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今なら最大2万円キャッシュバック!
ニコンは2020年3月31日まで「春のイベントはZと共に! Z & レンズ スピードライトキャッシュバックキャンペーン」を実施中です。このZ 50はを購入すると最大2万円のキャッシュバックを申し込めます。
URL:https://www.nikon-image.com/event/campaign/feb_ml_cashback2020/
ボディ単体では1万円、レンズキットは1万5000円、ダブルズームキットは2万円のキャッシュバックです。Z 50を買うなら3月31日までですね。
ライバルひしめく“10万円ゾーン”にニコンも参入!
ここから本題。2019年11月の発売からニコンZ 50は大人気。大手家電量販店では2ヶ月連続で売れ筋ランキングの1位を獲得しています。
Z 50の特長をひとことで言えば、「初心者が買っても使いこなせるし、カメラ好きからしても納得できる」そんなミラーレスです。
実売価格はレンズキットで12万円前後。同価格帯には高性能でハイコスパなソニーα6400や富士フイルムX-T30をはじめとする巨力なライバルが存在します。
ライバルたちとの比較を交えつつ実力を確かめていきましょう!
ニコン
Z 50
実勢価格:10万9000円
実勢価格:12万4773円(レンズキット)
実勢価格:15万5260円(ダブルズームキット)
※リンク先のページはレンズキットのみのページです
サイズ:約W126.5×H93.5×D60mm
重量:約450g
有効画素数:約2088万画素
連写(追従):約11コマ/秒
手ブレ補正:レンズで対応
▼Z 50の評価はこちら
総合点 | 画質 | オートフォーカス | 機能性 | ファインダー/モニター | 操作性 |
---|---|---|---|---|---|
77.5点 | 16.0点 | 16.0点 | 15.0点 | 15.5点 | 15.0点 |
重さはわずか450g! 持ち運びやすい「APS-C」ミラーレスです
早速、どんなカメラかチェックしていきましょう。
Z 50の重さは450g(バッテリー込み)。ソニーα6400の403gや富士フイルムX-T30の383gと比べると少し重ためです。
しかし、一眼レフのように大きなグリップがあります。“見た目のコンパクトさや収納性を犠牲にしてでも撮影中の快適さを重視”したんですね。素晴らしいです。
そもそもミラーレスには小さなレンズから巨大な望遠レンズまでいろんなレンズが装着できます。“しっかり持てる”ってとても大事なことなんです。
「のぞいて撮る派」も「液晶をみながら派」も安心!初心者が買っても大丈夫!
グリップと並ぶZ 50の外見上の特徴がボディから大きく飛び出た電子ファインダー(以下EVF)です。
一眼レフのように“のぞいて撮るスタイル”で撮影に臨みたくなりますね。EVFは236万ドットの有機ELパネル。この仕様のパネルは10万円台のミラーレスでは定番です。
視野の大きさを示すファインダー倍率は0.68倍。富士フイルム X-T30より大きく、ソニーα6400よりやや小さく設計されています。
基本的に視認性は良好でこの価格帯のカメラでは見やすいレベルです。ただし、連写中はブラックアウトが気になります。連写で撮るならソニー α6400というのが写真家園部氏の見解でした。
なお、液晶モニターは下開きも可能。自撮りもお手のもの。もちろん瞳AFを装備しています。
タッチパネルの反応は良好なので、スマホ風に操作したい初心者も安心して扱えますよ。
ボタン配置は「可もなく不可なく」。2箇所に電子ダイヤルを備えるので絞りとシャッター速度をダイレクトにコントロールできます。ダイヤルの回し心地、ボタンの押し心地は大味で繊細さはありません。この価格帯では標準的な仕上がりです。
オートフォーカスや画質はベストじゃないけど合格点
画素数は控えめですが最新機種らしい綺麗な写り!
続いて、画素数やキットレンズについて。イメージセンサーはAPS-Cサイズの2088万画素センサーです。フルサイズセンサーより小型なAPS-Cセンサーだからボディもレンズもコンパクトにまとまりますし、価格を抑えられます。
気になるライバル機は……ソニーα6400は2420万画素、富士フイルムのX-T30は2610万画素です。「えっ、ニコン少ないじゃん」と思うかもしれませんが、ライバルに引けを取らない優秀な画質でしたよ。
キットレンズもとっても薄型なのにキレのあるシャープな写り。コンパクトなボディとレンズはスナップ撮影が楽しくなります。
交換レンズは少ないけど、キットレンズの薄さはグッド!
こちらがキットレンズの「NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR」。広角の24mmから中望遠の75mmまでをカバー。手ブレ補正機構も内蔵しています。
ニコン
NIKKOR Z DX 16-50mm f/3.5-6.3 VR
実勢価格:4万0000円
・サイズ・重量:φ70mm×H32mm(収納時)・約135g
・手ブレ補正効果:4.5段※CIPA規格準拠
・最短撮影距離:0.25m(焦点距離16mm)、0.3m(焦点距離50mm)
・マウント:Zマウント
ただし、Nikon Zシリーズ用のZマウントレンズがまだまだ少なめ。特にZ 50に最適な小型軽量な「DXレンズ」はまだ2本だけです。
別売のマウントアダプターを使うと豊富な一眼レフ用レンズを楽しめます。
高感度画質や色あいも良好!「カンタン・キレイ」を実現しています
画質の評価は16点。APS-Cセンサーを搭載したカメラとしてはかなり良好です。
ソニーやキヤノンの最新機種に匹敵する画質。APS-CのミラーレスでZ 50より高画質と家電批評で判断しているのは富士フイルムのXシリーズのみです。
ISO5000で撮影した夜のビル。ISO5000という感度にもかかわらずビルの外壁のめじはしっかり写っています。
街路樹の葉や枝もノイズはあるものの枝の一本一本、葉の一枚一枚を描き分けられるだけの解像感をキープ。ISO6400までは実用になると言えるでしょう。
続いてはオートフォーカスや連写性能を詳しくみていきます。
10万円前後のカメラでは極めて優秀なオートフォーカス性能を誇るソニーα6400と比べてみましょう。撮り比べてみるとZ 50よりソニー α6400がオートフォーカスの精度や速度がわずかに良好でした。
連写スピードはZ 50がメカシャッターで最高で11コマ/秒。これは富士フイルムX-T30より高速でソニーα6400に並ぶ仕様です。
しかし、フルスピードで連写できる枚数はα6400が46枚ですがZ 50が35枚に止まります(どちらもRAW画像の場合)。
結果的に動物やスポーツ、乗り物などを撮影するならソニーα6400に軍配が上がりました。
一方、“綺麗さ”ではニコンも負けてません。上の写真はホワイトバランスも仕上がり設定もオートです。
晴天という恵まれたシーンではありますが、実に爽やかな色ノリとドンピシャな露出をカメラが導き出してくれました。
最近のニコン機は「オートの仕上がり」が進化していて初心者でも美しい色彩で撮影できます。もちろん、画像はBluetoothとWi-Fiでスマホに自動転送できますよ。
ミラーレスに欠かせない「アレ」がない!惜しいところも正直ある
ニコンさん、センサークリーニングがないのは納得できないです
なかなかの実力を見せてくれたZ 50。しかし残念なポイントもあります。
ミラーレスカメラはイメージセンサーにホコリが付着しやすいという弱点を抱えています。ホコリは写真にゴミとして映り込む厄介者。
そのため、超音波の振動でホコリを落とすなどのクリーニング機構はミラーレスには欠かせません。
ニコンのFAQには、「カメラサイズの小型化のため、イメージセンサークリーニング機能は搭載されていません。」と書かれていますが、レンズ交換式カメラには必須の機能。ここは妥協しないで欲しかったです。
USB給電も非対応……動画を長時間撮るには向きません
ソニーα6400や富士フイルムX-T30は無制限の撮影が可能で、バッテリー切れを起こさないように「USB給電」に対応しています。
しかし、ニコンZ 50の連続撮影時間は29分59秒でUSB給電も非搭載。ビデオカメラの替わりに……という使い方には向きません。
奇をてらわない“ふつうさ”こそZ 50最大の持ち味です
以上、Z 50のレビューでした。
ちょっと辛口なレビューとなりましたが、“突き抜けたところ”がない代わりに“オーソドックス”であることがZ 50の良さです。
画質では富士フィルムにやや劣りますが、富士フイルムのカメラは操作系が他のメーカーと大きく異なるので苦手に感じるユーザーがいるのも事実。ニコン Z50は“いたってふつう”です。
オートフォーカスや連写ではソニーが秀でていますが、望遠レンズを装着すると持ちづらさが気になります。また、ソニーのミラーレスはタッチパネルの操作が限定的。ビギナーにはやや使いづらいかもしれません。
その点、ニコン Z50は持ちやすくタッチ操作も快適!
低価格帯のキヤノン EOS Kiss Mと比べるとも画質やオートフォーカスはZ 50がワンランク上。ただし、キヤノンはスマホユーザーやカメラ初心者向けに工夫を凝らしています。ニコンにも“初心者への優しさ”をもう少し見せて欲しいとも思います。
Z 50は“偉大なるバランス型” 十分買いです
最後にテスト結果をまとめると……
【欲しくなるポイント】
・小型でもカメラを確実に保持できるグリップ
・高感度でも綺麗!オートでも色鮮やかに撮れる
【残念なポイント】
・オートフォーカスや連写はソニーに一歩及ばず
・センサークリーニングの非搭載
となります。個々の項目では多くのシーンで不満なく使えるパフォーマンスを備えていました。「ちょっといいミラーレスが欲しい」という人には有力候補となるでしょう。