キャンプを快適にするならタープ選びが大事

バーベキューはもちろん、キャンプに不可欠なのが「タープ」です。
キャンプ=テントのイメージが強いかもしれませんが、自然のなかで過ごすことが醍醐味のキャンプにおいて、テントで過ごす時間は、基本的に夜寝るときだけ。
食事をしたり、お茶をしたり、夜お酒を飲みながら団らんしたりなど、ほとんどの時間はタープの下で過ごします。
機能的にも、日除けになったり、荷物置き場になったりと、アウトドアでの快適空間づくりに欠かせません。
だからこそ、アウトドアをするならタープ選びはとても重要! 値段やブランドに惑わされず、慎重に選ぶ必要があります。

そこで、サンロクマルの母体である晋遊舎が発行する全アウトドアムックに携わってきた編集者・風間拓氏に監修を依頼。タープの基礎知識や購入する上での選び方のポイントを解説していただきました。
また、風間氏が厳選した製品に対し、自ら採点評価を行った、初心者に最適なタープおすすめランキングも公開します!
初心者向けの一枚布型ファミリーサイズタープをテスト
今回は、数ある一枚布型タープのなかから、監修者の風間氏に、初心者におすすめの製品を選抜していただきました。
風間氏が初心者向けに選んだのは、家族4人以上で使用できるファミリーサイズのタープ。これらをプロが製品選びで重要視する以下の3つの視点から採点評価し、ランキング化しました。
テスト1:使い勝手(配点:40点)

一枚布型タープといっても、素材や形状などで使い勝手は変わります。さまざまな使い方ができるアイテムは、より高得点としました。
テスト2:サイズ(配点:30点)

タープは屋根が大きいほど、入れる人数が増えるとともに快適性が高まります。家族や大人数で使用する場合、サイズ感も考慮するのが肝要です。
テスト3:コスパ(配点:30点)

使い勝手を含めた機能性と価格のバランスを評価しました。タープはポールを別売としているアイテムも多く見受けられます。購入の際は注意が必要です。
※コスパの評価は検証当時の価格で行っています。本記事記載の実勢価格は変動している場合がありますのでご注意ください。
一枚布型ファミリータープのおすすめランキング
360LiFE編集部が一枚布型ファミリーサイズタープの検証を行ったところ、1位はテンマクデザインの「Takibi-Tarp Cotton Recta」でした。2位はDODの「チーズタープ」でした。
| 商品 | |||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
テンマクデザインTakibi-Tarp Cotton Recta
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|
440×495cm |
7.4kg(約) |
コットン |
張り綱、収納ケース |
||||
DODチーズタープ
![]() |
|
500×500cm |
6.1kg(約) |
ポリコットン(ポリエステル65%、綿35%) |
ロープ、キャリーバッグ |
||||
コールマンジャパンコールマン ヘキサタープMDX+
![]() |
|
470×410cm(約、サイドウォールサイズ:約440×460cm) |
8.5kg(約) |
ポリエステルタフタ |
ペグ、ロープ、ハンマー、サイドウォール、サイドポール、収納ケース |
||||
フィールドアヘキサタープL
![]() |
|
530×570cm(約) |
6kg(約) |
ポリエステル |
ポール×2、ペグ、ロープ、キャリーバッグ |
||||
スノーピークHDタープ“シールド”・ヘキサ(L)Proセット
![]() |
|
1220×780cm |
9.8kg |
ポリエステルオックス |
ポール×2本、ペグ、ハンマー、キャリーバッグ |
||||
キャプテンスタッグオルディナヘキサタープセット
![]() |
|
400×420cm(約) |
3kg(約) |
ポリエステル |
ポール×2、ペグ、ハンマー、ロープ、収納ケース |
||||
コールマンウェザーマスター ヘキサタープII
![]() |
|
470×420cm(約) |
2kg(約) |
ポリエステル |
ポール、ペグ、ロープ、ハンマー、キャリーバッグ |
||||
キャプテンスタッグプレーナヘキサタープ
![]() |
|
400×420cm(約) |
3kg(約) |
ナイロン |
ポール×2、ペグ、ハンマー、ロープ、収納ケース |
【1位】テンマクデザイン「Takibi-Tarp Cotton Recta」
- テンマクデザインTakibi-Tarp Cotton Recta
- 検証時価格: ¥28,366〜
- 使い勝手
- サイズ
- コスパ
- サイズ
- 440×495cm
- 重量
- 7.4kg(約)
- 素材
- コットン
- 付属品
- 張り綱、収納ケース
焚き火好きにはマストな“穴あき防止”のコットンタープ
一番ありがたいのは、雨の日でもタープの下で焚き火ができること。焚き火好きにはマストアイテムと言ってもいいのではないでしょうか。
コットン素材で焚き火でも安心
タープの生地はコットン素材を使用しているため、火の粉で穴が空いてしまうこともありません。ちょっと重いのが難点ですが、雰囲気のある質感も魅力です。
ゆったりスペースで超快適な空間

レクタ型で440×495cmのサイズだから、タープの下はゆったり広々。写真を見てもおわかりいただけますよね。これだけのスペースがあれば、焚き火を囲んでの家族や友人との団らんも盛り上がるはずです。
【2位】DOD「チーズタープ」
- DODチーズタープ
- 最安価格: ¥10,480〜
- 使い勝手
- サイズ
- コスパ
- サイズ
- 500×500cm
- 重量
- 6.1kg(約)
- 素材
- ポリコットン(ポリエステル65%、綿35%)
- 付属品
- ロープ、キャリーバッグ
シーンに応じて“変幻自在”

全部で16カ所もグロメット&ループが配置されているため、ポールやロープを通す位置が自在に変えられます。
次の写真はポールを4本、辺のそれぞれ中心に配置したパターン。

天井が高く感じられるので、開放感の高い設営パターンです。
もちろん、ポール2本を使った通常の設営も可能です。

雨を避けたい場合などは通常パターンにするなど、シチュエーションによって設営パターンを変えられてとても便利です。
500×500cmの正方形型というのも、広々&扱いやすい理由ですね。
【3位】コールマンジャパン「コールマン ヘキサタープMDX+」
- コールマンジャパンコールマン ヘキサタープMDX+
- 最安価格: ¥21,640〜
- 使い勝手
- サイズ
- コスパ
- サイズ
- 470×410cm(約、サイドウォールサイズ:約440×460cm)
- 重量
- 8.5kg(約)
- 素材
- ポリエステルタフタ
- 付属品
- ペグ、ロープ、ハンマー、サイドウォール、サイドポール、収納ケース
- 型番
- 2000033117
“サイドウォール連結”で3方向から日差しをブロック

もちろん上の写真のように、サイドウォールを付けないで使用することもできます。そこまで日差しが気にならないときには、サイドウォールを外して開放感高めにするのもオススメですよ。
【3位】フィールドア「ヘキサタープL」
- フィールドアヘキサタープL
- 最安価格: ¥9,100〜
- 使い勝手
- サイズ
- コスパ
- サイズ
- 530×570cm(約)
- 重量
- 6kg(約)
- 素材
- ポリエステル
- 付属品
- ポール×2、ペグ、ロープ、キャリーバッグ
大きいのに手頃な“破格のコスパ力”

サイドを落として設営すれば、広々とした空間を保ちながらも、雨風をしっかりブロックしてくれますよ。
【5位】スノーピーク「HDタープ“シールド”・ヘキサ(L)Proセット」
- スノーピークHDタープ“シールド”・ヘキサ(L)Proセット
- 最安価格: ¥45,770〜
- 使い勝手
- サイズ
- コスパ
- サイズ
- 1220×780cm
- 重量
- 9.8kg
- 素材
- ポリエステルオックス
- 付属品
- ポール×2本、ペグ、ハンマー、キャリーバッグ
これだけ買えば十分な“完全無欠”のタープセット
ハンマーは超絶人気の高級ハンマー「ぺグハンマーPro.C」、ポールは「ウイングポール」、ペグは「ソリッドステーク」と、スノーピークの自信作を集めたような内容になってます。
【6位】キャプテンスタッグ「オルディナヘキサタープセット」
- キャプテンスタッグオルディナヘキサタープセット
- 最安価格: ¥5,880〜
- 使い勝手
- サイズ
- コスパ
- サイズ
- 400×420cm(約)
- 重量
- 3kg(約)
- 素材
- ポリエステル
- 付属品
- ポール×2、ペグ、ハンマー、ロープ、収納ケース
- 型番
- M-3167
低価格タープの代表格
鮮やかなブルーのヘキサタープは、やや小さめながらも家族で使うには十分なスペースで、約3kgと持ち運びに便利なのも魅力です。何より7000円を切る価格がキャプスタらしいところです。
【7位】コールマン「ウェザーマスター ヘキサタープII」
- コールマンウェザーマスター ヘキサタープII
- 最安価格: ¥38,280〜
- 使い勝手
- サイズ
- コスパ
- サイズ
- 470×420cm(約)
- 重量
- 2kg(約)
- 素材
- ポリエステル
- 付属品
- ポール、ペグ、ロープ、ハンマー、キャリーバッグ
耐水性の高さと軽量がウリ
全天候型ということをスペックで証明している安心感のあるタープです。
【7位】キャプテンスタッグ「プレーナヘキサタープ」
- キャプテンスタッグプレーナヘキサタープ
- 最安価格: ¥3,574〜
- 使い勝手
- サイズ
- コスパ
- サイズ
- 400×420cm(約)
- 重量
- 3kg(約)
- 素材
- ナイロン
- 付属品
- ポール×2、ペグ、ハンマー、ロープ、収納ケース
- 型番
- M-3155
“値段なりではない信頼性”が魅力
こちらも6位の「オルディナヘキサタープセット」とほぼ同様のスペックで、価格はさらに安い6000円台前半(検証時)。違いはデザインと言ってもいいくらいなので、どちらか迷ったら見た目で選んでもいいでしょう。
タープの選び方
選び方1:タープの種類
そして、タープは一枚布型タープとスクリーンタープの2タイプに大きく分けることができます。ということで、まずはそれぞれの特徴をご紹介していきましょう。
一枚布型タープ

「これぞ、タープ!」とも言えるタープの基本形が一枚布型タープです。文字どおり、一枚の布を広げて屋根にするため開放感があるのが特徴です。
設営する際は、基本的に2本のメインポールで両端を立ち上げ、残りの隅をロープでペグ打ちするだけという設営の簡単さもメリットです。
デメリットをあげるとすれば、横殴りの雨や虫はシャットアウトできないこと。開放感ゆえの難点だといえますね。
スクリーンタープ

スクリーンタープは、床のないテントといえばわかりやすいかもしれません。
一枚布型タープと違い、四方が囲まれているためプライベート感はかなり高く、雨や風、虫まで防いでくれるメリットがあります。ただ、一枚布型タープに比べて値段が高い点や設営が困難というデメリットもあります。
初心者には一枚布型タープがオススメ
一枚布型タープとスクリーンタープ。どちらがいいのか悩みますよね。そこでサンロクマルが初心者にオススメしたいのが一枚布型タープです。

一枚布タープは設営が簡単
最初こそ手間取るかもしれませんが、慣れれば1人でも10分程度で設営が完了します。
一枚布タープはお手頃価格
初心者におすすめしたい理由2つ目は、価格が安いこと。低価格な製品であれば1万円以下からと、初期投資をおさえて購入できることも大きな理由です。
選び方2:形
さらに基本形の一枚布型タープには、レクタタープ(長方形)とヘキサタープ(六角形)の2種類の形があります。
レクタタープ(長方形)

上の写真がレクタタープ(長方形)。スクエアタープとも言われ、長方形のため、無駄のない広い面積が特徴です。
また、2本のメインポール以外に、各頂点にサブポールを使って、高さのある屋根にするなどアレンジの自由度の高さもレクタならではだといえます。
ヘキサタープ(六角形)

そして、こちらがヘキサタープ(六角形)です。設営した際の六角形の美しさが印象的。レクタタープに比べて軽量で収納性に優れているのが特徴です。
また、この他にヘキサタープに似たひし形のウイングタープがあります。1~2人といった少人数向けタープとして人気があります。
選び方3:素材
タープに使われる素材は、ポリエステルなどの化学繊維が中心ですが、一部、コットンやポリコットンなどの素材を使ったアイテムもあります。

コットンを使用することで、火に強くなり、焚き火などの火の粉が飛んできても穴が開きにくいメリットがあります。一方でデメリットは、化学繊維に比べて重量が重くなること。選ぶときはチェックしてみてください。
選び方4:タープポールもチェック

タープ内で快適に過ごすためには、タープポールそのものにこだわることも重要です。しかし、タープポールにも様々な種類がある上、見た目だけではどれが良いか決めかねるかもしれません。
お悩みの方は、以下のポイントに気をつけて選んでみましょう。
必要な本数をあらかじめチェック
まず、確認しておきたいのがタープポールが何本入りの商品かという点です。タープによって、必要な本数が異なるため、あらかじめチェックしておきましょう。
また、雨が降った時の補強にもタープポールは重要なので、メイン以外に予備の本数も考慮しておくと良いです。
多ければ多いに越したことはありませんが、増えると持ち運びが大変になることもあらかじめ踏まえた上で商品を選んでください。
長さや構造も意識しておく
タープの天井の高さにも関係するので、メインのタープポールの長さをどれくらいにするかも重要。例えば、日本男性平均身長、170cm前後の人ならば、約280cmの長さが快適に過ごせる目安です。
サブポールはメインポールと70cmほどの差があれば良いでしょう。なお、メインポールもサブポールも長ければゆったりした空間を作り出せる反面、設置が大変だったり風に弱かったりするデメリットもあるので注意が必要です。
また、天候によって臨機応変に対応するには、長さ調節可能なタープポールがおすすめ。主に4つの構造に分類することができます。
持ち運びやすさを重視するのであれば、ボタンを押すだけでコンパクトに収納できる「プッシュボタン式」が良いでしょう。
他にも、微調整可能な「スライド式」、素早く組み立てることができる「ショックコード内蔵ジョイント式」、プッシュボタン式に似た構造でありながら、より細かな調整もできる「プッシュアップ式」といった種類があります。
タープの立て方のポイントを解説

実際にタープを手に入れても、立て方が難しいのではないかと不安になるかもしれません。そこで、ここでは誰でも美しく立てられるようになる3つのポイントを紹介します。
立てる場所をしっかりイメージ

少人数で立てるのであれば、完成後にタープを移動させるのは難しいものです。そこで、あらかじめ自分のタープのサイズや形状をしっかりと把握した上で、どの場所に立てるべきかイメージしておくのが良いでしょう。
風の影響を考慮する

タープを張る際には、風の影響も考慮しなくてはなりません。風にも負けないタープを立てるには、ペグが重要なポイントとなります。
風でペグが抜けてしまわないように、60~90度を目安にしっかりと打ち込んでください。ここで、完全に打ち込んでしまうと後で調整がしにくいため、少しペグの頭を残しておきましょう。
スチール製のようにしっかりとした素材のペグを選ぶことも重要です。また、強度の高いペグハンマーがあれば、女性や子どもも設置に苦労しません。
距離をとって張りを出す
メインのタープポールを立てる際に、張り網にゆるみがあると上手く立ちません。そこで、距離感をとって張りを出すようにすることが重要です。
また、地面に対してポールをやや内側に傾けるなど角度を工夫することで、より美しく仕上げることができます。
ファミリータープのおすすめ まとめ
以上、初心者向けの一枚布型タープのおすすめランキングでした。
今回のテストで1位に輝いたのは、テンマクデザイン「Takibi-Tarp Cotton Recta」です。
テンマクデザイン
Takibi-Tarp Cotton Recta
キャンプに焚き火は付きもので、焚き火に弱いタープが多い中、テンマクデザイン「Takibi-Tarp Cotton Recta」は、焚き火用として製品化されている強みが結果に反映された形です。
特に焚き火重視派にとっては、これ以外ないというくらいオススメなアイテムとなっています。
キャンプでは、テントよりもタープにいる時間の方が長いことを考えると、適当でいいやと思わず、しっかり自分の目的に合ったタープを選びましょう。
ぜひ、本ランキングを参考にしてみてくださいね。
タープの売れ筋ランキングもチェック!
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