家でも手軽に楽しめる「陶芸キット」って?
Amazonで見つけた、「これってどうなの?」な製品を徹底チェックする「アマゾン5つ星探検隊」。今回のキラリと光る逸品探しは、大人の趣味にオススメの「オーブンで作る手びねり陶芸キット」です。
ということで、ネットで購入できる陶芸キットを購入。陶芸工房喜器 代表兼陶芸家の稲葉 裕二さんにご協力いただき、もっとも陶芸初心者向けの製品はどれなのか、雑誌『MONOQLO』編集部員と漫画家が検証しました。
陶芸キットってどんなもの?
「陶芸キット」は、ろくろなしで、自宅のオーブンで焼いてオリジナルの器を作ることができるキットのこと。本来の陶芸で一番敷居の高い「焼成」を自宅でできるということから、初心者向けです。
陶芸キットでの器の作り方のコツ
今回集めたキットで共通の気になる点を陶芸家の稲葉裕二さんに聞いたところ、「説明書がどれもシンプルなので、初心者がいきなりこれを見てもお手本のように作るのは難しいかも」とのこと。そこで、説明書には載っていない陶芸キットでの器の作り方のコツを教えてもらいました。
【コツ1】陶土の厚みは均等を意識する
厚みにムラがあると焼いた際に熱の伝わりにムラができて最悪割れることも。本文中のコツを参考にして、厚みが均等になるように広げましょう。
【コツ2】乾燥に気をつけよう
陶土はこねるうちに乾きヒビが入りやすくなります。ヒビが入った場合は少しだけ湿らせた指や、水を固くしぼったスポンジで修正します。
【コツ3】色むらやヒビも個性の一つ
焼いたあとヒビがはいったり、色を塗って焼いた場合には表面の凹凸で色むらができたりしますが、それも言ってしまえば味の一つ。個性として楽しみましょう。
それでは、編集部員と漫画家が実際に試したキット3つを紹介します。
1:CONERU「オーブン陶芸 粘土-きほんのセット」
CONERU
オーブン陶芸
粘土-きほんのセット
実勢価格:3960円
セット内容:粘土×2、ヘラ、カキベラ、のし棒、タタラ板、粘土板、コート材(&説明書)
▼「CONERU」で作った作品はコチラ
亀裂が入ってしまいましたが、色なしでも土の色そのものの雰囲気が出ていますね。左下も小麦粉を取らなかったことがかえってよかったのかいい色です。
※通常、小麦粉は焼く前にとります。また可能なら片栗粉を使用するのがベストとのことです。
今回集めた各キットについて、稲葉さんによると「土に大きな差はないけど、付属道具の充実度ならCONERUがオススメ」とのこと。価格は高めですが、陶土を伸ばす際に使う「タタラ板」なども付いているのがその理由だそうです。
2:ヤコ「オーブン陶土セット Basic」
ヤコ
オーブン陶土セット Basic
実勢価格:1500円
セット内容:粘土×1、筆、コート材(&説明書)
▼「ヤコ」で作った作品はコチラ
こちらも小麦粉効果が逆にあったのではないでしょうか。また通常の陶土と異なり、制作終了時と同じ形で出来上がっている点がオーブン陶土の特徴を示しているといえます。
3:デビカ「オーブンで作る簡単陶芸」
デビカ
オーブンで作る簡単陶芸
実勢価格:1698円
セット内容:粘土×2、ヘラ、のし棒、コート材(&説明書)
▼「デビカ」で作った作品はコチラ
こちらの粘土は他の2製品とまったく色が違いましたね。少し高級感のある赤褐色で備前焼に出てくる色にも少し似ています(この作品は小麦粉を使わずに制作)。
【まとめ】使ってみたら面白かった!
陶芸なんて地味と思っていましたが、実際に作ってみたら面白い! というのが今回の感想でした。敷居が低いので始めやすく、休日に息抜きでやれそうな気軽さが良かったです。
なお、3製品のどれが初心者向きかですが、キットの充実度はCONERUが良かったです。ただ、土はあまり違いがなく、コツがわかればどれも楽しく作ることができました。
陶芸が初めての人でも簡単に器が作れるので、気になった人はぜひ試してみてくださいね。
オーブン用陶土は普通のものより乾きづらい印象だったので陶芸初心者には親切な土だと思います。