耐久性だけならどれも◎ 差がついたのは安定感!
いざという時に絶対役立つ折りたたみ傘はどんなものなのでしょうか。雨を防いでくれるのはもちろんですが、風に対して骨が折れちゃったり、バサバサ煽られちゃったりじゃ困ります。そこで、今回は、耐風仕様の折りたたみ傘を7本用意して「防風」テストを行いました。結果から言うと、風速20m/sでも折れた傘は1本もないという結果に。
差がついたのは中央の軸の安定さと、風の受け流し方。1位のニクサ製は軸が縮むことがなく、強風にあおられることも少ないので、飛ばされる心配がなく安心して使用できました。
骨が多すぎたり直径が大きいものは、踏ん張る力が必要で、飛ばされる怖さを感じるようです。価格も手頃で強風時の2本目としてもオススメできる1本でした!
20m/sまでの 風速3段階でガチテスト
今回の検証は、埼玉県にある地震や暴風などの災害時の対処方法を楽しく体験、学習できる施設「防災学習センター」で行いました。
埼玉県防災学習センター
埼玉県鴻巣市袋30番地
TEL:048-549-2313
気象庁のパンフレットによる風速と風の被害の表から、今回は風速20m/sまでの強さで検証しています。
(出典:気象庁パンフレット「大雨や台風に備えて」)
テスト内容は、【前向き】風上の方向に斜めに傘を向けて、瞬間最大風速10m/s、15m/s、20m/sでテストしたのち、【後向き】風下の方向に斜めに傘を向けて、瞬間最大風速10m/s、15m/s、20m/sでテストしています。
今回のテストは傘の耐久性能を測る目的であり、安全性を保証するものではありません。強風下の活動は危険ですので、十分注意して下さい。
ゲリラ豪雨の救世主を発見! 「Niksa」は頑丈さがケタ違い!
親骨は三つ折でヒンジが2カ所あり一見壊れやすそうに見えますが、針金でしっかり補強されています。先端のしなやかなグラスファイバーが、風をうまく受け流している印象。中に見える骨組みは工芸品のような美しさです。
Niksa
高強度 グラスファイバー骨 10骨傘
実勢価格:849円
サイズ:直径102cm×長さ57cm 重量:358g 骨:10本
【耐久性】 ★★★★★
【持ち運び】 ★★★★★
【使いやすさ】★★★★
撥水性は、水をかけてもまったく染み込まず、完全に弾きました。
親骨にグラスファイバーを使用しており、骨の丈夫さも優秀。手で多少曲げてもすぐ元に戻ります。
手動ですが、あまり力は要らず滑らかに開きます。ボタンを押せばゆるやかに閉じて、怖さを感じないのも高評価です。
持ったときの安定感が高く 強風をうまく受け流している
今回の強風試験で最も耐久性が高かったのがこのNiksaの傘です。他製品と比べると、前向き時は軸がブレずに安定感が高く、後ろ向きだと生地が暴れることがありませんでした。
ただ過信は禁物なので100%安心とは言えないですが、ゲリラ豪雨や台風時にはもっともオススメできる1本と言えます。
【前向き】軸がしっかりしていました。風速20m/sになると音はうるさくなりますが、軸が縮むことはなく、安心できます。
【後向き】ほかの傘と比べると、あまり軸がぶれたり生地が暴れたりすることがありません
骨の数が最も少なく 柳のように風を流す「三国」
前向きも後向きも風速が上がるとバタバタと激しく揺れますが、風が受け流される感じで怖さはありません。耐久性は2位という結果になりました。
三国
耐風傘
実勢価格:1600円
サイズ:直径105cm×長さ60cm 重量:200g 骨:6本
【耐久性】 ★★★★
【持ち運び】 ★★★★★
【使いやすさ】★★★★
【前向き】風速20m/sになると、軸が少し縮んできました。
【後向き】風をうまく受け流しているようで、後ろに持っていかれるような感覚はありません。
握りやすく自動開閉付き 使いすさはピカイチの「トーツ」
天蓋が2重になっているのが特徴で、間から風が通り抜けることで傘の破損を防いでくれます。使いやすさはコレがベスト!
トーツ
AOCベンテッド キャノピー
実勢価格:4161円
サイズ:直径124cm×長さ69cm 重量:500g 骨:8本
【耐久性】 ★★★★
【持ち運び】 ★★★★
【使いやすさ】★★★★★
【前向き】軸が徐々に縮むので、手で抑える必要があります。強い風を受けると支える手が疲れてしまうかも。
【後向き】上下左右にかなり振れますが、意外なことに支える力はそれほど必要としませんでした。
4位: 風を受け流さず
ほんろうされる「VANWALK」
前向きだと風に潰されて傘全体が小さくなっていきます。後向きだと骨がむき出しになりますが、壊れることはありませんでした。
VANWALK
自動開閉折り畳み傘
実勢価格:999円
サイズ:直径102cm×長さ60cm 重量:451g 骨:10本
【耐久性】 ★★★
【持ち運び】 ★★★
【使いやすさ】★★★★
【後向き】風にあおられて、傘の暴れ方がかなり激しくなってしまいます。
5位: 12本骨で丈夫だが
風の威力は受ける「On Dolce」
骨が12本もあるためか、風速20m/sになってもあまり形が変化しません。しかし、かなりあおられるので、支えるのに力が必要です。
On Dolce
折りたたみ傘
実勢価格:2480円
サイズ:直径112cm×長さ65cm 重量:450g 骨:12本
【耐久性】 ★★★
【持ち運び】 ★★★
【使いやすさ】★★★
【前向き】生地が強い風に押されて、軸がどんどん縮んていきました。
6位: 風を受ける面が
大きくて疲れる「LudusFelix」
前向きでも後向きでも、風を直接受けてしまう印象で、踏ん張る力がかなり必要になりました。
LudusFelix
折りたたみ傘
実勢価格:1980円
サイズ:直径112cm×長さ65cm 重量:450g 骨:12本
【耐久性】 ★
【持ち運び】 ★★★
【使いやすさ】★★★
【後向き】生地がくるくる回って、持ち手が軸から外れてしまいました。
7位: 前向きも後向きも
怖さを感じる「doppler」
後向きだと骨がむき出しになり、手にかなりの力を感じます。傘ごと飛ばされそうになるので、とても怖い結果になりました。
doppler
CARBON STEEL
実勢価格:2980円
サイズ:直径100cm×長さ55cm 重量:316g 骨:8本
【耐久性】 ★
【持ち運び】 ★★★
【使いやすさ】★
【前向き】傘が潰れて怖さを感じます。軸も少しずつ縮んでいきました。
いかがでしたか、カバンの中に1本忍ばせておくと便利な折り畳み傘ですが、雨や風の強さによってはあまり役に立たないものもあります。衣服を濡らさず、安心して使うためには傘選びも重要になってきます。
出番が多いこれからの季節、折り畳み傘をもう一度見直してみては?
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