Amazon遅延の原因は デリバリープロバイダにあり

有料オプション、あるいはプライム会員向けのサービス「お急ぎ便」を利用すれば、当日や翌日のお届けも可能なはず。しかし、数年前から話題になっているように、このサービスを支えている配送業者はパンク寸前で、大手業者はアマゾンからの撤退も検討している状況です。そこで注目されているのが大手業者だけではカバーしきれない地域の配送を請け負う「デリバリープロバイダ」です。

「デリバリープロバイダ」とはTMG、SBS即配サポート、札幌通運、丸和運輸機関、若葉ネットワーク、ファイズ、ギオンデリバリーサービス、ヒップスタイルの8社の総称で、大手業者撤退騒動を経て、さらに利用されるようになったようです。一見すると小回りがききそうなデリバリープロバイダですが、ヤマト運輸や日本郵便といった大手業者では当たり前のサービスを提供できないという問題点があります。

Amazon遅延の原因はデリバリープロバイダにあり イメージ

一番肝心な荷物の追跡。これをデリバリープロバイダでは正確に行うシステムが存在しないため、アマゾンの配送状況の詳細を確認しても、すべて0時0分表示になっており、何時にどこに荷物が配送されたのか、まったくわかりません。

また、アマゾンで商品を購入時に「“お急ぎ便”であれば、明日中にお届け」と表示されていても、予定日に届かないなど、デリバリープロバイダでは、荷物が予定日を過ぎて配送を完了するケースが多く見受けられます。

お急ぎ便、日時指定便 早いのはどっち?

お急ぎ便が予定日に届かないのなら、日時指定便はどうなのか、配送状況を編集部で実際に検証してみました。

《お急ぎ便の場合》
・12月10日注文
(11日着予定)

・12月11日
 到着せず!

・12月12日
 到着

お急ぎ便、日時指定便早いのはどっち? イメージ

「お急ぎ便」では予定日の翌日に到着しましたが、「不在」が遅延理由。その日、編集部は24時間体勢で人が常にいる状態なのに、不在扱いは謎すぎます。

《日時指定便の場合》
・12月7日注文
 (9日午後指定)

・12月9日
 到着

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「日時指定便」では予定通りの時刻に到着。配送は日本郵便が行ってくれ、追跡も細かくすることができました。

検証配送の結果、日時指定便はヤマト運輸や日本郵便、お急ぎ便はデリバリープロバイダが配送を担当している傾向にあることがわかりました。

トラブル回避したいなら 日時指定便を選ぶべき

結論から言うと、Amazonを利用するなら日時指定便を選択するのが正解。検証結果でも見て取れるように、お急ぎ便はいつ届くかわからないデリバリープロバイダに配送される可能性があります。今回は翌日に届いたから良かったものの、「配送完了扱いになっているのに荷物が届かないため調べたところ、隣のマンションの宅配ボックスに荷物を入れられて、荷物が手元に届くのにかなり時間を要した」という驚きのエピソードも。また、「事務所に私服の配送員が無言で荷物を持ってくるので、毎回対応に困る」という声もあり、サービスの品質を疑問視せざるを得ません。

日時指定便は「絶対にこの日時でなければダメ」という正確な指定の配送方法のため、大手のヤマト運輸と日本郵便が配送してくれ、Amazonの注文履歴から配送状況を1分単位で細かく確認することも可能です。

デメリットとしては日時指定便の場合、指定できる日付がお急ぎ便より遅くなることが挙げられます。とはいえ、いつ届くかわからないデリバリープロバイダに配送される可能性よりは安心だし、配送されずに不在扱いにされることもなく、高確率でデリバリープロバイダのストレスから逃れられるはず。



お急ぎ便は早く届くというイメージがありましたが、検証の結果、日時指定便を選んだほうが安心・確実でした。ただし、Amazonマーケットプレイスの出品者が発送する商品は、若干条件が異なる場合があるようです。ご注文の際はご自身でしっかりご確認ください。