安心安全の掃除術「ナチュラル洗剤」って?

安心安全の掃除術「ナチュラル洗剤」って? イメージ

安心・安全な掃除ができると、ここ数年話題の「ナチュラルクリーニング」、略してナチュクリ。代表的なナチュラル洗剤は「重曹」「過炭酸ナトリウム」「クエン酸」「アルコール」「セスキ炭酸ソーダ」の5種類があります。

その中から今回は、基本のナチュラル洗剤3つをピックアップ。「重曹」「過炭酸ナトリウム」「クエン酸」で本当に汚れが落ちるのかを検証してみました。

ナチュラル洗剤って?知っておきたい3つの基本

1:液性は大きく分けて2種類

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※画像内のpH値は使用時の濃度を目安にした、おおまかな値です。

ナチュラル洗剤の液性は、大きく分けて酸性とアルカリ性の2種類。家の汚れの8割はアルカリ性で落とすことができます。ちなみに、酸性で落とすアルカリ性汚れは水垢、石けんカス、尿汚れ、尿石などアルカリ性で落とす酸性汚れは、油脂汚れ、血液、皮脂、手垢などです。

2:汚れに合わせてスプレーやつけ置きなど使い方をチェンジ

2:汚れに合わせてスプレーやつけ置きなど使い方をチェンジ イメージ

濃度1%のスプレーなら二度拭き不要で、日常的な汚れをサッと拭き取れます。

2:汚れに合わせてスプレーやつけ置きなど使い方をチェンジ イメージ2

ガンコ汚れはつけ置きがオススメ。相乗効果を狙って酸性とアルカリ性洗剤を混ぜると危険なので注意しましょう。

3:落ちない敵には洗剤の温度を上げて洗浄力をアップ

ナチュラル洗剤の基本剤、重曹・過炭酸ナトリウム・クエン酸は温度アップで効果もアップします。

まずはスプレーを40℃でつくってみてください。つけ置きをするなら40~50℃、煮洗いは50~60℃がベストです。桶やスプレーボトルの耐熱温度に注意して使いましょう。

上原好志子 氏
そうじお片づけプロデューサー
上原好志子 氏 のコメント

大掃除は合成洗剤、小掃除はナチュラル洗剤の使い分けがオススメです。

「重曹」で本当に汚れが落ちる?

「重曹」で本当に汚れが落ちる? イメージ

今回検証したのは、食用や医療用にも使われている「重曹」です。かなり弱いアルカリ性で、軽い酸性汚れなら中和して落とすことができます。また、研磨剤としても使えるので、

・軽い油汚れ
・皮脂汚れ
・シルバー製品のくすみ


などの汚れ落としに適しています。

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それでは、重曹で本当に汚れが落ちるのか、4つの噂を実際に検証した結果を、ご覧ください。

結果1:シルバー製品のくすみがめっちゃ取れる!

▼Before

結果1:シルバー製品のくすみがめっちゃ取れる! イメージ

▼After

結果1:シルバー製品のくすみがめっちゃ取れる! イメージ2

シルバー製品のくすみがメッチャ取れるらしいという噂を、黒ずんだシルバーのバングルで検証。アルミを敷いた桶にお湯を注いで試してみると、つけた瞬間、みるみるくすみが取れました。

結果1:シルバー製品のくすみがめっちゃ取れる! イメージ3

アルミホイルに汚れが付着していき、磨かなくてもピカピカの仕上がりになりました。

検証方法

1:耐熱容器にアルミホイルを敷く
2:黒ずんだシルバー製品を投入する
3:その中にお湯と重曹小さじ1を加えてみる

ポイント

効果があるのはシルバー製品だけ。メッキはコーティングがはがれるのでNGです。

結果2:ゴムコーティングのベタベタが取れる!

▼Before

結果2:ゴムコーティングのベタベタが取れる! イメージ

▼After

結果2:ゴムコーティングのベタベタが取れる! イメージ2

ベタベタ汚れも取れるのか、引き出しにしまい込んだままゴムコーティングが溶けてしまったマウスで、汚れ落ちを検証しました。

結果2:ゴムコーティングのベタベタが取れる! イメージ3

汚れに重曹水をよくなじませて磨いてみると、ベタベタもホコリもスルッと取れて光沢が出るほどツヤツヤに蘇りました。

検証方法

1:1%濃度の重曹水を布に含ませる
2:ベタベタ汚れに重曹水をなじませる
3:ギュギュッとこすりとってみる

ポイント

機械製品は水分厳禁。重曹水が使えないものは無水エタノールが効果的です。

結果3:カーペットの汚れやニオイはそこまで取れない

▼Before

結果3:カーペットの汚れやニオイはそこまで取れない イメージ

▼After

結果3:カーペットの汚れやニオイはそこまで取れない イメージ2

カーペットの汚れやニオイが取れるらしいという噂を、油ジミつきのキッチンマットに重曹をかけ、掃除機で吸って検証。結果は、汚れが少し薄くなっただけ。重曹での掃除機吸い取りテクは都市伝説だったようです。

検証方法

1:重曹を粉のままふりかけ、1時間放置
2:掃除機で吸い取るが、汚れは取れず
3:重曹水をスプレーし、ブラシでこすってみる

ポイント

ポイント イメージ

重曹をふりかけたマットをまず掃除機がけしましたが、粉末を吸い込み、掃除機が壊れるのでやめた方がよさそうです。

ポイント イメージ2

重曹水でこすったほうが汚れは落ちます。

結果4:鍋の焦げ付きは頑固すぎると取れない

▼Before

結果4:鍋の焦げ付きは頑固すぎると取れない イメージ

▼After

結果4:鍋の焦げ付きは頑固すぎると取れない イメージ2

鍋の焦げつきはごっそり浮いてくるのか、カレーが焦げついたステンレス鍋に重曹を入れてグツグツ煮てみました。

結果4:鍋の焦げ付きは頑固すぎると取れない イメージ3

しゅわわーと泡立ちましたが、中心部の焦げが全く取れず。重曹で磨いてもビクともしませんでした。

検証方法

1:鍋に水と重曹大さじ1を投入する
2:10分ほど煮て、スポンジでこするが落ちない
3:重曹をふりかけ、直接こすり洗いしてみる

ポイント

アルミ鍋は重曹洗いすると黒ずむのでNG。ステンレス鍋ならOKです。

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以上、重曹の4つの噂の検証結果でした。

シルバー製品のくすみやゴム製品のベタつきはかなりよく取れましたが、カーペットや鍋の焦げは期待した以上の汚れ落ちではありませんでした。

重曹は、ガンコ汚れには不向きですが汚れによっては効果があります。シルバーのくすみやゴムのベタつきなどに、試してみてくださいね。