ぶった斬っり、丸裸にしたらそれぞれの特徴が浮き彫りに!
前回までのソファベッド検証では、家具職人に「つくり」、インテリアのプロに「デザイン」を専門家の立場から検証していただきました。
今回は「つくりやデザインの評価は分かったけど、内部の構造はどれほど違うのか?」というギモンを持ち、編集部でソファベッドをぶった斬って検証しちゃいました!
前回の記事はこちらです。
「ソファベッド徹底比較②インテリアのプロも太鼓判編」
ぶった斬り検証を行ったソファベッドはこちら。
[LOWYA]
3人掛けソファベッド 109パターン
リクライニング
実勢価格:2万6990円
サイズ:W187.5×D81.5×H72cm
[ニトリ]
ソファベッド
(マークス4ヌノ)
実勢価格:2万9900円
サイズ:W184×D93×H87cm
[DORIS]
ソファベッド
デランナ
リクライニング
実勢価格:1万2990円
サイズ:W148×D84.5×H64.5cm
[セルタン]
ビッグカウチ
ソファー KAN-XL
実勢価格:2万4800円
サイズ:W145×D87×H65cm
これら4つのソファを解体し、「座面」「背もたれ」「ひじ掛け」などの構造をじっくり調べました。表面から奥底までのぞいてみると、しっかりつくりこまれているのか、それとも簡易的なのかがよ~くわかり、それぞれの良し悪しが浮き彫りになりました! それではさっそく、結果をご覧ください。
[ご注意]
ソファベッド検証は、今後も「座り心地」「実際に寝てみた編」などの記事をリリース予定です。ピンと来た場合でも、ちょっとだけポチるのをお待ち頂けますと、より充実したモノ選びができるかと思いますので、よろしくお願いします。
【S評価】何層にもなった構造長く愛用できるLOWYA
つくり、デザインともにプロが絶賛する良さが内部まで現れていたのはLOWYA。小さいウレタンが随所に入っていたり、素材の階層が厚かったりと圧巻のクオリティでした。
LOWYA
3人掛けソファベッド 109パターン
リクライニング
実勢価格:2万6990円
サイズ:W187.5×D81.5×H72cm
徐々にバラしたものがこちらです。細部まで工夫が凝らされていました。
さっそくより詳細に内部構造を見ていきましょう。
[座面:◎]6層+S字コイル
上層
ふかふかの分厚いわたに覆われており、さらに薄いウレタンが入っています。
下層
S字コイルの下にある小さなウレタンは、他製品にはない工夫でした。
[背もたれ:◎]5層+本体
本体
座面と同様、小さなウレタンが入っており、随所に工夫がみられます。
クッション
表面はわたで覆われており、分厚いつくりになっていました。
[ひじ掛け:◎]4層+本体
本体
本体は、オーソドックスなつくりでしたが、頑丈さは申し分なしです。
クッション
ひじ掛けにまで贅沢にわたを使っており、感触の良さが頷けます。
【A評価】ボリュームのあるわたでふかふかのニトリ
唯一、分厚いウレタンを軸とした内部構成だったのはニトリ。つくりの検証で、柔らかめのクッション性が評価されたのも頷けます。手厚いつくりのため、ひじ掛けのすわりが良く、全体的にしっかりとしていました。
ニトリ
ソファベッド
(マークス4ヌノ)
実勢価格:2万9900円
サイズ:W184×D93×H87cm
内部構造はこちら。
ボリュームのあるわたで、表面のふかふか感が際立っていました。
[座面:○]5層+S字コイル
上層
チップウレタンではなく、唯一厚いウレタンが使われていて、ふかふか!
下層
つくり自体はシンプルでしたが、頑丈さはさすがです。
[背もたれ:○]4層+S字コイル
本体
座面同様、厚いウレタンにS字コイルとシンプルなつくりになっています。
クッション
他と比べても、よりふかふかのわたで厚く覆われていました。
[ひじ掛け:◎]5層+S字コイル
本体
ひじ掛けは、比較的厚く、全体的にしっかりしたつくりになっています。
クッション
まわりをウレタンで頑丈に覆っており、感触の良さが窺えます。
【A評価】1万円台とは思えないつくりこみがスゴイDORIS
1万円台とは思えないつくり込みで、値段を考えるとかなりレベルが高かったのがDORIS。もちろん、ところどころ安っぽい部分もありますが、基本的に1万5000円以上高いニトリともあまり遜色がなく、クオリティが高いことがわかります。
DORIS
ソファベッド
デランナ
リクライニング
実勢価格:1万2990円
サイズ:W148×D84.5×H64.5cm
内部構造はこちら。
LOWYAと大きな差がないほどしっかりとした構造でした。
[座面:○]5層+S字コイル
上層
わたは薄めで、チップウレタンも硬め。値段の安さは素材に出た印象があります。
下層
層も厚く、S字コイルもしっかり搭載しており、1万円台とは思えません!
[背もたれ:○]4層+S字コイル
本体
背もたれの階層やコイルは、ニトリと同様レベルが高いです。
クッション
座面と同じ構造で、硬めではありますが、しっかりつくり込まれています。
[ひじ掛け:◎]5層+S字コイル
本体
ひじ掛けにもしっかりコイルがついており、工夫がみてとれます。
クッション
チップウレタンが2層になっており、厚めのつくりで頑丈です。
C評価: 【C評価】簡易的すぎて
安っぽさが際立つセルタン
他の3製品と比べるとその差は歴然だったのはセルタン。鉄枠にテープをはったような簡易的なつくりに加え、素材はほぼチップウレタン。これは2万円台でもちょっと……と言いたくなるほどでした。
セルタン
ビッグカウチ
ソファー KAN-XL
実勢価格:2万4800円
サイズ:W145×D87×H65cm
内部構造はこちら。
簡易的で安っぽく、残念のひと言でした。
[座面:△]3層+ポケットコイル
上層
他の製品と比べると、圧倒的に簡易的なつくりで安っぽい……。
下層
4製品中、唯一のポケットコイルを採用していますが、あまり良い代物とは言えません。
[背もたれ:△]3層+鉄枠
本体
鉄枠に加え、安っぽいテープが出てきました……。
クッション
背もたれも座面と同様のつくり。ほとんどチップウレタンで占めています。
[ひじ掛け:△]2層+鉄枠
本体
本体はさらに簡易的なつくりで、驚くほどスカスカでした。
クッション
ひじ掛けもほぼチップウレタンのみ。基本的にどこも一緒の構造になっています。
以上、ソファベッドのぶった斬り検証結果でした! つくりとデザインで高評価だったLOWYAの細かな工夫は、まさに脱帽モノ。ぜひご参考にしてみてくださいね。