買い切り型のスマートリングは買い?
指輪型のスマートリングは装着感がなく睡眠の妨げになりにくいため睡眠ログをとるアイテムの代表的存在。
でも、「家電批評」2024年4月号で検証した際にベストバイを獲得したOURARing Gen3は詳細なデータを確認するのにアプリに課金をする必要があります。
そこで今回は、買い切り型のスマートリング2製品をテストしてみました!
Q. そもそもスマートリングって何?
A. 指輪型のスマートリングは装着感がなく睡眠の妨げになりにくいため、睡眠ログをとるアイテムの代表的存在(スマートデバイス)。指輪型デバイスのため、スマートウォッチやバンドより寝ている時の装着感が気になりません。
今回は2製品をテストします!
今回紹介するのは、Amazfit「Amazfit Helio Ring」とウルトラヒューマン「Ring AIR」の2製品。両製品ともに追加料金がない買い切り型(※)ですが、その性能は果たして?
Amazfitはスマートウォッチなどで有名なスマートデバイスの人気メーカー。一方、ウルトラヒューマンはインド発の新興メーカーです。
※ウルトラヒューマンリングはアプリ内課金で追加サービスもありますが、 ログを確認するのに料金は発生しません。
過去ベストバイは追加料金が発生
- Oura RingOura Ring Gen3
- サイズ
- 6号から13号まで(全8サイズ)
- 重量
- 4〜6g(約)
買い切り型スマートリング2製品の実力は?
ウルトラヒューマン「Ring AIR」
- ウルトラヒューマンRing AIR
- 実勢価格: ¥53,820〜
- 運動ログ(正確性)
- 睡眠ログ(正確性)
- 睡眠ログ(量)
- アプリ
- 充電
- デザイン
- おすすめポイント
-
- 睡眠ログが正確
- 過去ログが見やすい
- がっかりポイント
-
- 寝返りのデータが不正確
- アプリの日本語がおかしい
- 型番
- UHRA-AG-09
check01<運動ログ>:平均心拍数は誤差、記録も実用的です
運動ログを取りながらリアルタイムで心拍数と歩くスピードを見比べて確認すると、ウルトラヒューマン「Ring AIR」とAmazfit「Amazfit Helio Ring」、参考として測ったApple「Apple Watch」の3製品に大きな差はありませんでした。
ウルトラヒューマン「Ring AIR」
Amazfit「Amazfit Helio Ring」
ワークアウトを自動で検知して記録するのも、手動で記録開始する方法も一緒です。
check02<睡眠ログ>:覚醒の正確性で大きな差が出た!
以前検証した際も、Amazfit「Amazfit Helio Ring」は覚醒(目が覚めた状態)とレム睡眠・浅い睡眠の検知が曖昧だと感じていました。
そこで、朝に2度目覚ましをかけ、目が覚めたデータがとれるかを確認。加えて偶然、朝に宅配便が届いたため、その対応で起きたことが反映されたかもチェックしました。
ウルトラヒューマン「Ring AIR」
3度起きたことと、アラームの直前で目が覚めたのも確認。
アラームをかけたので、緊張状態だったのか目覚ましがなる直前の数時間で2度起きてしまいましたが、ウルトラヒューマン「Ring AIR」はそれもデータに反映していました。
肝心な宅配便の訪問と2度のアラームですが、上のグラフの赤丸で囲まれた白い部分を確認したらわかる通り、それぞれ正確に記録できています。
Amazfit「Amazfit Helio Ring」
朝の覚醒が、2度しか検知されておらず。
ウルトラヒューマン「Ring AIR」と異なり、Amazfit「Amazfit Helio Ring」は宅配便の訪問で起きたタイミングと1度目のアラームで起きたデータしか記録されていません。
また、その後の起きる時間に覚醒を何度も繰り返しているデータも取れていないので、浅い睡眠とレム睡眠のデータがやや不正確なのがわかります。
寝返りの記録は?
ウルトラヒューマン「Ring AIR」は、睡眠や運動などのログを月毎のカレンダーで表示してくれるため、過去のデータを振り返りやすいです。見直したい日付をタップすれば、その日のデータを確認できます。
ただし、寝返りは数回のしか検知できませんでした。
ウルトラヒューマン「Ring AIR」のような指輪型は体の向きまでは正確に検知するには不向きで、ほとんどの寝返りを検知できていないようです。
また、寝返りが少ない方が安眠といったアドバイスもやや正確性にかけているように感じます。
寝返りのデータをブレインスリープ「BRAIN SLEEP COIN」でも記録してみたところ
- ブレインスリープBRAIN SLEEP COIN
- 実勢価格: ¥8,800〜
ブレインスリープ「BRAIN SLEEP COIN」は、ズボンに挟んで装着し、寝返りや温度を測れるアイテム。体の向きを検知するのに適しています。
仰向け・横向き・うつ伏せで寝ている時間まで把握できます。
- 型番
- BS
実際はこんなに寝返りをうっていました。
ウルトラヒューマン「Ring AIR」の寝返りカウント数3回に対し、ブレインスリープ「BRAIN SLEEP COIN」では44回カウントしました。
check03<使い勝手>:アプリの見やすさ
アプリの見やすさはウルトラヒューマン リングが圧倒的でした。
電池の持ちは?
充電持ちもアマズフィ ットは計測ログの量を増やすと充電持ち が悪くなり、3日で切れてしまうことも。
Amazfit「Amazfit Helio Ring」
- AmazfitAmazfit Helio Ring
- 実勢価格: ¥29,900〜
- 運動ログ(正確性)
- 睡眠ログ(正確性)
- 睡眠ログ(量)
- アプリ
- 充電
- デザイン
- おすすめポイント
-
- ログデータは十分実用的
- がっかりポイント
-
- 睡眠データの正確性は微妙
- 充電切れが早い
- 過去ログが見づらい
今回被験者に女性を加えて検証しましたが、アマズフィットの一番小さいサイズはUS8。日本サイズに換算すると16です。これはかなり大きく、隙間にストッパーを入れる必要がありました。
海外仕様の影響かもしれませんが、小さいサイズを増やしてほしいです。
まとめ:より正確なデータを取りたいならウルトラヒューマン
以上、買い切り型のスマートリング、ウルトラヒューマン「Ring AIR」とAmazfit「Amazfit Helio Ring」2製品の紹介でした。
検証で大きな問題がありました。バッテリー切れ問題です。
スマートリングはスマートウォッチと異なり液晶がないのでバッテリー残量の確認にはスマホアプリが必須。以前検証したOURAリングは、1週間以上充電不要だったので、このバッテリー切れの速さは思わぬ落とし穴でした。
ウルトラヒューマンリングはまだ5日間以上持つためバッテリー持ちは良好ですが、アマズフィットは4日しか持たずあまりにも短かすぎます。スマホアプリの通知でしか確認できないスマートリングは充電持ちが重要だと実感しました。
それ以外では、運動ログは両製品ともにそこまで大きな差が出ませんでした。
今回紹介したデータはリアルタイムで心拍数を確認しやすいウォーキングのデータですが、ランニングやサイクリングのログも検証しました。その結果、両製品とも精度は十分でした。
反対に差が出たのが睡眠ログの正確性です。
Amazfit「Amazfit Helio Ring」は覚醒(目が覚めている状態)・レム睡眠・浅い睡眠の判別がやや不正確なことが判明。ウルトラヒューマン「Ring AIR」のほうが細かくデータを取れています。
とはいえAmazfit「Amazfit Helio Ring」も睡眠波形の形は大方同じで両方とも睡眠改善には有益でしょう。価格の安さからAmazfit「Amazfit Helio Ring」を選んでもログ管理に活用はできます。
ぜひ記事を参考にしてみてください。
Amazfitは充電持ちの悪さからログがうまく取れない苦労がありました。また両製品ともセンサーの多さの影響かリング裏面の光が眩しいです。寝る際に気になる人はいるかもしれません。
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本体が高いだけでなく、毎月999円ものランニングコストがかかるのは正直かなりネックです。