※今回のテストはあくまで編集部独自の調査でメーカーの推奨するものではありません。また、テストはプロによって安全を確保した上で実施しています。
衝突回避サポートを試乗テスト法定速度内ならしっかり止まりました
日産の新型リーフに搭載されている単眼カメラは、他にも危険を回避するアシストも行います。その筆頭が「インテリジェント・エマージェンシーブレーキ」です。これは、前方の車両や歩行者と衝突の恐れがあるとき、警報と自動ブレーキによって衝突回避操作を支援するもの。
動作範囲は10キロ~80キロ(歩行者には上限60キロまで)で、車両を起動すると特別な設定なしにデフォルトで動作します。
日産リーフ
315万円~
今回は、あえて認識が難しい高さ90センチの子供を想定したマネキンを路上に置いてこの動作状況をテスト。徐行時と時速20kmで自動ブレーキをチェックしました。
子供のサイズのマネキンに向かって時速10~20kmで走行。
結果は時速10キロと20キロの2回ともで、いずれもマネキンを認識。事前に警告を発した後、急激なブレーキがかかって自動的に停止しました。
子供に相当する高さ90cmのマネキンに対して、10km/hと20km/hの2回とも「ぶつかる!」と思った瞬間自動停止。約1.5mほどのマージンもありました。なお、歩行者検知速度は60km/hが上限ですが、衝突せずに停止できるのとは異なります。
マネキンとの十分なマージンも取っており、動作中の不安は一切感じませんでした。必ずしも回避を約束するものではありませんが、万一の安心感はかなり高いといえます。
その他、カメラは車線のはみ出しに対してもステアリングの振動と警告音によってそれを警告(時速60キロ以上)。車線移動時の後側方検知機能も備えます。これらも疲労低減にかなり役立つはずです。
ProPilot時の割り込みには注意突然の状況変化の対応が鈍い印象
“プチ”自動運転が体験できる「ProPilot」。「ProPilotを使い始めたらその便利さに手放せなくなります!」と、自動車評論家の会田肇氏も認める機能です。
動作時は単眼カメラで先行車との車間を維持し、設定した速度内で比較的安定して走行できました。車線維持機能も動作しますが、ドライバーの意志とは異なるライン取りをするため、違和感は若干感じます。
前方車両との車間をしっかりキープし、比較的安定した走行を見せたリーフのProPilot。しかし、写真のように左の白い車が割り込みしてくるなど、突然の状況変化の際は反応が鈍く、思わずブレーキを踏んでしまうこともありました。さらに先行車が停止した際にブレーキがかかるタイミングも遅めという印象を受けました。
突然の状況変化にどう対応できるかも検証すると、対応が始まるまでに若干の遅れを感じさせました。
以上、日産リーフの安全性テストでした。新型リーフの先進機能で身をもって、安全と疲労軽減のサポート力を体験することができた今回の検証でした。