なじみ深いでしょう。
Type-Cは上下左右が対称なつくりになっていて接続する際にケーブルの向きを気にしなくてよく、Type-Aに比べてデータの転送速度が速いのも特徴です。
ポータブルHDDの基本をおさらい
ポータブルHDD(ハードディスクドライブ)とは、いわゆる「外付けHDD」をポータブルタイプにし、小型で持ち運びしやすくしたものです。似たものに「ポータブルSSD」がありますが、それよりも格段に安い代わりにデータ転送速度は遅いという特徴があります。
テストに入る前に、ポータブルHDDの基本をおさらいしておきましょう。ポータブルHDDを選ぶ際に、基準になるのは容量と価格、サイズ、付属ソフト、家電対応、耐衝撃性能などです。
容量と価格とサイズの関係
HDDの価格は、容量が大きくなるほど高くなりますが、1GBあたりの容量単価を算出すると、コスパのいい容量がわかります。下図はバッファロー社の「HD-PCFS」シリーズにおける例ですが、現在、容量単価は4TBがもっとも安くなっていいます。
実勢価格的にはHDD容量が2TBが1万円を割っておりおすすめです。また、ポータブルHDDは3TB以上になると厚みが増してサイズが大きくなります。
パソコンで使うか家電で使うか
基本的にパソコン用のポータブルHDDはテレビやレコーダーなどの家電製品で使用可能です。しかし、数多くの機器で動作確認をとるには手間とコストが掛かります。
そこで多くの場合、メーカーはテレビ録画用など家電対応を謳ったポータブルHDDと、パソコン用のポータブルHDDを別けて販売しています。
家電用をパソコンで、もしくはその逆で使っても問題はありませんが、製品の特性に合わせた使い方をしたほうが、機能やコストが無駄になりません。
運用シーンに合わせて付加価値で選ぶ
ポータブルHDDの中には、耐衝撃や防水機能を備えた製品や、セキュリティ機能を搭載した製品、バックアップ・リカバリや故障予測などを行うソフトが付属する製品があります。
HDDを運用する場所や用途に合わせて有用な付加価値を備えた製品を選びましょう。
(画像はAmazonより引用)
防水機能があれば、万一のことがあっても故障を回避できます。
耐衝撃モデルは多層構造やバンパーを内蔵することで落下の衝撃からHDDを守ります。
専用ソフトは各メーカーのウェブサイトから入手でき、対応製品で使用可能です。
5つの項目で徹底検証! 機能や使い勝手を評価します
今回のテストではAmazonなどのネット通販で人気かつ性能に定評のあるポータブルHDD10製品を用意。速度やサイズといった基本性能に、付加価値や価格などを加え、5つの項目で評価しました。
【評価項目① 付加価値】
家電対応(6pt)、セキュリティ(5pt)、バックアップ(5pt)、OS起動(5pt)、故障予測(5pt)、耐衝撃構造(2~6pt)、防水(5pt)、専用ソフト(3pt)の計40pt配点で付加価値を評価しました。
【評価項目② 読み&書き込み速度】
ノートパソコンとUSBケーブルで接続し、ストレージの速度を計測するベンチマークソフト「CrystalDiskMark」の計測をもとに評価しました。配点は読み込みと書き込みの合計が315MB/s以上なら15pt、249MB/s以下なら1ptとし、その間で配点しました。
【評価項目③ サイズ】
体積を計算してサイズを評価しました。配点は90000mm3以下なら15pt、295001mm3以上なら1ptとし、その間で配点しました。
【評価項目④ 価格】
実勢価格が7500円以下なら15pt、1万1501円以上なら1ptとし、その間で配点しました。
【評価項目⑤ 保証期間】
メーカー保証の期間が3年なら15pt、2年は10pt、1年なら5ptを配点しまた。
上記5項目合計100点満点でランキング化しました。
なお、評価項目には両立できないものが多く(例:耐衝撃構造とサイズ、付加価値と価格など)、100点の獲得は事実上不可能です。本ランキングでは50点を超えていれば高得点と考えていいでしょう。
また、「評価項目④ 価格」については、検証を行った2019年11月の購入価格を元にしています。ストレージの場合、価格を評価しないと大きな差がつかないため評価に入れていますが、現在と価格は異なります。(本記事中の「実勢価格」は、現在の価格です)
そのため、現在の価格で集計するとランキングに多少変動があるかもしれませんが、上位の機種を選べば間違いはないでしょう。
それでは早速、ポータブルHDD(2TB)のランキングを発表します。
頭ひとつ抜けた速度が光る多機能機 「HD-PGF2.0U3-BBKA」
バッファロー
HD-PGF2.0U3-BBKA
実勢価格:9838円
●サイズ・重量/79.5×16×119mm・180g ●インターフェース/USB3.1 Gen1 ●容量/2TB ●使用HDD/MQ04ABD200(東芝製)
本機が他のHDDと大きく異なるのはデータの読み&書き込み速度です。今回検証した他社製品より1秒あたり20~40MBも速いので、大容量のファイルをコピーする際は大きな差になります。
また、本機にはOSのバックアップ&バックアップでのOS起動が可能という他社製品にはない機能があります。これにより、パソコンの内蔵ストレージが破損しても同一環境での起動が可能です。
加えて、本体には衝撃吸収フレームが内蔵されています。これにより75㎝の高さからの落下試験に合格しています(落下による非故障を保証するものではありません)。
テンションが掛かり故障しやすい端子部位は、筐体に差し込む形状にすることで守られています。
通常時は白点灯のLEDですが故障予測時はオレンジ点灯に変わり、異常を知らせてくれます。
バックアップ・復元アプリケーション「スマートツインズ」で起動可能なOSの複製が作れます。
テレビ録画やゲーム機用に最適な「STHN2000403」
SEAGATE
Backup Plus Slim STHN2000400
実勢価格:9071円
●サイズ・重量/78×12×115mm・130g ●インターフェース/USB3.0 ●容量/2TB ●使用HDD/ST2000LM007-1R8174(SEAGATE製)
本機はテレビやブルーレイレコーダーなど家電での使用に適したHDDです。サイズは今回検証したポータブルHDDの中でもトップクラスに小さく、筐体の上部は放熱性に優れるアルミを採用しています。テストの結果、読み&書き込み速度は速めだったので、ゲーム機での使用にも適しています。
また、パソコンでの使用も想定しており、指定条件でバックアップを自動に行う専用ソフトが利用できます。なお、本機はアマゾン専売モデルとなっています。
色は黒以外に金、銀、赤、青があります。
速度は比較的速い部類なので、パソコンやゲーム機の使用にも適しています。
天板は放熱効果の高いアルミ製。
1.22mの落下に耐えてデータを守る「TS2TSJ25M3G」
トランセンド
StoreJet 25M3 TS2TSJ25M3G
実勢価格:7980円
●サイズ・重量/80.8×16.1×129.5mm・185g ●インターフェース/USB3.1 Gen1 ●容量/2TB
●使用HDD/WD20SPZX-22UA7T0(WESTERN DIGITAL製)
見るからに堅牢そうなイメージのある本機は、1.22メートルから26回落下させるという米軍の落下試験規格をパスしています(落下により故障しないことを保証するものではありません)。
また、本体上部に自動バックアップボタンを備えており、専用ソフトと連動することで、大切なデータを手軽に複製できます。
このように、本機は大切なデータを守るのに役立つ構造・機能を備えているので、仕事などでHDDを持ち歩く機会の多いユーザーにオススメです。
つい忘れがちなバックアップ作業がボタンひとつで行えます。
HDD はシリコンカバー、サスペンションダンパー、強化ケースの三層構造で守られています。
HDDが停止状態で、机の上からの落下程度であれば、故障する可能性は低いでしょう。
4位: 家電専門で使いたい「SP020TBPHDS03S3K」
Silicon Power
SP020TBPHDS03S3K
実勢価格:8390円
●サイズ・重量/77.5×13.3×122.5mm・145g ●インターフェース/USB3.1 Gen1 ●容量/2TB
●使用HDD/WDC WD20SPZX-22UA7T0(WESTERN DIGITAL製)
家電対応の中ではリーズナブルな価格のポータブルHDD。家電やゲーム機での使用に向いています。
5位: HDDメーカーのスタンダードモデル「STEA2000304」
SEAGATE
Expansion Portable STEA2000304
実勢価格:8768円
●サイズ・重量/80×14.8×117mm・168g ●インターフェース/USB3.1 Gen1 ●容量/2TB
●使用HDD/ST2000LM007-1R8174(SEAGATE製)
2位「STHN2000403」とは違い、Amazon以外でも購入可能なSEAGATEのパソコン&家電向けモデルです。
6位: 衝撃と水の両方からデータを守る「SP020TBPHDA60S3K」
Silicon Power
SP020TBPHDA60S3K
実勢価格:8390円
●サイズ・重量/85.9×23.2×138.5mm・228g ●インターフェース/USB3.1 Gen1 ●容量/2TB
●使用HDD/WDC WD20SPZX-22UA7T0(WESTERN DIGITAL製)
耐衝撃と防水性能を備えた希有なポータブルHDD。その代り、サイズは大き目です。
6位: 重要データの輸送に適した「WDBS4B0020BBK-WESN」
WESTERN DIGITAL
WDBS4B0020BBK-WESN
実勢価格:8980円
●サイズ・重量/81.5×13.8×110mm・170g ●インターフェース/USB3.1 Gen1 ●容量/2TB
●使用HDD/WDC WD20SDZW-11JJ8S0(WESTERN DIGITAL製)
パスワードロックとハードウェア暗号化によるセキュリティ機能がウリのHDD。
6位: 防水カバーの付いたスタイリッシュな「SP020TBPHDD3SS3K」
Silicon Power
SP020TBPHDD3SS3K
実勢価格:9547円
●サイズ・重量/81.2×10.4×126mm・136.5g ●インターフェース/USB3.1 Gen1 ●容量/2TB
●使用HDD/WDC WD20SPZX-22UA7T0(WESTERN DIGITAL製)
スリムでデザイン性の高いHDD。端子をスライドカバーで保護すると、IPX4の防水性能になります。
9位: 見た目通りにタフな一台「StoreJet 25H3 TS2TSJ25H3B」
トランセンド
StoreJet 25H3 TS2TSJ25H3B
実勢価格:8253円
●サイズ・重量/80.8×24.5×131.8mm・191g ●インターフェース/USB3.1 Gen1 ●容量/2TB
●使用HDD/ST2000LM007-1R8174(SEAGATE製)
2位「StoreJet 25M3」の旧モデル。基本性能は大差ありませんが、こちらのほうが大きめです。
10位: 小型・軽量・セキュリティ重視の「WDBYVG0020BBL -WESN」
WESTERN DIGITAL
WDBYVG0020BBL-WESN
実勢価格:9980円
●サイズ・重量/75×11.15×107.2mm・120g ●インターフェース/USB3.1 Gen1 ●容量/2TB
●使用HDD/WDC WD20SDZW-11JJ8S0(WESTERN DIGITAL製)
現行品の中でもっとも小さいポータブルHDD。6位のモデルと同じくセキュリティ機能がウリです。
以上、ポータブルHDDのランキングでした。テストによって同じ2TBのHDDでも製品によって個性があることが判明しました。購入する際は、価格だけではなく用途や目的に合った製品を選ぶといいでしょう。
4K・8K時代に対応できる大容量が魅力!外付けHDD
ノートPCの普及に伴い、USB接続のストレージは携帯性の高い製品が人気を集めています。しかし、容量の大きさと容量あたりの価格を考慮すると、まだまだ昔からある“据え置きタイプの外付けハードディスク”(以下、外付けHDD)に一日の長があります。
例えば、パソコンで大容量のデータを扱う動画や写真編集をしている場合、外付けHDDは最適な選択肢です。それ以外でも人によっては、バックアップ用、データ保存用に大容量が必要な人も多いでしょう。
また、昨今の家電製品はUSBストレージ対応のものが増え、複数のチャンネルを同時録画する地デジレコーダーや4K放送に対応したテレビ・チューナー・レコーダーは大容量のストレージが必須です。特に4K・8K放送を見越したうえでUSBストレージを選ぶなら、最大容量が5TBのポータブルタイプでは物足りなくなります。
そこで、ここからは売れ筋の8TBの外付けHDDを条件に6機種をランキング化しました。「容量以外にどこを見ればいいかわからない」と思っていた人はぜひ本稿を参考にしてください。
外付けHDDはパソコン使用と家電使用で見るべき点が異なります
外付けHDD選びで注目すべき主な要素は「容量単価」「家電対応」「バンドルソフト」の3つです。
パソコンのみで外付けHDDを使用する場合、家電対応は不要です。逆に家電のみで使用する場合は、バンドルソフトが不要になります。また、ストレージの選択基準として重要視される要素に読み込み&書き込み速度がありますが、外付けHDDは他のストレージほど製品ごとの速度差は大きくありません。
また、家電で使う場合、速度差は意味がなくなります。このように外付けHDDは用途によって必要な要素が変わので、用途を決めてから選択しましょう。
①容量単価 容量と価格のバランスで選べば6TBか8TB!
ストレージ機器は販売価格を容量で割ることで「容量単価」が算出できます。外付けHDDの場合、容量単価的にお得なのは6TBか8TBです。購入時は販売価格や予算だけでなく、容量単価も意識しましょう。
上表は、ウエスタンデジタル社のHDDを例にした1GBあたりの容量単価を比べたものです。4TBのHDDを2台買うよりは、8TBを1台買ったほうが約2000円お得なことがわかります。
②家電対応 基本は家電で使えるが対応品ならより万全
USBストレージには家電対応と未対応製品がありますが、実は基本的に家電機器で使えます。しかし、動作確認をとっていない場合、絶対ではないので「家電対応」の文字は動作保証の意味合いが強いです。
外付けHDDが使える家電はレコーダーやテレビ以外に上図のような機器があります。基本的には、どの製品でも動きますが、動作確認がとられていてパッケージや公式サイトに明記してある場合、より安心して購入できます。
③冷却システム 冷却性能をとるか静音性をとるか
外付けHDDは連続動作させるとかなり発熱します。この熱を冷却できないまま使い続けるとHDDの寿命が短くなったり、故障につながるので各製品とも耐久性を高めるための冷却システムを備えています。
最近の製品はリビングでの使用を想定して静音のファンレスが主流。よって、廃熱のために本体の背後や両サイドにはスペースを確保するなど、設置する場所には気を使いましょう。
④バンドルソフト バンドルソフトで大事なデータを守る
外付けHDDによっては、OSやファイルを複製するソフトやセキュリティソフトが付属します。別途買うよりお得なので、パソコン使用時は要確認です。
仕事のデータやプライベートなデータなど、大切なデータを保存する場合、バックアップソフトとセキュリティソフトは必須。製品によってはセキュリティに特化したものもあります。
⑤自作外付けHDD 目的に合わせて使用するHDDを選ぶ
外付けHDDは、HDDケースと内蔵用のHDDを買うことで簡単に自作できます。目的別に特化したHDDを使えば、自分の用途に最適なHDDが作れます。
上図は最大64台の監視カメラ映像を同時録画することを想定した監視カメラ用HDDと、強力な冷却ファンを備えたHDDケースを組み合わせた例。監視カメラはもちろん、24時間体制で全録するレコーダーに最適な組み合わせでもあります。
読み込み・書き込み性能や固有の機能など6つのポイントを徹底比較!
以下で発表する8TBモデルのランキングは、下記6項目を10~25点満点で採点し、その合計を総合得点としました。特に採点比重が高いのは「機能」と「価格」ですが、多機能な製品ほど価格は上がる傾向にあるので両立は困難です。
また、総合得点がイマイチでも突出した特徴のある製品もあります。よって、総合得点だけで判断せず、必要とする性能や機能、価格で製品を選ぶといいでしょう。
それでは、以上を踏まえたうえで外付けHDDの検証結果をまとめたランキングを見てみましょう!
低価格なのに多機能! パソコン&家電でマルチに使える一台「STEB8000301」
シーゲイト
STEB8000301(Amazon.co.jp限定)
実勢価格:1万7980円
●サイズ/H120.6×W36.6×D176mm ●重量/948g ●インターフェース/USB3.0(Type-A to MicroB)●容量/8TB
●保証期間/3年/●家電対応/あり●ソフト/あり●LED/あり
●内蔵HDD/ST8000DM004-2CX188
今回紹介する外付けHDD6製品中、4台が同じシーゲイト製のHDDを搭載していますが、本機はその中で最速の読み込み&書き込み速度を記録。これによりパソコンで大容量データを扱う際は、作業時間を短縮できます。
また、バンドルソフトを使えば、HDDのフォーマットや、パーティション分割、バックアップといった作業が簡単に行えます。
家電の対応機種に関しては公開リストがなく、コールセンターへの問い合わせになっており、少々面倒という欠点があります。しかし、海外メーカーながら国内にサポート窓口を設けています。また、保証は外付けHDDとしては最長の3年となっており、品質に対する自信がうかがえます。
アクセス時に点滅するLEDは、後部に配置されており、悪目立ちしにくくなっています。
一見すると排熱口がありませんが、よく見ると底面と背面の模様が排熱口になっています。
バンドルソフトは多機能な「DiscWizard」と診断ツール「Sea Tools」の2本が付属(ダウンロード入手)。
家電対応は万全! 多機能な極小HDD「HD-AD8U3」
バッファロー
HD-AD8U3(Amazon.co.jp限定)
実勢価格:1万7980円
●サイズ/H33×W114×D171mm●重量/約900g●インターフェース/USB3.0(Type-A to MicroB)●容量/8TB
●保証期間/1年●家電対応/あり●ソフト/あり●LED/あり
●内蔵HDD/ST8000DM004-2CX188
●耐性機能/なし●ソフト/あり●LED/あり
他の製品と比べ、圧倒的に小さい「HD-AD8U3」。パソコン・家電の両方に対応しておりパソコン使用時はバックアップソフトと故障予測サービスで大切なデータをソフト・ハードの両面から守ります。
また、周辺機器の大手メーカー製だけあって、検証済み家電の機種はズバ抜けて多く、家電対応で困ることは少ないでしょう。実勢価格は8TBでは最安クラスなので非常に選びやすい製品です。
極小サイズの秘密は、ケース内部に熱がこもる空気層を作らずに、ケース全体で排熱する新構造によるもの。ちなみにLEDは主張しすぎないように後部にあります。
横置き時の底面に加え、縦置き時の底面にも滑り止めのゴム脚が付いているので、置きも可能です。ただし、極小のため、縦置きの幅はせまいので転倒には注意が必要です。
ケース+内蔵HDDで8TB最安を実現! 「LGB-EKU3」+「ST8000DM004」
ロジテック
LGB-EKU3
実勢価格:2255円
●サイズ/H120×W30.9×D212.6mm(ケース)●重量/338g(ケース)+630g(HDD)
●インターフェース/ケース:USB3.0(Type-A to Type-B)、HDD:(SATA 6Gb/s)●容量/8TB(HDD)
●保証期間/1年(HDD2年)●家電対応/あり(ケース)
●ソフト/あり(ケース)●LED/あり(ケース)
シーゲイト
ST8000DM004
実勢価格:1万4524円
シーゲイトの内蔵用HDDとHDDケースを組み合わせた自作外付けHDD。6台中最安の価格の優位に加え、機能的にも既製品と比べて遜色がありません。また、既製品はプラスチック製ケースが主流ですが、本機は放熱性の高いアルミ製ケースを採用しています。
「自作」というと難しそうですが、ドライバー1本で簡単に組み立てられます。
4位: 検証済み家電の多さは随一のHDD「EX-HD8CZ」
アイ・オー・データ
EX-HD8CZ
実勢価格:2万3800円
●サイズ/H115×W34×D172mm●重量/約880g●インターフェース/USB3.0(Type-A to MicroB)●容量/8TB
●保証期間/1年●家電対応/あり●ソフト/あり●LED/あり●内蔵HDD/ST8000DM004-2CX188
サイズの小ささと検証済み家電の多さがウリのHDD。付属ソフトを使えばWindowsフォーマット(NTFS)のまま、Macで読み込めるなど汎用性はピカイチですが、価格が足を引っ張り順位は伸び悩みました。
LEDは背面にあるので、気にならないですが、確認しづらいです。
他社製品では検証していないマイナーな家電メーカーも動作確認しています。
4位: ハードウェア暗号化で不正アクセスからHDDを守る「My Book」
ウエスタンデジタル
My Book
WDBBGB0080HBK-JESN
実勢価格:2万3800円
●サイズ/H170.6×W139.3×D49mm●インターフェース/USB3.0(Type-A to MicroB)●容量/8TB
●保証期間/3年●家電対応/あり●ソフト/あり●LED/あり●内蔵HDD/WDC WD80EZAZ-11TDBA0
ソフトによるセキュリティ機能をもった外付けHDDは多々ありますが、本機は専用チップによりデータを暗号化する技術を採用。これにより、強固かつ素早くデータを守れます。
また、WindowsとMac用のバックアップソフトも用意されているので、セキュリティと複製の両面でデータを守れます。
トップと底面はスリット状の排熱口になっており、熱がこもりにくい構造です。
通常のパスワードロックに加え、特定パソコンとのヒモ付けによる自動解除機能を備えます。
4位: 特殊な機能こそないもののアクセススピードは魅力「WD Elements Desktop」
ウエスタンデジタル
WD Elements Desktop WDBBKG0080HBK-JESN
実勢価格:1万7980円
●サイズ/H165×W48×D135mm●重さ/860g●インターフェース/USB3.0(Type-A to MicroB)●容量/8TB
●保証期間/2年●家電対応/なし●ソフト/なし●LED/あり●内蔵HDD/WDC WD80EMAZ-00WJTA0
検証した6台中、最速の読み込み・書き込み速度を記録した本機。バンドルソフト、家電対応などの機能はありませんが、その分、価格は最安クラスです。なお、対応こそ謳っていませんが、家電での使用報告例は多いです。
電源の自動オン ・オフ対応機としてはめずらしく電源スイッチが付いています。
サイズを犠牲に、ケース内はゆったりとしたスペースを確保。熱がこもりにくい構造です。
以上がポータブルHDD、外付け(据え置き)HDDのランキングになります。サイズや容量はもちろん大事ですが、それだけでなく、その他機能の違いについても個性がおわかりいただけたと思います。機能と価格を見極めたうえで、自分の用途に合ったベストな1台を選んでください。