人気の海外旅行先で本当に使える最強の翻訳機をガチ検証!
今回は、プロの協力をもとに、売れ筋から最新モデルまで集めた音声翻訳機12台に、Google翻訳のアプリも加えてその翻訳精度を調査。日本人に人気の渡航先で使われる5カ国語を選び、各国の旅行事情をふまえたフレーズで試しました。
その後、家電批評編集部にて、ポケトークの最新モデルを別途検証。その結果を踏まえて、総合ランキングを決定しました。
実際、初めて翻訳機を使う相手と会話するためには、端末を見て直感的に操作できることが重要です。
そこで今回は、翻訳するための通信環境や、話した言葉が正しく入力されるかなどを「操作性」「機能性」「伝わりやすさ」に分け、加点要素としました。
なお、検証製品の中には、看板の文字が読める「カメラ翻訳」やWiーFiルーターとして使えるなどの機能を搭載した製品もありますが、それらは評価に加えていません。
海外旅行で使う会話においてどれくらい活躍できそうか、ということを重視して順位を決定しました。
売れ筋の定番機種、クラウドファンディング達成のイヤホン型まで、幅広く集めました。一体どれが「使える」音声翻訳機に選ばれるのでしょうか?
今回は、冒頭でご紹介したお三方に加え、欧米アジア語学センター講師の先生方にもご協力いただきました。
ドイツ語講師 マルクス・フォン・フライベルク氏(写真左上)/中国語講師 林斯啓氏(写真右上)/タイ語講師 センダン・メータセット氏(写真左下)/韓国語講師 李芝姫氏(写真右下)
重視すべきポイントを確認!音声翻訳機の選び方
[ポイント1]すぐに翻訳できるか
どのボタンを押したら日本語から翻訳できるのか、外国語から翻訳できるのか、迷わず直感的に操作できることが重要です。
ボタンが本体の側面にあるものより、正面にある方がわかりやすいです。
画面に「ボタンを押しながら話してください」などの表示が翻訳したい言語で表示されるものは、初対面の外国人の方に話しかけるときも安心です。
[ポイント2]翻訳できる環境
多くの翻訳機はオンラインで翻訳するのが基本です。Wi-Fi接続なのか、内蔵SIMがあるのか、SIMカードを挿すのかは機種によって違うので要チェック。
内蔵SIMが搭載されているものやグローバルSIMが購入できるものは、そのまま海外に持っていくだけなのでラクチンです。
また、オフライン翻訳に対応している機種もあります。しかし、オンライン翻訳よりも対応言語が少なくなるので、自分の使いたい言語が含まれているかを確認しましょう。
[ポイント3]履歴が確認できるか
同じことをたずねるのに、その都度翻訳機に話しかけて翻訳させるのは面倒ですよね。
翻訳履歴が残るものは、過去に聞いた内容をたずねることができるので便利です。
また、電波の届かない場所でも過去の翻訳内容で対応できることがあります。翻訳履歴が残るのか、履歴が確認しやすいかも押さえておきたいところです。
[ポイント4]端末の使いやすさ
翻訳言語の切り替えや、翻訳機の音量、画面の明るさなどを操作するのに、機器自体の使いやすさも重要です。
画面が大きいものはスマホ感覚で操作できるので使いやすいです。物理的にボタンが多すぎるものは操作に迷うことがあったので、シンプルなものがオススメです。
[ポイント5]翻訳結果の伝わりやすさ
翻訳機の最大音量が大きいものは、騒音の激しい場所でも伝わりやすくなります。
また、翻訳した結果が画面に大きく表示されるものもオススメ。音声で伝わらなくても、画面を見せればコミュニケーションをとることができるからです。
[ポイント6]端末のタイプ
翻訳機には大きく分けて「端末型」「イヤホン型」の2種類あります。
<端末型>
翻訳機本体のみで翻訳が行えるタイプです。翻訳機に話しかけると、翻訳された結果が音声で翻訳機から読み上げられます。ボタンを押して翻訳したい言葉を話しかけるだけで使えるので、サッと使いたいときに便利。通信はSIMでモバイルデータ通信をおこなったり、Wi-Fi接続できたり、オフラインに対応していたり、翻訳機によって異なります。
<イヤホン型>
Bluetoothでスマホと連携し、スマホを介してオンライン翻訳を行います。話したい相手と片耳ずつイヤホンを装着し、翻訳したい言葉を話すと、翻訳結果が相手のイヤホンから聞こえます。イヤホンとスマホの双方を操作してする必要があるので、セッティングに少し時間がかかるのが特徴。1対1でゆっくり会話ができるときに向きます。
まず、はじめに発表しちゃいます!ベストバイは「ポケトークS」!
<商品情報>
ソースネクスト
ポケトークS
(グローバル通信2年付き)
実勢価格:2万9780円
サイズ:W53.8×H91.6×D11.5mm
重量:75g
通信環境:eSIM内蔵、SIM通信(nano-SIM スロット)、Wi-Fi
検証方法やランキングをご覧いただく前に、まずはベストバイを発表!
ベストバイに輝いたのは、過去の検証でぶっちぎりの1位を獲得した「ポケトークW」の新モデル「ポケトークS」です。
圧倒的な実力・性能は受け継ぎながらも、画面サイズが1.3倍と大きくなり、また、音量調節ボタンが本体横に新搭載。使いたい場所がうるさいときは音量を上げたり、静かな場所では音量を下げるなどがスムーズになりました。どんなシーンでも画面を見せながらコミュニケーションしやすくなり、ベストバイとなりました!
それでは、検証方法とランキングを詳しくご紹介していきます。買うべき一台がきっと見つかりますよ!
テスト方法日本語と外国語の両言語に精通した語学講師5名が辛口ジャッジ!
今回の検証では、翻訳の実力を語学学校のネイティブ講師の先生や英会話のスペシャリストに評価していただきました。
翻訳するフレーズは、旅行先でよく使うフレーズや、うっかり誤訳をしてしまいそうな言葉を厳選。
テストする言葉の選定や、翻訳機の使いやすさの評価は、月に一度は渡航する翻訳機のヘビーユーザーや、上海で翻訳機の検証を行った経験のある旅行事情に詳しい識者の方にご協力いただきました。
<テスト1>翻訳の精度はどうか?
海外経験豊富な識者、北村氏と会田氏の2名に伺い、誤訳をしてしまいそうなフレーズを選定しました。その後、発話者の意図が通じるかどうかを、各言語の語学講師に判定してもらいました。
テストしたフレーズの例がこちらです。
観光地名などの固有名詞や、実際の旅行で使う表現がまんべんなく入っています。
<テスト2>端末は使いやすいか?
① 操作性
翻訳画面が使いやすいかを採点。ボタンが多すぎて操作に迷うものもありました。
② 機能性
翻訳可能な通信環境と、翻訳した結果がどれくらい蓄積されるかをチェックしました。
③ 伝わりやすさ
音声の入力精度や聞こえる翻訳結果の音量、ディスプレイの大きさ・見やすさを評価しました。
テスト1、テスト2を合わせた合計100点満点で、総合評価をランキングにしています。
それでは、ランキングを発表します!
翻訳精度と発音のよさが他製品を圧倒新モデルの「ポケトークS」
英語はもちろん、他製品では難しかった中国・韓国・タイ語でも正確に訳せたフレーズが目立ちました。例えば、タイ語で「辛くない料理はどれですか?」を伝えられたのは「ポケトークS」と「ポケトークW」だけです。
この3言語では「席はバラバラでも真ん中の前のほうのチケットがほしい!」「狭くてもいいからバスタブがある部屋に泊まりたい」などという、細かい希望も伝えられました。
ちなみに、発音は全ての言語で好評。「ドイツ人は翻訳機の発音が悪いと相手にしてくれないかもしれませんが、これは大丈夫!」と、ネイティブスピーカーも認めた実力です。
<商品情報>
ソースネクスト
ポケトークS
(グローバル通信2年付き)
実勢価格:3万6058円
サイズ:W53.8×H91.6×D11.5mm
重量:75g
通信環境:eSIM内蔵、SIM通信(nano-SIM スロット)、Wi-Fi
▼採点結果
合計点では「ポケトークW」と同点になりました。差が出たのは「伝わりやすさ」「機能性」の部分です。
「伝わりやすさ」は、10点満点。「ポケトークW」と比べて画面が1.3倍と大きくなったため、翻訳結果が見やすく、画面を見せてコミュニケーションするときに活躍します。また音量ボタンが新たに搭載され、使うシーンに合わせて調節しやすく便利になりました。
「機能性」は8点となりましたが、「翻訳してください」という操作ガイドが各言語で表示されるので、海外の人に話しかける時もスムーズです。マイナスとなったのは「ポケトークS」は、翻訳言語の切り替え(日本語-外国語)時にタッチパネルで触って操作しなくてはいけない点。「言語切り替えボタンをタップ→ボタン長押し」しなくてはならず、やや不便さを感じます。慣れれば気になりませんが、初めて使うときは戸惑うかもしれません。
ちなみに「ポケトークW」は日本語・外国語それぞれにボタンが割り振られているので、「日本語を翻訳したいときは日本語のボタンを長押し、外国語を翻訳したいときは外国語のボタンを長押し」で操作できます。
日常会話での圧倒的な強さ!
日本語の「辛くない」を「痛くない」とタイ語に訳したり、韓国語の「一緒に」を「のように」と誤訳する翻訳機が続出する中、「ポケトーク」は正確に翻訳できます。
日本語→タイ語
辛くない料理はどれですか?
「ポケトーク」は正確なタイ語に訳しました。
他製品の場合は……。
「mayumi3」は「辛くない」を「痛くない」に誤訳してしまいました。
▼韓国語 → 日本語
一緒に映画館へ行きましょう。
これがきれいに訳せたのも「ポケトーク」だけ。「一緒に」が訳せず、「私たちは映画館のようにです」という意味の通らない訳になる製品が続出でした。
「ez:commu」は、意味の伝わらない文章になってしまいました。
注目の新機能「カメラ翻訳」は全55言語に対応!
新機能である「カメラ翻訳」は、文字を撮影すると、言語を自動で認識し、翻訳してくれるというものです。
カメラで撮影すると、翻訳結果が画面上に表示されます。メニューや看板の案内表示を読むことができます。レストランのメニューや立ち入り禁止の案内表示などを試したところ、映る範囲が広く、長文でも一度に訳せるのが便利でした。
AIによる英会話レッスン機能が新搭載!
AIによる英会話レッスン機能が搭載され、一人で英会話練習も可能になりました。旅行先のさまざまなシチュエーションに備えて、ばっちり練習できます。
さらに渡航先の為替や単位を換算する機能なども盛りだくさん。これで以前の「ポケトークW」と同じ価格というのは、本気で衝撃を受けました。
優れた操作性と機能性で直感的に使える!
翻訳精度や発音のよさだけではなく、操作性や機能性も優秀な「ポケトークS」。特に通訳ガジェットは、慌ただしい状況で使う機会も多いので、端末は直感的に操作できることが重要です。
「ポケトークS」はボタンを押すと各国の言葉で「話してください」と表示されるので、初対面の外国人に話しかけるときも安心なんです。
また、eSIM内蔵なので、海外で利用するときも、わざわざネットに繋ぐ必要はありません。意外なところでは、語学学習にも活躍します。翻訳履歴が残るので、もっといい表現はないか調べたり、お気に入りのフレーズを呼び出して発音練習することができます。
[おまけ]ついに本家も認める「ほんやくコンニャク」が登場!
「ポケトークS」は、その性能と人気の高さから、ドラえもんとのコラボが実現。本家も認める「リアルほんやくコンニャク」が登場しました。四次元ポケットをイメージしたポーチやケースなどが付属したドラえもん特別セットはギフトにもぴったりです。
ソースネクスト
ポケトークS
ドラえもんEdition 特別セット
実勢価格:3万4800円
ソースネクスト
ポケトークS専用ケース
実勢価格:2000円
※ほんやくコンニャクケースは1月23日発売
翻訳機シェア率94.4%の実力は本物!識者も納得の「ポケトークW」
1位は新モデル「ポケトークS」に譲りましたが、やはり「ポケトークW」の実力もさすがです! 正確な翻訳、発音の評価は新モデルと変わらない性能なので、基本的な会話ではこちらもベストバイレベルといえるでしょう。
また操作性や機能性も素晴らしく、ボタンを押すだけで各国の言語で「話してください」と表示され、初めて見る人も迷わず使うことができます。
さらにはグローバル通信付きなので、わざわざネットを契約しなくても本体を持っていけば現地で使えるのも高評価のポイントです。
<商品情報>
ソースネクスト
ポケトークW(グローバル通信2年付)
実勢価格:1万9800円
サイズ:W59.8×H110.0×D15.8mm
重量:約100g
対応言語:74言語
通信環境:eSIM、nanoSIM、Wi-Fi
翻訳履歴:あり
▼採点結果
違和感のない発音!
「ポケトーク」はどの言語でもとにかく「発音がいい!」と驚かれました。発音に厳しいドイツ人にも通じると、語講師も太鼓判を押しました。
日本語→ドイツ語
チェックアウトした後、5時まで荷物を預かってもらえますか?
ポケトークWはどの言語も流ちょうに発音することができました。
海外旅行の時だけではなく語学学習にも使える!
旅行のためだけに翻訳機を買うのはちょっと……という方に朗報です! 「ポケトークW」は語学学習用のアプリと連携でき、翻訳履歴がそのまま教材になって活かすことができます。
「ポケトークW」で実際に使ったフレーズがこちらです。
アプリと連携すると、このように翻訳履歴が同期されます。
ポイント1:アプリ連携で発音練習ができる
語学学習プラットフォームの「ロゼッタストーン・ライブラリー」アプリと連携すると「ポケトークW」の翻訳履歴が同期されます。これで、旅行中に使ったフレーズをいつでもチェック可能に。スマホに向かって外国語を話すと発音を判定してくれます。
<商品情報>
SOURCENEXT CORPORATION
ロゼッタストーン・ライブラリー
実勢価格:無料
発音練習対応言語:英語(アメリカ)、英語(イギリス)、スペイン語(スペイン)、スペイン語(ラテンアメリカ)、フランス語、イタリア語、ドイツ語、オランダ語、トルコ語、ロシア語、ヘブライ語、ポーランド語、ベトナム語
発音判定の難度を変更可能
なかなかOK判定が出ないときは難易度を下げてみましょう。よりネイティブに近い発音は、難易度を上げると練習することができます。
アプリの設定画面で、声質と目標スコアを設定しましょう。
アプリからも練習したい文を入力できる
ポケトークWの履歴の同期だけでなく、練習したい文章を日本語で直接アプリに入力することもできます。
翻訳精度も問題ありません。
ポイント2:翻訳履歴が見やすい
翻訳履歴は実践で使った生のフレーズの宝庫。これを語学学習に使わない手はありません。翻訳機の音声を聞き直して、真似しながら練習できます。
また、本体だけでなくPCやスマホでも見られるので、ブラウザやアプリからの確認もラクラク。言葉の意味やより良い表現を調べたりするのに便利です。
ポケトークWなら、POCKETALKセンターに保存された履歴をブラウザからも確認できます。
ポイント3:お気に入り表現をストックできる
よく使うフレーズを保存すれば、ちょっとした空き時間にも練習ができます。また、旅行中に必要になったときもすぐ呼び出せるので、一石二鳥です。
画面右上の星のマークをタップすると、保存したお気に入りが表示されます。使いたいフレーズをすぐに見られます!
持ち運びしやすいサイズ感堅実に仕事をこなす「ez:commu」
「ポケトーク」シリーズに次いで、識者の方に好印象だったのがこちら。発音も高評価でした。画面は小さめですが、文字が大きく読みやすいのが魅力です。
マイナスとなったのは、グローバル通信が使えず、渡航先に合わせてSIMを契約する必要がある点でした。
<商品情報>
FutureModel
ez:commu
実勢価格:1万9800円
サイズ:W43.0×H112.0×D12.3mm
重量:約72g
対応言語:48言語
通信環境:nanoSIM、Wi-Fi
翻訳履歴:あり
▼採点結果
4位: 翻訳性能はまずまずだけど
発音が惜しい「mayumi3」
翻訳精度は全体の3位とかなり上々でしたが、日本語を含めてどの言語も機械的な音声で抑揚なく読み上げられるのが気になります。
画面が大きくタッチパネルの操作はしやすいですが、正面にボタンが多く、どれが翻訳開始のボタンなのか混乱してしまうことがありました。
<商品情報>
さくらネット
mayumi3
実勢価格:2万9502円
サイズ:W53.8×H126.8×D13.5mm
重量:125g
対応言語:85言語
通信環境:nanoSIM※、Wi-Fi、オフライン(一部言語のみ)
※グローバルSIMの販売あり
翻訳履歴:あり
▼採点結果
複数の文からなる英語も正しく認識して訳してくれる
3位の「ez:commu」と4位の「mayumi3」は「タイ観光案内」「長文英語」が優秀でした。
「ポケトーク」は複数の英文を訳すのが苦手で、正確に訳すには、一文ずつ話してもらう必要があります。しかし、「ez:commu」と「mayumi3」は、カンマとピリオドの位置を文脈から判断して、正しい位置に入れて翻訳してくれます。
英語→日本語
When we find your lost item, we will contact you. So could I have the hotel contact number ?
(紛失物が見つかったらご連絡いたしますので、ホテルの電話番号を教えてください。)
こちらが3位の「ez:commu」です。
こちらが4位の「mayumi3」です。
タイ観光に関する語彙が豊富で地名にもバッチリ対応!
「ポケトーク」の弱点は、地名などの固有名詞。でも「ez:commu」と「mayumi3」はちょっとマイナーな観光地「メークロン市場」も日本語、タイ語が相互に訳せて驚きました!
日本語→タイ語
ワット・ポーは、どこにありますか?
こちらが3位の「ez:commu」です。
こちらが4位の「mayumi3」です。
「ポケトーク」では、存在しない地名「バルブワット」について聞いていることに。
5位: 軽快な操作と見やすい画面
翻訳が丁寧な「eTalk5」
「eTalk5」もボタンは多めですが、話しながら押すボタンがどれかわかりやすいのが高評価でした。日本語への訳が自然な言い回しになるよう工夫されています。
<商品情報>
TAKUMI JAPAN
eTalk5
実勢価格:1万7800円
サイズ:W59.0×H127.8×D11.0mm
重量:約123g
対応言語:72言語
通信環境:nanoSIM※、Wi-Fi、オフライン(一部言語のみ)
※グローバルSIMの販売あり
翻訳履歴:あり
▼採点結果
6位: 画面が大きくて見やすいけど
操作性はイマイチ「Langogo」
サイドのボタンを押して日本語と外国語どちらかを話せば訳してくれますが、「話してみてください」の表示が日本語だけなので、外国語表示も欲しいところ。翻訳結果自体は確認しやすいです。
<商品情報>
ヘイルイノベーション
Langogo
実勢価格:3万800円
サイズ:W54.4×H121.3×D13.2mm
重量:115g
対応言語:104言語
通信環境:eSIM、nanoSIM、オフライン(一部言語のみ)、Wi-Fi
翻訳履歴:あり
▼採点結果
7位: 「Raditalk」は翻訳精度は良いけど
機能面が足を引っ張りました
<商品情報>
ビザイア
Raditalk
実勢価格:1万9800円
サイズ:W48.0×H112.0×D15.0mm
重量:85g
対応言語:48言語
通信環境:nanoSIM、Wi-Fi
翻訳履歴:一部あり※
※翻訳画面からログアウトすると消えてしまう
▼採点結果
8位: 「arrows hello」は語彙が豊富!
履歴が残らないのが惜しい
「それも通じるの! 」と思うような他機種ができない凝った慣用表現が訳せるのが魅力なのですが、それを後から確認できないのがもったいない印象。SIM非対応なのでWi-Fiが安定した環境で使うことをおすすめします。
<商品情報>
富士通コネクテッドテクノロジーズ
arrows hello
実勢価格:2万4359円
サイズ:W50.0×H118.0×D13.0mm
重量:約101g
対応言語:28言語
通信環境:Wi-Fi、オフライン(一部言語のみ)
翻訳履歴:一部あり※
※直前の翻訳結果を一件保存
翻訳精度は全体5位と健闘。こちらもタイ観光に関する語彙が豊富でした。しかし、翻訳画面から切り替えると履歴が消えてしまう点がマイナスポイントです。
▼採点結果
9位: 画面が丸くて小さい! 操作性が
マイナスの「「Langie」
画面が丸くて小さいので、翻訳結果の全体が表示されない場合があるのが残念でした。ボタンを押してから翻訳開始の合図の音がするまでにラグがあったり、翻訳ボタンが前後にある点が使いにくいです。
<商品情報>
東江物産
Langie
実勢価格:1万480円
サイズ:W48.0×H148.0×D17.0mm
重量:125g
対応言語:52言語
翻訳履歴:あり
▼採点結果
10位: 「PERARK」は日本語の発音に
厳しくハッキリ喋らないと×
8位の「arrows hello」と本機は「Uberに乗れる場所はどこですか?」の英訳に成功。しかし「~した後」とだらしなく発音すると「~スタート」と入力されました。音声入力の際は、ハッキリ丁寧に話す必要があります。
<商品情報>
Future Model
PERARK
実勢価格:8769円
サイズ:W58.5×H143.3×D13.5mm
重量:約110g
対応言語:41言語
通信環境:Wi-Fi
翻訳履歴:あり
▼採点結果
11位: イヤホンタイプの「TwoBow」
発音はいいけど使い勝手△
ドイツ語の発音はまあまあいいですが、翻訳にはスマホとのペアリングが必須です。さらに、アプリ(iOSのみ対応)の使い勝手の悪さが気になりました。会話する相手とイヤホンを片方ずつ使用しますが、その状態にもっていくハードルが高いです。
<商品情報>
GLOBAL・DC
TwoBow
実勢価格:2万1000円
サイズ:イヤホン W17.1×H20.7×D25.7mm・5.5g/充電ケース:W22.3×H84.6×D18.4mm
重量:82.5g
対応言語:37言語
通信環境:スマホとBluetooth接続
翻訳履歴:あり
▼採点結果
12位: アプリの使用感はそれなりだけど
入力に苦労する「WT2 Plus」
「TwoBow」と同じイヤホン型ですが、アプリの使い勝手はこちらが上です。ただし、日本語・外国語ともに誤認識が多く「席」と「咳」のような同音異義語を入力するのに苦労しました。
<商品情報>
Timekettle
WT2 Plus
実勢価格:2万7880円
サイズ:イヤホン W53.0×H12.0×D28.0mm/充電ケース W71.1×H33.5×D71.1mm
重量:10g/72g
対応言語:36言語
通信環境:スマホとBluetooth接続
翻訳履歴:あり
▼採点結果
13位: ディスプレイがなく不便な上に
翻訳に時間がかかりすぎる「ili」
「チェックアウトした後、5時まで荷物を預かってもらえますか」くらいの文章でも、話してから出力されるまでに数秒かかります。認識した日本語は翻訳結果が再生されてから、音声で確認できます。
<商品情報>
ログバー
ili
実勢価格:1万2356円
サイズ:W33.0×H121.8×D13.0mm
重量:42g
対応言語:英・中・韓※
通信環境:オフラインのみ
翻訳履歴:一部あり
※外国語からは翻訳されない
※直前の翻訳結果を音声で一件保存
▼採点結果
【参考】「Google翻訳」の実力は5位相当でした
無料アプリ「Google翻訳」の翻訳精度自体は全体8~10位レベル。現地の人に話してもらうには使いにくいですが、ディスプレイが大きい分、伝えるのには便利です。履歴を見返したり、お気に入りフレーズを管理したりできるので、スマホに入れておくと安心です。
<商品情報>
Google
Google翻訳
実勢価格:無料
対応言語:103言語
通信環境:デバイスに依存
翻訳履歴:あり
▼採点結果
画面が大きく文字が見やすい
「Google翻訳」では、翻訳結果をスマホの画面に大きく映せます。うるさい場所では、音声を聞いてもらうより画面を見せる方が便利です。
文字が大きく表示されるので、読みやすいです。
2位の「ポケトークW」では、このように見えます。
カメラ翻訳機能の精度が高い
看板やメニューにかざすと画像に含まれる文字を翻訳してくれる、カメラ翻訳機能。搭載機種4つをスペイン語のメニューにかざして、文字認識できる範囲の広さ※を比較しました。
※翻訳精度の評価ではなく、一度に翻訳できる範囲の評価です
結果はこちらです。
認識できる範囲が一番広かったのは、「Google翻訳」のスマホカメラでした。
メニュー全体が日本語になりました!
対して、音声翻訳機は映る範囲が狭すぎました。
音声翻訳機の中では一番広い範囲を認識できた「arrows hello」でも、長い文章だと全体が入りませんでした。
音声翻訳機は、映る範囲が狭く、大きなメニューなどを一度に読むのは難しいことがわかりました。画角に入るように離すと解像度が低くなり、文字として認識してくれません。
カメラ翻訳は、音声翻訳機のカメラよりスマホのカメラの方が有利です。
オフライン翻訳も優秀
ネット環境がない飛行機などでも活躍してくれそうなオフライン翻訳。
「財布を盗まれました」「明日5時まで荷物をあずかってくれますか?」などの音声入力を日本語で試し、翻訳したい言葉が入力できるか※を調べてみました。
※翻訳精度の評価ではなく、入力のしやすさの評価です
結果はこちらです。
オフライン翻訳は日本語の音声入力が難しく、伝えたいことをキーボードで入力できる「Google翻訳」の方が便利に感じました。「arrows hello」は言い間違った場合に、英語のみキーボードで修正可能です。「eTalk 5」は下位他3機種よりは比較的スムーズに認識されました。
うまく認識されなかった例がこちらです。
「mayumi3」は、「預かってもらえますか?」になりませんでした。
こちらも、音声入力がうまくいきませんでした。
「Langie」は「財布」が「配布」と認識されてしまいました。
通信環境では文脈を判断して修正してくれる機種でも、オフラインでは曖昧な発音がそのまま入力されてしまいます。
Google翻訳の注意点:翻訳精度が高くないため誤訳あり!
便利なように思えるGoogle翻訳ですが、オフライン翻訳では致命的な誤訳をすることもあります。せめて逆翻訳で確かめてみるのが無難です。
「財布を盗まれました」が「財布を盗みました」に……。
【まとめ】もはや“専属通訳”レベルこれで3万円は鳥肌の「ポケトークS」
以上、音声翻訳機13製品とGoogle翻訳のランキングでした。ベストバイはポケトークの新モデル「ポケトークS」となりました! たった75gですが、もはや専属通訳レベルと言っても過言じゃない性能。海外旅行時はもちろん、外国人観光客とのコミュニケーションにもひと役買ってくれること、間違いなしです!
今回検証したすべての機種の採点表がこちらです。
※調達機材の都合上、検証データがない言語はその他の平均点を計上し、翻訳精度の合計点に換算。非対応言語や双方向ではない場合は一方向のみの翻訳精度を14点満点で計算し、その平均点から翻訳精度の合計点に加算しました
「ポケトーク」は英語は長文の入力と相性が悪く、点数が伸び悩みましたが、特にアジア圏の言語はかなりスムーズに翻訳でき、識者のネイティブスピーカーの方も驚いていました。
ただし固有名詞は苦手なので、行きたい場所などはスマホに映してから、横に「ポケトーク」を並べて「ここへはどう行ったらいいですか?」と聞くのが確実でしょう。続けて話す場合は、1文ずつ翻訳させていくのがオススメです。
言葉のハードルが下がれば、普段できない体験にチャレンジできるかも? 音声翻訳機と一緒に出かければ、海外旅行がもっと楽しいものになること間違いナシですね!