ハイコスパなシアター用や 小型スピーカーにも注目
音楽を聴くために必要不可欠なスピーカー。時に目の前でオーケストラやバンドが演奏しているかのような音を奏でてくれます。ヘッドホンやイヤホンでは絶対に得られない音楽体験を体験できるはずです。
しかし、こだわればこだわるほど出費がかさんでしまうのがピュアオーディオの世界。気軽に新しいスピーカーを買うにも価格がネックで、さらに店頭でスピーカーを試聴しようにも、買わない可能性を考えると気が引けてしまいがちです……。
そこで今回は、「小型スピーカー」「ブックシェルフ」「トールボーイ」の計55製品を集め、音の傾向や向き不向きの楽曲のテストを行いました。気になっているスピーカーの特徴を是非確認してみてください!
低域の響き具合によって スピーカーの個性が決まる
スピーカーといえど大きなものから小さなものまで千差万別。文字通り箱の大きさによって音が変わります。
高域の特性は比較的簡単に伸ばせますが、問題は低域です。ユニットとその口径とエンクロージャーの容積で再生限界が決まるので、良いスピーカーは大抵、大口径ユニットで大きな箱に入っています。
しかし、10万円以下の小型スピーカーに限っていえば、振幅の幅を大きくしたユニットをバスレフ型の「小さな箱」に収めています。振幅の大きな振動板を動かすには強力な磁気回路が必要で、そうなるとユニットの能率は低くなってしまいます。これを鳴らすには駆動力のあるアンプが必要になります。
ちなみに「バスレフ型」というのは、密閉した箱の一部にポートと呼ばれる筒を取り付けて内部の低音を反転させて外部に導き出す仕組みのこと。低音の帯域を欲張ると量感がなくなり、一方で量感を強調すると低音の一部分が強調されてクセのある音になる……。この低域のバランスをどうするかで小型スピーカーの個性が決まるといってもよいでしょう。
これらの特徴をふまえて、あなただけの1台を探してみてください。
自分の好きな楽曲や音に合わせて スピーカーを選ぶ
量感があって解像度が高いのが理想ですが、10万円以下という制約のなかでスピーカーを選ぶとなると、正直難しい……。重要なのは、自分が好きな低音の量感がどの程度なのかを知ることが重要になってきます。
これは低音に限ったことではなく、「タイト」「クリアー」「クッキリ」「シャープ」「キレがいい」「鮮明」「粒立ちの良さ」などの表現はテレビ画面でいえばコントラストを高めた状態を意味しています。
また「ウォーム」「なめらか」「ゆったり」「量感がある」「刺さらない」「厚みがある」などの表現はコントラストを下げて階調性を重視した状態で、音色的には、日本人はウォームな音を好む傾向があります。
どの特性がいいかは好みの問題です。普段、聴いている音楽ジャンルやアーティスト、好きなイヤホンの音から察することができるでしょう。
そのうえで、今回自分にあったスピーカーを選べるよう、さらに深堀りしてまいります。
【選ぶポイント①:大きさと形状】
箱の容積と口径を参考にする
今回集めたスピーカーは、大きくわけて3種類。卓上にも設置できる小型スピーカー、高さ20cmを超えるブックシェル型、高さ1mを超えるトールボーイ型です。
トールボーイ型はスタンド部分で容積を稼げ、低音再生用のウーハーをダブルで付けられるので、低音を強調するのが得意です。
逆に小さなスピーカーは低音の量感が少ないのが特徴です。これをバスレフの低音で補っています。バスレフは小型でも低音を出せますが、バスレフを使った低音は解像度が低く、楽器の輪郭が不鮮明で全体的にボワッとしたり、モヤッとしてしまいます。さらに量感が出すぎると中高域をマスクしてボーカルが聴き取りにくくなってしまうという扱いの難しさがあります。
【選ぶポイント②:出力音圧レベル】
「能率」から音の出方を推測する
出力音圧レベルとは、スピーカーにアンプから入力される電気信号を音に変換する効率のことで、「能率(dB)」といいます。市販されているスピーカーは80後半~90dB半ばのものが多く、80dBなら低く、90dBを超えるものなら高いという認識です。
能率は3dB下がると同じ大きさの音を出すのに2倍の出力が必要になり、能率が高い大きなスピーカーほど出力が少なくてすみます。一方、能率が低い小さなスピーカーは出力が多くなり、アンプへの負担も大きくなります。
音のプロが厳正チェック 音の波長と個性を検証
これまでスピーカーの基本を押さえましたが、先述したとおり店頭での試聴は難しい……。そこで今回はオーディオライターのゴン川野氏にご協力いただき、実際に音を出して検証してもらいました。
識者による厳正なテストの内容は以下の4項目です。
【検証①:音の波長】
マランツのペアを使って波形を計測
試聴方法はマランツのアンプとプレーヤーを使用し、CDとハイレゾ音源を聴きました。
<アンプ>
マランツ
PM8006
実勢価格:9万6478円
サイズ・質量:W440×H128×D379mm・12kg
定格出力:70W、8Ω、100W、4Ω
対応インピーダンス:AorB:4Ω~16Ω/A+B:8Ω~16Ω/バイワイヤリング接続時:4Ω~16Ω
再生周波数帯域:5Hz~100kHz
アナログ入力:5系統
アナログ出力:1系統
<プレーヤー>
マランツ
ND8006
実勢価格:9万9310円
サイズ・質量:W440×H106×D369mm・8kg
対応ファイルフォーマット:WMA、MP3、WAV、MPEG-4AAC、FLAC、ALAC、DSD、リニアPCM
ハイレゾ:対応
接続端子:光入力、光出力、同軸入力、同軸出力、アナログ出力、LAN端子、USB端子
ネットワーク:Wi-Fi、AirPlay、DLNA、Spotify、Bluetooth(Ver.3.0+EDR)
周波数特性の測定方法は、マイクを測定用無指向性マイクであるDayton Audio「EMM-6」を三脚に固定。Lightning接続に対応するコンデンサマイク用インターフェース「iTrack One Pre」でiPhoneにマイクを接続。左の測定アプリで20Hz~20kHzの周波数特性を記録しました。
インタフェースにはiOS用FFTアナライザアプリの「SpectraSuite」を使用。外部マイクに対応しています。
波形の見方は縦軸が音量で対数のdB、横軸が音の高低で周波数のHzで表示されています。左が低音、右が高音。スピーカーの軸上、距離1mで測定しています。
理想の波形はフラットで左右に広いことです。
【検証②:スピーカーの個性】
スピーカーから出る音の性格をチェック
ボーカル、ロック、ジャズ、クラシックなど、さまざまなジャンルの音楽を再生し、音の性格をチェックしました。
それでは、全55製品のスピーカーを紹介します。自分の好みのスピーカーを探してみてください!
直径10cmが生み出す硬質で 張りつめた空気感
[小型スピーカー]
Gallo Acoustics
Micro
実勢価格:5万4000円
能率:89dB
再生周波数帯域:120Hz~18kHz(デスクトップ使用時)、100Hz~18kHz(フロアスタンド時)
サイズ:φ102mm
色によって価格が異なります
7.6cmフルレンジ一発の密閉型。付属のシリコンゴムリングで自由な角度で置けます。デスクトップサイズで小音量再生が得意で、小音量でもバランスがよく音像はシャープ。やや硬質でドライな音色を聴かせてくれました。
低域はタイトで100Hzから上昇して、200Hzからフラットな特性になります。筐体が球形の金属製のため、特性は優秀です。
低域強化のため大容量化した 球形スピーカーの真打ち
[小型スピーカー]
Gallo Acoustics
A'Diva
実勢価格:8万6000円
能率:88dB
再生周波数帯域:95Hz~20kHz(フロアスタンド時)、76Hz~20kHz(壁掛け時)
サイズ:φ127mm
色によって価格が異なります
直径を12.7cmにサイズアップしたモデルで、ユニットは7.6cmフルレンジ一発の密閉型になっています。低音はタイトで全域でハイスピードな音。球形らしい音場感のよさも感じられます。専用アクセサリーで様々な置き方に対応できそうです。
「Micro」と比較すると多少は低音が出ますが、一般的には低音不足が否めません。音場感重視なのか、低音の量感重視なのかはっきりすると良かったかもしれません。
専用ドライバーを搭載した スペシャルエディション
[小型スピーカー]
Gallo Acoustics
A'Diva SE
実勢価格:4万4000円
能率:88dB
再生周波数帯域100Hz~22kHz(フロアスタンド時)
サイズ:φ127mm
色によって価格が異なります
7.5cmの広拡散振動板を採用し、フルレンジを搭載した密閉型。球形の筐体が内部共振と外部回折による歪みを抑える設計になっています。スペシャルエディションならではの広々とした空間が感じられますが、やはり低音は弱めです。
低域は100Hzから上昇し200Hzでほぼフラット、そこから“ダラ下り”の特性です。このサイズで低音の量感を望むのは酷かもしれません。
ゆったりとやわらかい音 ウッドコーンの響きが魅力!
[小型スピーカー]
JVC
SX-WD9VNT
実勢価格:6万2354円
能率:82dB
再生周波数帯域:55Hz~30kHz
サイズ:幅120×高さ161×奥行き264mm
9cmウッドコーンのフルレンジ、バスレフ型。振動板はチェリー材、エンクロージャーはチェリー無垢材を採用しています。さらに響板と響棒を内部に配置して、小音量でも豊かな響きが得られるような設計になっています。真空管アンプのような響きが魅力です。
フルレンジらしいフラットな特性ですが大音量は出せません。低域はタイトですが、ローエンドは伸びています。
ハイコスパで仕上げの キレイな優等生モデル
[小型スピーカー]
Pioneer
S-LM2B-LR
実勢価格:1万995円
能率:81dB
再生周波数帯域:50Hz~40kHz
サイズ:幅119×高さ179×奥行き162mm
7.7cmウーハーと2cmソフトドームツイーターの2Wayリアバスレフ型。高域はスペック上では40kHzまで伸びています。スピーカーの背面部はティアドロップ形状になっていて、底面に固定用のネジ穴があります。透明感あるボーカルで、低域はタイト。スケール感を出せます。
低域は70Hzから再生可能でピークは150Hz。低域はバスレフっぽい音で、ややドンシャリですが、特性はフラットです。
リボンツイーター採用で 自然な広がりと空気感が優秀
[小型スピーカー]
KENWOOD
LS-NA9
実勢価格:2万8738円
能率:74dB
再生周波数帯域:50Hz~40kHz
サイズ:幅100×高さ196×奥行き163mm
高域は40kHzまで伸びた国産モデルではレアなリボンツイーターを採用しています。ウーハーは8cmのグラスファイバーコーンの2Wayダンプドバスレフ型。フワッとした独自の空気感とシャープな音像定位が特徴的な一方、低域再生は不得意です。
超小型なので、やはり低域が苦手。100Hzから始まりピークは300Hz、1kHzまでは落ち込みがあり、戻してからは“ダラ下がり”になります。
幅10cmで楽しむ箱庭的な 音場感と明るい音色が特徴
[小型スピーカー]
FOSTEX
P802-S
実勢価格:9567円
能率:80dB
再生周波数帯域:150Hz~40kHz
サイズ:幅100×高さ195×奥行き120mm
8cmウーハーに2cmドームツイーターの2Wayバスレフ型仕様。超小型スピーカーなので、低音はあまり期待できませんが、音場感は優れています。高域は明るくややドライで、デスクに置いて小音量で楽しみたいスピーカーです。
低域は100Hzに山があり、その先は150Hzから再生されます。中域と高域に暴れはなく、キレイな特性です。
全ての音が鮮明で瑞々しい! 箱鳴りを抑えた最新設計
[ブックシェルフ]
Q Acoustics
Concept20
実勢価格:5万4000円
能率:88dB
再生周波数帯域:64Hz~22kHz
サイズ:幅170×高さ265×奥行き282mm
12.5cmウーハーに2.5cmのソフトドームツイーターの2Wayバスレフ型。エンクロージャーにゲル状の膜を挟み込む2重構造で、不要な振動を熱に変換します。透明感のあるクリアーな音と正確な音場感を再現してくれるオススメのスピーカーです。
バスレフ型ですが、低域に鋭いピークがなく密閉式のような素直な特性です。低域は50Hzから250Hzにかけて盛り上がり、その先は“ダラ下り”になります。
ウォームな音色でゆったりとした 低音を楽しむ
[ブックシェルフ]
Pioneer
S-CN301-LR
実勢価格:1万5980円
能率:81dB
再生周波数帯域:45Hz~40kHz
サイズ:幅135×高さ230×奥行き220mm
10cmウーハーと2cmツイーターの2Wayリアバスレフ型。低音は典型的なバスレフの音ですが、高音のヌケがよく、音離れも好印象です。左右の広がりと空間感も再現され、音場表現にも優れています。
100Hzと200Hzに谷があり、その前後が盛り上がるバスレフ的な特性があります。低域は60Hzから出そうです。
真空管のような響きが 魅力的なボーカル向けモデル
[ブックシェルフ]
Monitor Audio
Radius 90
実勢価格:7万9200円
能率:83dB
再生周波数帯域:80Hz~35kHz
サイズ:幅125×高さ198×奥行き140mm
10cmウーハーと2.5cmツイーターの2Wayリアバスレフ型で、振動を素早く吸収してクセのないメタルコーンを採用。ボーカルはウォームで甘い響きが乗り、金管楽器の音はヌケがよくシャープです。低域は欲張らず、雰囲気で聴かせてくれます。
低域は70Hz付近から上昇して、150Hzがピークで200Hz手前で落ち込みます。高域はクセがなく、金属振動板とは思えない素直な音になっています。
メタル系振動板で 解像度の高い低音を再生!
[ブックシェルフ]
Monitor Audio
BRONZE 1
実勢価格:4万4100円
能率:88dB
再生周波数帯域:55Hz~30kHz
サイズ:幅165×高さ260×奥行き180mm
14cmウーハーと2.5cmツイーターの2Wayリアバスレフ型です。ウーハーに、アルミとマグネシウム合金の表面にセラミック硬化処理した振動板を採用しています。解像度の高い低音を再現し、高域はややクール。外観もカッコイイ!
Monitor Audioのお家芸であるメタル系振動板が、高域まで減衰の少ない特性を叩き出します。能率も88dBとアンプを選びません。
小型とは思えないスケール感と シャープな音像定位
[ブックシェルフ]
FOSTEX
P803-S
実勢価格:1万6895円
能率:80dB
再生周波数帯域:70Hz~40kHz
サイズ:幅140×高さ243×奥行き172mm
P802-Sよりひとまわり大きく、8cmウーハーと2cmソフトドームツイーターの2Wayバスレフ型。ハイレゾ対応のために40kHz対応のツイーターを搭載しています。音離れがよく立体的な音場が描かれ、ボーカルは空間に浮かび上がります。
バスレフのクセを抑えるため底面にバスレフポートを設置しています。低域は80Hzから150Hzまで山なりで量感のある音です。
中低域に厚みがある音で 女性ボーカルが歌う
[ブックシェルフ]
ONKYO
D-012EXT
実勢価格:1万4818円
能率:84dB
再生周波数帯域60Hz~100kHz
サイズ:幅148×高さ264×奥行き258.5mm
10cmウーハーに3cmリング型振動板ツイーターの2Wayバスレフ型。バスレフのクセを抑えるため、矩形ダクトを採用しています。響きを抑えたピラミッドバランスの音で、女性ボーカルが朗々と歌う楽曲にフィットします。音が前に出るタイプです。
小型ながらバスレフの調整で低音の量感が出ます。これより小さいと量感を出すのは難しくなります。低域のピークは75~100Hzで200Hzに谷があります。
小型で豊かな低音を 狙うならSX-50
[ブックシェルフ]
Cambridge Audio
SX-50
実勢価格:2万6430円
能率:87dB
再生周波数帯域:50Hz~22kHz
サイズ:幅161×高さ225×奥行き240mm
13.5cmウーハーと2.5cmのシルクドームツイーターの2Wayリアバスレフ型。イギリスメーカーのハイコスパなモデルで、バスレフらしい低音を聴かせてくれます。全体的にはウォームでなめらかな音です。
掛け値なしに50Hzからの低域再生が可能です。200Hz手前に谷がありますが、中域も持ち上がった中低域寄りの音になっています。
100kHzまで伸びる高域 そして濃厚な低域を聴かせる
[ブックシェルフ]
KENWOOD
LS-K901
実勢価格:2万3210円
能率:83dB
再生周波数帯域:40Hz~100kHz
サイズ:幅160×高さ271×奥行き271mm
12cmウーハーに2.0cmドームツイーターの2Wayリアバスレフ型。高域はメタリックな感じ、ボーカルはやや硬質で、低音は濃厚なスープのような印象です。ドンシャリに近いバランスですが、低音好きな人に聴いてほしいスピーカー。
50Hzからほぼフラットになっていて、小型スピーカーとは思えない低域特性です。超低音を再現したい人にオススメ!
10cmウーハーを搭載して ゆとりのある低域を聴かせる
[ブックシェルフ]
FOSTEX
P804-S
実勢価格:1万9287円
能率:80dB
再生周波数帯域:60Hz~40kHz
サイズ:幅140×高さ264×奥行き172mm
「P803-S」より若干縦に長く、10cmウーハーと2cmソフトドームツイーターの2Wayバスレフ型です。ハイレゾ対応のため40kHz対応のツイーターを搭載し、低音の量感は出ますが、やや解像度が下がりぼやけた音になります。高域のヌケはいいです。
「P803-S」と比較すると低域の再生限界がやや伸びています。低域は50Hzぐらいから再生できそうです。中高域はなだらかに減衰していきます。
女性ボーカルの透明感と 高域ののびやかさが魅力
[ブックシェルフ]
DALI
ZENSOR PICO
実勢価格:4万5000円
能率:84dB
再生周波数帯域:62Hz~26.5kHz
サイズ:幅141×高さ231×奥行き195mm
11.5cmウーハーと2.5cmソフトドームツイーターの2Wayバスレフ型。DALIの入門機で同社の特徴的なウォームな音色と艶やかな高域、中低域の厚みが実感できるハイコスパモデルになっています。フロントバッフルは美しいMDF光沢仕上げです。
小型ながらバスレフの設定で、低域50Hzから山なりで70Hzと150Hzにピークがあります。700Hzから先の減衰がやや速い印象です。
同軸2Wayが生み出す 3次元的な空間表現が秀逸
[ブックシェルフ]
TEAC
S-300HR
実勢価格:5万7676円
能率:86dB
再生周波数帯域:50Hz~50kHz
サイズ:幅184×高さ260×奥行き229mm
13cmウーハーに2.5cmチタンドームツイーターの2Wayリアバスレフ型。同軸2Wayユニットを搭載し、3点式スパイクが付属しています。解像度が高くクッキリした高域で、低音はタイト。スケール感ある音になっています。
高域はチタンドームでスペック上では50kHzまで伸びています。低域には暴れがありますが、40Hzから再生可能で100Hzと200Hz手前に谷があります。
音像定位がシャープで スピード感のある音
[ブックシェルフ]
ONKYO
D-112NFX
実勢価格:2万8862円
能率:85.5dB
再生周波数帯域:60Hz~100kHz
サイズ:幅162×高さ274×奥行き272.5mm
10cmウーハー、砲弾型イコライザー付き3cmツイーターの2Wayバスレフ型。音像定位がシャープで、低域は箱を鳴らさないためスピード感があります。音離れがよくボーカルを気持ちよく楽しめました。これは傑作モデルです!
70Hz以下の低域を諦めてハイスピードな低音再生を実現。150Hzから先はなだらかに減衰する特性です。
明るくメリハリのある音で 小音量でも実在感がある
[ブックシェルフ]
ONKYO
D-309XM
実勢価格:2万34494円
能率:85dB
再生周波数帯域:90Hz~100kHz
サイズ:幅143×高さ245×奥行き165mm
シアター用スピーカーで10cmウーハーに3cmリングツイーターの2Wayバスレフ型。ウーハーに自社開発振動板を使いスピード感があり、クリアーな低音を追求しています。小音量でもクッキリした輪郭の音で、ボーカルが聴きやすい印象です。低音はタイトで響きは少なめになっています。
低域は70Hzから上昇して100Hz付近にピークがあります。AV用のため重低音はサブウーハーに任せたと思われる設計です。
ワンクラス上のDALIは女性 ボーカルを艶やかに聴かせる
[ブックシェルフ]
DALI
MENUET
実勢価格:9万2476円
能率:86dB
再生周波数帯域:59Hz~25kHz
サイズ:幅150×高さ250×奥行き230mm
DALIの高級モデルで11.5cmウーハーと2.8cmツイーターの2Wayバスレフ型。解像度はOBERONに若干負けますが、量感のある低域になめらかな高域を聴かせます。ロッソの筐体はでウッドファイバーコーンとの色合いもピッタリ! 大人の魅力を持つ音色も仕上げも一級品です。
低域は40Hzから急激に上昇して、60Hzからなだらかに下降します。そして100Hzから盛り返して、その先はほぼフラットな特性です。聴感上では低域の凸凹は感じられません。
小型だが中域に厚みがあって 高域の華やかな響きが魅力
[ブックシェルフ]
DALI
OBERON1
実勢価格:4万8105円
能率:86dB
再生周波数帯域:51Hz~26kHz
サイズ:幅162×高さ274×奥行き234mm
18cmウーハーに2.9cmツイーターの2Wayバスレフ型。大きめのウーハーで低音の量感を確保しています。ツイーターも大口径で中高域の特性を改善。音場感に優れ、高域は華やか。中域には厚み、低域は量感があり、解像度はやや甘い印象ですが、DALI入門の決定版といえます。
低域は60Hzにピークがあり、120Hzに谷間があります。そこから上昇してあとは右肩下りの特性。高域の減衰は少なくなっています。
高域100kHzを実現! ハイコスパなハイレゾ入門機
[ブックシェルフ]
ONKYO
D-55EX
実勢価格:2万4800円
能率83.5dB
再生周波数帯域60Hz~100kHz
サイズ:幅148×高さ264×奥行き256mm
10cmウーハーと、指向性を改善するイコライザー付き3cmツイーターのコンパクトな2Wayバスレフ型。低域を欲張らずに100Hz付近で低音の量感を出しています。高域は艶やかで上品な音、低域はややおとなしい印象です。
100Hzから1kHzに多少暴れがありますが、全体的にはフラットな特性です。高域の減衰も少なくスペック上は100kHzまで伸びています。低域は欲張らず“ダラ下がり”になっています。
箱鳴りも含めて低域の量感を たっぷり楽しめる
[ブックシェルフ]
Pioneer
S-HM86-LR
実勢価格:1万9924円
能率:82dB
再生周波数帯域:45~40kHz
サイズ:幅165×高さ280×奥行き259mm
13cmウーハーに2.5cmソフトドームツイーターの2Wayリアバスレフ型で、ウーハーに高剛性グラスファイバーを採用。高域はスペック上では40kHzまで伸びています。全体に響きが多くバランスは低域寄りで、音色はウォームです。
40Hzから150Hzまで低域が伸びていますが、その先の減衰が早い印象。聴感上は高域の伸びがよく問題は感じられませんでした。
明るくなめらかなボーカルと 抜群の音像定位
[ブックシェルフ]
JVC
SX-WD7VNT
実勢価格:5万3800円
能率:81dB
再生周波数帯域:55Hz~50kHz
サイズ:幅149×高さ262×奥行き249mm
11cmウーハーに2cmドームツイーターの2Wayリアバスレフ型。振動板にウッドを使ったユニークなモデルです。内部にチェリー響棒、竹響板を設置。音離れが良く、(音でをトルツメ)小音量でもバランスに優れています。
低域は50Hz~70Hzと150Hzに頂点があり、そこから減衰しています。高域は4kHzから先の減衰がやや急激です。
楽器的なTANNOYが 現代的に変身!
[ブックシェルフ]
Tannoy
Mercury 7.1
実勢価格:3万6990円
能率87dB
再生周波数帯域53Hz~32kHz
サイズ:幅160×高さ270×奥行き194.7mm
12.7cmウーハーと2.8cmツイーターの2Wayバスレフ型。S/N感がよくクリアーで清々しい音になっています。ボーカルの高域がキレイに伸び、オーケストラの金管の音も鮮やかです。低域は量感がありややバスレフっぽい印象です。
150Hzと250Hz付近にバスレフによるピークがあり、3kHzまではほぼフラットです。その先は“ダラ下がり”です。
華やかな高域とスケール感の ある低域の競演
[ブックシェルフ]
DALI
SPEKTOR2
実勢価格:3万2510円
能率:84.5dB
再生周波数帯域:54Hz~26kHz
サイズ:幅170×高さ292×奥行き238mm
13cmウーハーと2.5cmソフトドームツイーターの2Wayリアバスレフ型。ウーハーを大口径化してスケール感のある低音を実現しています。低域のキレがよく、中域もリッチで音場感に優れ、女性ボーカルの楽曲に向いています。
低域は60Hzからゆるい山なりで上昇し、200Hz手前から下降しています。高域は1kHzから下降を始めました。
高解像度で広がりと奥行き感を 出せる新世代モデル
[ブックシェルフ]
DYNAUDIO
Emit M10
実勢価格:9万7200円
能率:86dB
再生周波数帯域:50Hz~23kHz
サイズ:幅170×高さ292×奥行き240mm
14cmウーハー、2.8cmソフトドームツイーターの2Wayリアバスレフ型。振動板にはMSP(ケイ酸マグネシウム・ポリマー)という新素材を採用しています。緻密で高解像度、音場感がよく、大音量もこなせる天才肌ではありますが、高性能なアンプでないと実力を発揮できません。
30Hzから150Hzまで盛り上がる低域、250Hzに谷がある以外はほぼ高域までフラットな特性は、かなり優秀です。
解像度が高くなめらかな高域と ややゆったりした低域
[ブックシェルフ]
Monitor Audio
BRONZE 2
実勢価格:5万4900円
能率:90dB
再生周波数帯域:42Hz~30kHz
サイズ:幅185×高さ350×奥行き255mm
16.5cmウーハー、2.5cmツイーターを搭載した2Wayバスレフ型。同社独自のメタル系振動板を採用し、素材は硬いが音色はウォームでやわらかい音を出します。腹に響くような低音がポイントです。
ウーハーの口径を生かして超低域からバスレフを効かせています。200Hzからは緩やかな下り坂です。
解像度が高くメリハリある音で 低音の量感も出る
[ブックシェルフ]
B&W
686S2
実勢価格:7万5800円
能率:85dB
再生周波数帯域:54Hz~50kHz
サイズ:幅160×高さ315×奥行き229mm
13cmウーハーに2.5cm分離型ダブルドームツイーターのバスレフ型。高域性能を追求したモデルです。高域はややドライで解像度が高く、低域は量感があり、全体的にスピード感のある音になっています。
箱の容積があるので低域はもっと伸ばせそうですが、70Hzからに抑えて音がこもらないようにしています。特性はほぼフラットです。
解像度の高い中高域、 キレのいい低域を聴かせる優等生
[ブックシェルフ]
ONKYO
D-412EX
実勢価格:8万1380円
能率:85dB
再生周波数帯域:37Hz~100kHz
サイズ:幅214×高さ347×奥行き323mm
15cmウーハーと4cmリング型振動板ツイーターの2Wayバスレフ型。重さ10.2kgもある本格派です。接続はバイワイヤリングに対応します。ピアノのタッチが分かる繊細な高域と伸びのある低域が魅力です。広がりに加えて奥行き感も出ています。
低域のピークは50Hzと177Hz付近にあります。超低域まで伸びているので、ドライブ能力の高いアンプで鳴らしたいスピーカーです。
ボーカルが魅力的 低音は太く厚みがある
[ブックシェルフ]
YAMAHA
NS-BP401
実勢価格:2万5070円
能率:85dB
再生周波数帯域:50Hz~40kHz
サイズ:幅176×高さ310×奥行き327mm
13cmウーハー、3cmソフトドームツイーターを搭載。ハイレゾ対応用に新設計したユニットを搭載しています。ウーハーは純度99%以上の純アルミ材を採用し、低域は伸びており、高域は素直でのびやかでした。
箱のサイズを生かして、30~200Hzまで大きな山を形成しています。ここまで低域を下げると、最低域はバスレフポートの共振音になります。
低域の量感、高域の解像度 音場感にも優れたオススメスピーカー
[ブックシェルフ]
B&W
685S2
実勢価格:7万9800円
能率:87dB
再生周波数帯域:45Hz~50kHz
サイズ:幅190×高さ345×奥行き324mm
16.5cmウーハーに2.5cm分離型ダブルドームツイーターのバスレフ型。低音と高音のバランスがとれていて、音場感の表現にも優れた特待生モデルです。女性ボーカルは口元が浮かび上がるかのようにリアルな音を聴かせてくれます。
低域は30Hzから立ち上がって150Hz付近にピーク。高域は素直に下がります。能率は87dBあって鳴らしやすいスピーカーです。
同軸2Wayで極上の音像定位 ボーカルの実在感がスゴイ!
[ブックシェルフ]
KEF
Q350
実勢価格:7万3400円
能率:87dB
再生周波数帯域:63Hz~28kHz
サイズ:幅210×高さ358×奥行き306mm
KEFが開発した16.5cm同軸2WayのUni-Qドライバーを搭載したバスレフ型。ウーハーの中心部にあるツイーターは2.5cmのアルミドーム製です。中低域に厚みがある音で、ボーカルの音像定位はB&Wを上回り、音離れがよくスピード感がある中高域に加え、ドロドロとした低域まで再現できています。
20Hzから上昇する低域は40~50Hzを楽々と再生します。70Hz付近に谷があり、その先も多少暴れがありますが、聴感上はフルレンジのようにつながりよく聴こえます。
自然の響きを追求して ひのきを使った手作りの逸品
[ブックシェルフ]
AudiFill
PR-83Sol
実勢価格:9万8000円
能率:88dB
再生周波数帯域:80Hz~40kHz
サイズ:幅200×高さ310×奥行き310mm
FOSTEX限定生産の8cmフルレンジスピーカー「FE83-Sol」を使用したバスレフ型。板材に国産の無垢ひのきを採用し、フロントバッフルの板厚は5cmもあります。高域はガラスのように硬質でヌケがよく、低域はタイトです。全体に輪郭がクッキリした印象です。
低域のピークは120Hz付近で、そこから高域に向かいなだらかに減衰していきます。低域は典型的なバスレフ、中高域は無垢板を使っているせいかクセのない特性です。
落ち着いた大人の音を奏でる 密閉型スピーカー
[ブックシェルフ]
SUNVALLEY
Reference35
実勢価格:8万4240円
能率:85dB
再生周波数帯域:70Hz~20kHz
サイズ:幅190×高さ300×奥行き180mm
12cmウーハーと2.5cmツイーターの2Way密閉型。ウーハーの振動板は透明なポリプロピレン製を採用し、その音はウォームでややウエットです。全体的におとなしい音で低域の量感は自然な感じで、音像定位もシャープです。
低域は70Hzから上昇して100~200Hzに幅広いピークがあります。高域に向かってなだらかに減衰しているのがわかります。密閉型らしい素直な特性と言えます。
解像度が高く透明感のある音 音場感と音像定位に優れる
[ブックシェルフ]
YAMAHA
NS-B330
実勢価格:3万5950円
能率:87dB
再生周波数帯域:55Hz~45kHz(-10dB)
サイズ:幅183×高さ320×奥行き267mm
13cmウーハーと3cmアルミツイーターの2Wayバスレフ型。新設計のドライバーを低共振の箱に収め、ツイーターにはウェーブガイドホーンを採用しています。情報量が多く、音に厚みがあって、音像定位が抜群にいい。低域の量感もあり、弱点のないモデルです。
低域は30Hzから上昇してピークは50Hz付近。あとは“ダラ下り”で、スペック上は高域は20kHzの測定限界を超えた45kHzまで伸びて、ハイレゾにも対応しています。
厚みのある低音で ウッドベースが歌う
[ブックシェルフ]
DALI
ZENSOR 3
実勢価格:3万4800円
能率:88dB
再生周波数帯域:50Hz~26.5kHz
サイズ:幅205×高さ351×奥行き293mm
18cmウーハー、2.5cmソフトドームツイーターの2Wayリアバスレフ型。18cm振動板による厚みのある低音が魅力です。ウォームな音色で低音楽器の存在感が出ます。音像定位は小型なので、やや甘くなるのが惜しかったです。
なだらかなカーブを描いて30Hzから250Hzまで1つの山があります。その後もほぼフラットで優秀な特性のスピーカーです。
豊かな低音に酔いしれる 輪郭のクッキリした骨太の音
[ブックシェルフ]
Mission
QX-2
実勢価格:6万3816円
能率:88dB
再生周波数帯域:40Hz~24kHz
サイズ幅220×高さ320×奥行き300mm
15cmウーハーと3.8cmリングドームツイーターの2Wayリアバスレフ型。新開発のドライバーを搭載し、通常とは上下逆のユニット配置を採用しています。ウォームな音色で低音をたっぷり鳴らす。とにかく低音好きの人にオススメ。腹に響くような大音量再生も得意です。
低域は20Hzから上昇して、30Hzからほぼフラットに再生します。サイズを超えた低音再生能力が魅力です。高域の減衰もなだらかでキレイな特性になっています。
ゆったりした低音の量感と ヌケのいい高域
[ブックシェルフ]
JBL
STUDIO 230
実勢価格:3万7500円
能率:88dB
再生周波数帯域:42Hz~22kHz
サイズ:幅237×高さ381×奥行き265mm
16.5cm樹脂系コーンウーハー、2.5cmダイアフラムドームツイーターの2Wayリアバスレフ型。HDIホーンを使った鮮明な高域が特徴で、箱の容積に比例して、たっぷりとした低音の量感を堪能できます。JBLらしい低音です。
60Hzから低域が盛り上がり、80Hzと150Hzに頂点があります。高域は20kHz手前に落ち込みがありますが、おおむねフラットです。
熱い演奏が楽しめる エネルギッシュでホットな音
[ブックシェルフ]
Pioneer
SP-BS22-LR
実勢価格:1万5980円
能率:85dB
再生周波数帯域:55Hz~20kHz
サイズ:幅180×高さ320×奥行き215mm
10cmウーハーに2.0cmツイーターの2Wayバスレフ型。映画鑑賞用にアメリカで開発されたシリーズで、中低域よりのバランスで音色はホットです。左右に広がり感があって、音が前に出るタイプなので、クラシック、ジャズと相性が良さそうです。
低域は50Hzから100Hzまでなだらかなピークがあり量感はたっぷりです。その先はなだらかに下降する素直な特性になっています。
あのビンテージスピーカーを 思わせるデザインとレトロな音
[ブックシェルフ]
SUNVALLEY
銀箱mini
実勢価格:7万8000円
能率:91dB
再生周波数帯域:80Hz~18kHz
サイズ:幅210×高さ310×奥行き205mm
ALTECのスタジオモニター612をミニチュア化したモデル。ユニットに10cmフルレンジのElictro-Voice/205-8Aを使ったバスレフ型。シャープな音像定位とやや硬質で透明感のある音です。帯域は狭く懐かしさを覚えます。
低域は100Hz付近から再生されます。フルレンジのせいか5kHzから先の高域の減衰が急激ですが、試聴したかぎりで問題ありませんでした。
ロックを聴きたくなる キレがあってシャープな音
[ブックシェルフ]
Pioneer
S-PM30
実勢価格:4万8041円(1台)
能率83dB
再生周波数帯域50Hz~40kHz
サイズ:幅190×高さ357×奥行き277mm
アラミド繊維10cmウーハー×2と5cmツイーターのバーチカルツイン・リアバスレフ型。ウイスキーの樽に使っていたホワイトオークをエンクロージャーに採用しています。高域は硬調でシャープ。中低域に厚みがあり響きがキレイな印象です。
典型的なバスレフ的特性。バスレフのチューニングは70Hz付近と思われます。中高域はフラットで、美しい特性を実現しています。
新世代B&Wは広大な空間から 音が飛びだしてくる
[ブックシェルフ]
B&W
607
実勢価格:6万9984円
能率:84dB
再生周波数帯域:40Hz~33kHz
サイズ:幅165×高さ300×奥行き231mm
B&Wの代名詞だった黄色いコーンからシルバーのContinuumコーンに変更した新世代モデル。13cmウーハーと2.5cmツイーターの2Wayバスレフ型。抜群の音像定位、明確な輪郭でハイスピードな音。低音の量感も十分です。
低域のピークは48Hzと低く重低音も再生可能です。右肩下りのほぼフラットな特性。高域はスペックによると38kHzまで伸びています。
中高域の解像度が向上して 低域は圧倒的にパワフル!
[ブックシェルフ]
DALI
OBERON3
実勢価格:6万5580円
能率:87dB
再生周波数帯域:47Hz~26kHz
サイズ:幅200×高さ350×奥行き315mm
新シリーズOBERONの中核モデルです。18cmウーハーに2.9cmツイーターの2Wayバスレフ型。新設計のウーハーと大口径ツイーターを使うことで中高域の歪みを低減しています。サイズからくる安定感のある低音、ボーカルの実在感、優れた音場感に圧倒されます!
低域のピークは70Hz付近にあり、150Hzに向けて下降します。その先はDALIらしい、ほぼフラットな特性です。メーカー公称では高域は32kHzまで伸びているとのことです。
超高域再生でシルキーで リッチな響きを再現!
[ブックシェルフ]
SONY
SS-HW1
実勢価格:5万4800円
能率:83dB
再生周波数帯域:50Hz~50kHz
サイズ:幅171×高さ309×奥行き273mm
13cmウーハー、2.5cmツイーター、1.9cmスーパーツイーターの3Wayリアバスレフ型。高域は50kHzまで伸びます。ワイドレンジでスケール感があり、ウォームでやさしい音で、仕上げも美しく隠れた逸品です。
20Hzから山なりの低域で、量感はないが40Hzも再生できそうです。高域は2kHzからやや減衰が速まります。
ボーカルと金管楽器が得意 見て良し聴いて良しのホーン型
[ブックシェルフ]
JBL
STUDIO 530CH
実勢価格:7万9450円
能率86dB
再生周波数帯域40Hz~40kHz
サイズ:幅214×高さ474×奥行き223mm
同社独自のバイラジアルホーンをタテ型にした2.5cmコンプレッションドライバーと13.3cmウーハーの2Wayリアバスレフ型。高域のホーンのスピード感と解像度の高さに比べると低域の伸びと解像度にやや不満が残ります。
低域のピークは150Hzでバスレフの効きは弱いです。高域はほぼフラットで減衰も少なく、さすがホーン型の特性と思わせます。
あのモニタースピーカーを リスペクトしたデザイン
[ブックシェルフ]
JBL
4312M II WX
実勢価格:6万2000円
能率90dB
再生周波数帯域55Hz~50kHz
サイズ:幅181×高さ300×奥行き180mm
13.3cmウーハー、5cmスコーカー、1.9cmツイーターの3Wayバスレフ型。中域と高域用のレベルコントローラー付き。同社の傑作モニター「4312M」のミニュチュア版です。無理やり3Wayにしたため、音色がややバラバラな印象があります。性能を引き出すにはアンプ選びなどの使いこなしが必要です。
低域をカットした大胆な特性。高域は2kHzから先の落ち込みが激しく、レベル補正を活用したいところです。
低域の量感とスピード感を うまくバランスさせた
[トールボーイ]
Monitor Audio
BRONZE 5
実勢価格:9万3395円
能率:90dB
再生周波数帯域:37Hz~30kHz
サイズ:幅165×高さ850×奥行き248mm
2つの帯域を受け持つ14cmウーハー×2と2.5cmツイーターの2.5Way3スピーカーでバスレフ型。低音の量感とスピード感を両立しており、高域はウォームでヌケがいいのが特徴です。音の広がりがあり、ダイナミックレンジもワイドです。
低域は60Hzから70Hzにピークがあり、次の山は150Hz付近です。そこから250Hzに谷があり、中域から先は比較的フラットです。低域のレベルが高く量感たっぷりに鳴りそうです。
超低域再現で音楽の 真の姿が浮かび上がる
[トールボーイ]
DALI
SPEKTOR6
実勢価格:3万8080円
能率:88.5dB
再生周波数帯域:43Hz~26kHz
サイズ:幅195×高さ972×奥行き313mm
16.5cmウーハー×2、2.5cmツイーターの2Wayリアバスレフ型。ウォームでなめらかな音で、解像度より音の厚みを重視したかたちです。超低域までしっかり再生。低域は膨らまず自然な感じなのはさすがです。
低域のピークが40Hz付近にあるという驚異的な特性のスピーカーです。低音過多に悩むかもしれません。高域もフラットで減衰が少なくバランスのとれた特性です。
高域はクッキリ 低域は過剰なほど出る
[トールボーイ]
ONKYO
D-509E
実勢価格:3万7407円(1台)
能率84dB
再生周波数帯域40Hz~100kHz
サイズ:幅275×高さ991×奥行き370mm
13cmウーハー×2、13cmスコーカーと3cmツイーターの3Way・4スピーカーバスレフ型。AV用で、高域の音像はシャープですが、低域の量感が過多。大編成のクラシックにはちょうどいい量感でした。
200Hzに谷があり、それ以外にも凹凸があります。低音のピークは80Hz付近で量感を稼いでいるようです。最低域は意外に伸びませんでした。
パワフルな低域に 豊かな響きの美音系
[トールボーイ]
DALI
ZENSOR 7
実勢価格:8万4240円(1台)
能率:90dB
再生周波数帯域:40Hz~26.5kHz
サイズ:幅257×高さ994×奥行き320mm
18cmウーハー×2、2.5cmツイーターの2Wayリアバスレフ型。豊かな響きと中低域に厚みのある音です。能率は90dBありますが、アンプのドライブ能力が問われます。左右の間隔を広げるとスケール感も向上しました。
低域のピークは73Hzにあるという低域重視の特性です。高域の減衰は少なくピラミッドバランスになっています。
シャープな音像定位と スケール感のある低域を両立
[トールボーイ]
B&W
684 S2
実勢価格:8万円(1本)
能率87dB
再生周波数帯域45Hz~50kHz
サイズ:幅160×高さ920×奥行き234mm
ケブラー製13cmウーハー×2と2.5cmツイーターの2Wayバスレフ型でコンパクトなトールボーイです。高域はシャープな音像定位と明るめの音色で、低域は欲張らずわりとタイトで、オーディオ向きのバランスにまとめられています。
密閉型のような低域特性で100Hzより下は“ダラ下がり”です。超低域を欲張りません。強調感がなく素直な低域であることが特性からもわかります。
小型ウーハーで 迫力の低音を体感できる
[トールボーイ]
DALI
ZENSOR 5
実勢価格:8万3170円
能率88dB
再生周波数帯域43Hz~26.5kHz
サイズ:幅212×高さ840×奥行き253mm
13.5cmウーハー×2と2.5cmツイーターの2Wayバスレフ型。。低音過多ですが、アンプのトーンコントロールで調整できます。スピーカーに重みがあるためボーカルの音像定位もよくなりました。ティンパニーの音を体で感じられました。
低音を振動に感じられ50Hz以下でもかなり頑張っている特性です。中域はやや乱れますが、高域はほぼフラットでクセがありません。
カラッとした高域に 圧倒的な量感の低域
[トールボーイ]
JBL
STUDIO 290
実勢価格:7万1740円
能率:91dB
再生周波数帯域:28Hz~22kHz
サイズ:幅273×高さ1197×奥行き352mm
20cmウーハー×2、10cmスコーカー、2.5cmツイーターの3Way・4スピーカーリアバスレフ型です! 今回の検証のなかで最も大きなフロア型で、圧倒的な迫力ある音に包みこんでくれます。ヌケが良い高域は、JBLらしい音です。
低域は20Hzから登りだしてピークは40Hzと超低音重視の特性です。200Hzの前後に谷がありますが、全体的に優秀なスピーカーです。これで低音不足ならアンプの性能を疑いましょう。
いかがでしたでしょうか?
今回は、ご自宅のオーディオ環境や好みの楽曲に多様性があるので、ベストバイではなく、オススメを紹介いたしました。店頭では購入の意思がないと試聴しにくいスピーカーなので、ぜひ購入する際の指標としてお使いください!