30代からのヘアケアはどんなドライヤーを使うかが重要
ストレスや食生活、睡眠といった生活習慣が顕著に頭に出始める30代。髪が薄くなってきた、白髪が増えた、ぺったりしてきた、乾燥してきた、と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
髪は年齢を重ねるにつれてケアに心がけなければいけません。シャンプーやトリートメント、育毛剤なども大切ですが、実は日々使用するドライヤーも重要なんです。
ということで今回は、デキる男が愛用すべきメンズドライヤーを探して、最新9製品をテストします。プロと一緒に厳しくテストした結果を、ランキング形式で発表します。
最新メンズドライヤーの3つの特徴をチェック!
目まぐるしいほど進んでいる、このところのドライヤー事情。長く使っていてもあまり壊れないものなので買い替え時が難しいのですが、性能はひと昔のドライヤーとは全く異なります。
進化している最新メンズドライヤーの特徴をまとめてみましたので、ご紹介します。
特徴1.髪がつやつやする
テストした製品の多くに搭載されていたイオン効果。マイナスイオン機能が地肌や頭皮に入り込むことでうるおいとツヤを与え、髪や毛先のダメージの原因となる静電気の発生も抑えます。マイナスイオンドライヤーの温風を手に当てると、指がサラサラになり、「凄い!」と一同驚く場面も。
特徴2.頭皮にもやさしい
こちらも多くの製品に付いていた頭皮をケアするスカルプモード。髪は60~70℃以上でダメージを受けると言われていますが、スカルプモードでは約60℃前後という低い温風が出て低温でもしっかり乾かすことができます。
特徴3.温度感知センサー
高性能ドライヤーに付いていることが多いのがセンシングセンサー。髪の温度を感知し、熱くなりすぎないように温風温度を自動で切り替えたり、温風と冷風を交互に出してくれたりする機能です。サーモセンサーで計測すると、たしかに温度が変化していました。髪をいたわりながらのヘアドライが可能になっています。
最新ドライヤーの特徴はわかりましたが、はたしてどんな製品を選べばいいのでしょうか? そんな疑問にお答えすべく、失敗しない製品選びのポイントを5つご紹介します。
メンズドライヤーの選び方のポイントは大きく5つ
数年前と比べ、確実に種類が多くなったドライヤー。値段もピンキリで、家電量販店には驚くほど多くのドライヤーが並んでいます。
数ある製品の中で自分にあったものを選ぶためにも、次の5つのポイントをチェックしましょう。
選びのポイント1.速乾性
髪を乾かすために毎日使うドライヤーに求めることは、「いかに速く乾くか」。「速乾性がある」といううたい文句はどのドライヤーでも使われていますが、テストで明らかになったのは速乾性を実現するのは「熱」ではなく、「風量」でした。
選びのポイント2.髪への影響
ドライヤーの熱が高温になると、髪はダメージを受けてしまいます。しかし、低温の風を長時間当て続けていてもうるおいが失われます。使うドライヤーによっていろいろな違いがあるので、髪ににどのような効果が現れるのかを重視して選びましょう。
選びのポイント3.操作性
やはり家電製品は使いやすさも重要。重さ、持ちやすさ、スイッチの押しやすさ、静音性、携帯性なども気になります。自分の生活状況に合わせて選ぶようにしましょう。
選びのポイント4.セット力(うるおい・ふんわり感)
髪が多い少ない、寝グセがひどいなど、人により髪の悩みが違うように、うるおいとふんわり感がほしい、手ぐしだけでもクセや天然パーマを抑えたいなど、仕上がりのイメージもそれぞれ。自分に合ったセット力のある1台を見つけ出してみてください。
選びのポイント5.価格
高額な製品はアタッチメントやモードも豊富で、使いこなせればプロ級の仕上がりになります。しかし、格安製品にも最近では機能マイナスイオンやスカルプモードが搭載されているものも多いので、乾かせればいいという人や髪に悩みが少ない人ならば、3000円台のものでも十分な仕上がりになります。
メンズドライヤーといってもそれぞれの製品に特徴があり、人によって求める性能、好みの使い心地が異なります。選び方のポイントで何を重視するかによっても製品選びが変わりますので、自分にあった1台を選びましょう。
それでは、本題のテストに入ります。
メンズドライヤー9台をテストしてNO.1を決定!
今回テストするのは、ダイソンやパナソニックをはじめとする最新メンズドライヤー9製品。ヘアメイクの菊池 美香氏にご協力いただき、クセ毛でお悩みのモデルさんの髪を乾かしてもらい、その仕上がりを評価しました。
テストしたのは次の4項目です。
テスト1.速乾性(20ポイント)
乾燥性のテストでは、全製品を同一の条件下で使用し、人毛サンプルを使って乾く時間を計測し比較。同じグラム数までぬらす~同じグラム数まで乾かすを3回実施し平均値を比較しました。
また、実地での測定も行い、モデルさんにも霧吹きで同じくらいまでぬらす~乾かすを繰り返してもらいながら、実地でも測定しました。
テスト2.髪への影響(20ポイント)
ドライヤーを当てた後にサーモカメラで髪の温度を測定。温度によって異なる髪への影響を調べました。
テスト3.操作性(20ポイント)
重さ、持ちやすさ、スイッチの押しやすさ、静音性など、実際に使ったときの使用感も大事です。スイッチの位置や手持ち時の操作感などをチェック。稼働音の測定値も「操作感」として評価しました。
テスト4.セット力(40ポイント)
すべてのドライヤーを用いてヘアメイクの菊池氏にセットしていただき、その仕上がりを評価。プロのヘアメイクさんが乾かしても、ドライヤーによって、仕上がりは驚くほど異なりました。
今回は「一発で身だしなみが整うドライヤーを探す」ことに重点を置いて採点。セット剤などは一切使わず、ドライヤーだけでクセがどれだけ抑えられるか、うるおいながらもふんわりと仕上がるか、ハンドブローだけで思いどおりに毛流れが作れるのかを細かくチェックしています。
そこに速乾性・髪への影響・操作性を正確な数値も含めて採点し、編集部オリジナルのランキングを作成しました。
それでは、気になるテストの結果を発表します!
※乾燥時間、最高温度、稼働音は編集部による実測値です。
早い! まとまる! 圧倒的実力のダイソン「Supersonic Ionic」
ダイソン
Supersonic Ionic
実勢価格:4万9500円
Rentioレンタル価格(14泊15日):7,980円
サイズ:W78×H245×D97mm
重量:697g
最大消費電力:1200W
コードの長さ:1.9m
▼テスト結果
- 乾燥時間: 5分45秒
- 最高温度: 43.8℃
- 稼働音: 86.2dB
- 速乾性: 20/20点
- 髪への影響: 18/20点
- 操作性: 16/20点
- セット力: 36/40点
- 総合得点: 90/100点
ベストバイはダイソン「Supersonic Ionic」。「ドライヤーだけでここまでできるのはすごい」とヘアメイクの菊池氏も絶賛でした。
圧倒的な速乾性と乾かすだけで身だしなみが整うブローいらずの実力は、お高めの価格も納得のベストバイ。髪の細い人や癖毛の人にもおすすめです。
テスト2.髪への影響
風の温度は一定して43.8℃前後。温度が低めの風で髪への優しさが◎。
テスト4.セット力
素早く髪を乾かすだけでなくクセを取り、流れを均一にしてくれるのでまとまりやすさも抜群。風力が強く範囲も広いため、完全にクセを取ってくれます。髪の流れが均一になるので、まとまります。
付属品のジェントルエアーリングと併せて使用すると、風を分散して広げてくれ、さらにまとまりやすくなります。
「ちょっと持ちにくい」という声もありましたが、親指だけで切り替えられるシンプルな操作性は優秀。圧倒的な実力でクセ毛や細い髪にもバッチリです。
髪のパサつきでお悩みならパナソニック「ナノケア EH-NA0B」
パナソニック
ナノケア
EH-NA0B
実勢価格:2万3927円
サイズ:W214×H228×D92mm
重量:約575g(本体)
最大消費電力:1200W
コードの長さ:1.7m
付属品:セットノズル
▼テスト結果
- 乾燥時間: 6分14秒
- 最高温度: 37.7~51.6℃
- 稼働音: 82.2dB
- 速乾性: 18/20点
- 髪への影響: 18/20点
- 操作性: 18/20点
- セット力: 32/40点
- 総合得点: 86/100点
2位はパナソニック「ナノケア EH-NA0B」。クセ毛や、髪の毛がペシャっとなるタイプの人お悩みを解決してくれること請け合いです。
速乾性も上々で、1台あれば身支度が速く、楽しくなるのは間違いありません。ただ、手に持った感覚はいいのですが、モードが多くて自分に最適なものを見つけるのはちょっと時間がかかるかも。
テスト2.髪への影響
自動的に温度が切り替わるセンシング機能で髪をいたわります。
テスト4.セット力
「ハンドブローだけでも髪の根元が立ち上がり、ふんわり仕上がります。自然にツヤが出るのもいいですね。清潔感が高まります」(菊池氏)。
使いこなせば仕上がり上々のテスコム「Nobby by TESCOM NIB3000」
テスコム
Nobby by TESCOM
NIB3000
実勢価格:2万3927円
サイズ:W214×H228×D92mm
重量:約575g(本体)
最大消費電力:1200W
コードの長さ:1.7m
付属品:セットノズル
▼テスト結果
- 乾燥時間: 7分3秒
- 最高温度: 55.1℃
- 稼働音: 84.5dB
- 速乾性: 14/20点
- 髪への影響: 10/20点
- 操作性: 13/20点
- セット力: 40/40点
- 総合得点: 77/100点
3位はテスコム「Nobby by TESCOM NIB3000」。見た目もよく、どんな髪質にも合ってオールマイティですが、「本体が重くノズルが長いので、自分で使い続けるには慣れが必要」と、菊池氏。こだわり派である程度技術力がある人に向いているといえます。
テスト4.セット力
ピンポイントで髪の根元まで風が届くので、クセを調整しやすくセット力は今回最高得点でした。しかし、ノズルが長く本体サイズがやや重いので、距離感に慣れることが必要かも。
4位: ボリュームが欲しい人にモッズヘア「イオン ラピッドプラス MHD-1253」
モッズヘア
イオン ラピッドプラス
MHD-1253
実勢価格:9800円
サイズ:約W231×H227×D88mm
重量:約530g
最大消費電力:1200W
コードの長さ:約1.7m
付属品:セットノズル・コームノズル
▼テスト結果
- 乾燥時間: 6分42秒
- 最高温度: 45.8~64.5℃
- 稼働音: 87.1dB
- 速乾性: 16/20点
- 髪への影響: 10/20点
- 操作性: 15/20点
- セット力: 28/40点
- 総合得点: 69/100点
4位はモッズヘア「イオン ラピッドプラス MHD-1253」。軽くて使いやすく、風の当たりもやわらかめで、小さめノズルで根元を立ち上げやすいのもいい感じです。
ただ、やや熱く感じるので、ピンポイントのセットには注意が必要。クセやうねりのカバー力は弱く、うるおいやまとまりは物足りませんが、ボリュームが欲しい人には◎。
テスト4.セット力
シンプルなボタン操作で、操作性は悪くありません。ややパサつくものの、根元にノズルが入りやすいのでボリュームを出せます。
5位: 髪をいたわりたい人向けのシャープ「プラズマクラスター ドレープフロードライヤー IB-WX1」
シャープ
プラズマクラスター
ドレープフロードライヤー
IB-WX1
実勢価格:9800円
Rentioレンタル価格(14泊15日):2,980円
サイズ:W88×H233×D132mm
重量:約610g(本体)
最大消費電力:1200W
コードの長さ:約1.7m
付属品:セット用ノズル・ユニット清掃ブラシ
▼テスト結果
- 乾燥時間: 6分53秒
- 最高温度: 29.3~50.4℃
- 稼働音: 89.9dB
- 速乾性: 16/20点
- 髪への影響: 20/20点
- 操作性: 8/20点
- セット力: 20/40点
- 総合得点: 64/100点
5位はシャープ「プラズマクラスター ドレープフロードライヤー IB-WX1」。美髪アプリ「ボーテアップ」に対応し、スマホで自分好みのドライモードにカスタマイズできるスマートドライヤー。
風が2方向から出てくるため全体を乾かす方が得意。狙った箇所に当てにくく、速乾性の計測時にやや不利でしたが、結果はまずますでした。
テスト4.セット力
センサーで温度をコントロール。髪をいたわってくれます。サラッと仕上がりますが、根元にまとまりがないため全体が広がりがちです。クセがなくセットを必要としない人向き。
6位: コスパ最強で乾かし専用ならサロニア「スピーディー イオンドライヤー」
サロニア
スピーディー イオンドライヤー
実勢価格:5478円
サイズ:202×75×199mm(使用時)
重量:495g(ノズル・コード込み)
最大消費電力:1200W
コードの長さ:約1.7m
付属品:ノズル
▼テスト結果
- 乾燥時間: 6分35秒
- 最高温度: 64.0℃
- 稼働音: 88.6dB
- 速乾性: 16/20点
- 髪への影響: 4/20点
- 操作性: 13/20点
- セット力: 24/40点
- 総合得点: 57/100点
6位はシャープ「サロニア スピーディー イオンドライヤー」
コンパクトで扱いやすいですが、髪の悩みへの対応力にはやや不満が残る結果に。
ベタつかず、風の感じは悪くないのですが、パサつきやまとまりは今ひとつ。ただ、価格を考えればコスパはとてもいいので、髪の悩みのない人、乾かすだけでいい人に向いています。
テスト4.セット力
コンパクトで軽く、重心を取りやすいので楽に扱えます。ボリュームの出方が均一でなく、テクが必要かも。パサつきと広がりも感じます。
7位: 満足できる格安ラインのコイズミ「マイナスイオンヘアドライヤー KHD-9220/P」
コイズミ
マイナスイオンヘアドライヤー
KHD-9220/P
実勢価格:4378円
サイズ:W237×H216×D96mm
重量:525g
最大消費電力:1200W
コードの長さ:約1.7m
付属品:集風器
▼テスト結果
- 乾燥時間: 7分26秒
- 最高温度: 56.1℃
- 稼働音: 90.3dB
- 速乾性: 12/20点
- 髪への影響: 8/20点
- 操作性: 10/20点
- セット力: 26/40点
- 総合得点: 56/100点
6位はコイズミ「マイナスイオンヘアドライヤー KHD-9220/P」。根元の立ち上がりが悪くなく、きちんと根元までふんわり乾かせましたが、クセのある人はハンドブローだけでは直しきれないかもしれません。
ただ、折りたためてこの価格はまずまず。稼働音が大きいのは難点ですが、購入候補に挙げられます。
テスト4.セット力
軽くて振っても疲れず、楽に扱えてボタンもシンプル。うるおいはキープでき、全体を乾かす力が弱いので、まとまりにくさも感じます。
8位: 自然に見せたいならCALEA「CALEA FUKUGEN DRYER DR-RF365」
CALEA(カレア)
CALEA
FUKUGEN DRYER
DR-RF365
実勢価格:2万2990円
サイズ:W181×H183×D101mm(ノズル含まず)
重量:600g(ノズル含まず)
最大消費電力:750W(HIGH時)
コードの長さ:約1.8m
付属品:ノズル、本体スタンド、ビューティーローラー
▼テスト結果
- 乾燥時間: 8分43秒
- 最高温度: 46.7~58.2℃
- 稼働音: 86.4dB
- 速乾性: 8/20点
- 髪への影響: 8/20点
- 操作性: 13/20点
- セット力: 24/40点
- 総合得点: 53/100点
8位はCALEA「CALEA FUKUGEN DRYER DR-RF365」。垂直に当ててドライヤー自体を振らずに乾かすことで、性能が発揮されます。
「風の当たりはサラサラしていますね」と、菊池氏。根元の矯正はしませんが、全体に立ち上がります。クセの補正力は低めでまとまりはあまりなく、自然に見せたい人や髪が脂っぽい人向きです。
握りやすく、いろいろな持ち方ができるデザイン。付属のビューティーローラーでエステも可。美容意識◎の人へ。
9位: コスパ重視でサラッと仕上がるならBeemyi「ヘアドライヤー」
Beemyi
ヘアドライヤー
実勢価格:2980円
サイズ:W145×H275×D78mm
重量:446g
最大消費電力:750W(HIGH時)
コードの長さ:170cm
付属品:ノズル、くし
▼テスト結果
- 乾燥時間: 9分1秒
- 最高温度: 59.1℃
- 稼働音: 87.2dB
- 速乾性: 6/20点
- 髪への影響: 6/20点
- 操作性: 13/20点
- セット力: 24/40点
- 総合得点: 49/100点
9位はBeemyi「ヘアドライヤー」。クセを取りつつ全体にまとめてくれます。コスパ重視でサラッと仕上げたい人におすすめ。ただし、Amazonでは品切れも多発なのでご注意を。
以上、ヘアケア機能や最大風量などの機能性にも注目し、プロと一緒に厳しくテストした、メンズドライヤーおすすめランキング9選でした。
ベストバイのダイソンはそのまま出社できる仕上がりでお見事! 他のメーカーの商品も健闘していました。今回はアイリスオーヤマは間に合いませんでしたので、次回はぜひ検証したいと思います。