個人情報保護スタンプはラクに 個人情報を守ってくれます
個人情報の漏洩というと何やら大ごとに聞こえますが、身近なところでも起こり得ること。例えば、日常的に出すゴミを漁られるだけでも、封筒やDMの残骸などから、名前や住所がバレてしまうかもしれません。
その結果、さらにDMが増え、詐欺被害に巻き込まれたりする可能性だってあるんです。
そこで、おすすめするのが「個人情報保護スタンプ」。他人に見られたくない個人情報を塗りつぶす、いわば「目隠しスタンプ」です。
特殊インクを使用し、印字された文字を隠すための専用スタンプで、押すだけの手軽さと、そのまま捨てても読みとれない防犯力の高さが特徴なんです。
ラクに情報を守れるのは? 個人情報保護スタンプの選び方
一口に個人情報保護スタンプといっても、スタンプやローラー、フタの有無など、いくつかの特徴があります。
ローラーは消したい部分に転がすだけで、個人情報を簡単に隠せるのでおすすめ。スタンプも押すだけなので楽チンですが、一度の押印では消しきれずに何回か押すことがありました。
のりは、塗って貼ってと二度手間になり、ちょっと面倒かもしれません。
また、押し付けると印面が出るバネタイプや、使う前にノックして印面を出すノックタイプは、片手で押すだけなので手間いらず。ただ、フタのつけ外しがあるタイプは、やや手間を感じました。
つまり、一度で消せるローラーで、すぐに使えるフタなしタイプがベスト! イライラすることなくササッと情報を隠せますよ。
以上が選び方のコツですが、ぶっちゃけコスパも気になりますよね。
我らが100均とメーカーの個人情報保護スタンプを比較したところ……、
インクの濃さも回数もメーカーが圧勝でした。
製品によっては、4000回以上の差が出たものもありました!
個人情報保護スタンプの 4つのウワサ、検証しました
個人情報保護スタンプについて、真しやかに囁かれているウワサがいくつかあります。でもそれって本当? 早速、事実を究明しました。
[ウワサ1]インクが水で流れるらしい……
スタンプを押したはがきを30秒水に浸したところ、インクが流れることはありませんでした。ただ、のりは乾く前に濡らすと流れてしまうので、注意が必要です。
[ウワサ2]牛乳 + オリーブオイルを塗るとインクが消えるらしい……
牛乳とオリーブオイルを温めたタオルに染み込ませ、それで紙をポンポンしたところ、紙がボロボロになっただけでした。もちろん、インクは落ちませんでした。
[ウワサ3]光にかざすと下の文字が透けるらしい……
蛍光灯と太陽光で検証しましたが、どちらも目隠しした場所は見えませんでした。
[ウワサ4]洗剤につけるとインクが白くなるらしい……
油汚れを落とす住宅用洗剤に浸けてみましたが、まったく色落ちしませんでした。下の文字が見えることもありませんでした。
検証の結果、ウワサは全部ウソでした!
ウワサに惑わされていた人は、安心して個人情報保護スタンプを使ってみてくださいね。
個人情報保護スタンプ20製品 プロとガチ検証しました
個人情報保護スタンプにまつわるウワサが全部ウソと安心したところで、ガチ検証を開始!
編集部厳選20製品について「消しやすさ」「使いやすさ」「速乾性」「コスパ」の4項目を文具のプロと主婦モニターの協力を得て検証しました。
[テスト1]消しやすさ:45点
下の文字をしっかり隠せるインクの濃さか、情報を消しやすい幅か、明細書・ハガキ・DM・レシート・ざら紙の5種類に使えるかをテストしました。
[テスト2]使いやすさ:30点
製品本体の大きさや形は適切で持ちやすいか、前後の動作にムダがなく、ラクに使えるかをチェックしました。
[テスト3]速乾性:10点
インクの乾きについて、手につかなくなるまでの時間を調査し、すぐ・10秒・20秒・30秒・40秒・50秒以上の6段階評価で採点しました。
[テスト4]コスパ:15点
インクが尽き果てるまでひたすら押し、住所が隠れたもののみカウント。消せた住所の件数を価格で割り、1回あたりの価格を算出しました。
以上、4つのテストを合計100点満点で採点し、評価しました。今回はプロの意見を重視して採点しています。
ご協力いただいたのはこちらの方々です。
文具プランナー 福島槙子 氏
主婦モニター
主婦ならではの目線から消しやすさと使いやすさを検証。毎日使うからこその意見も参考にしました。
それでは「スタンプ」「ローラー」「バラエティ」の各部門ごとにランキング形式でご紹介します! なお、ご紹介する製品の価格は購入当時の価格であり、変動している可能性があります。
個人情報保護スタンプの王道 ポンと押すだけスタンプ
テクニックいらずの押すだけなのに、消したい箇所を狙い撃ちできるスタンプ。バネタイプとフタ付きタイプの両方をテストしました。
住所消しにぴったりサイズ 消したい部分を早撃ち!
名前の通り消したい部分を早撃ちできるバネタイプです。専用トレー付きで、机を汚す心配もありません。
プラス(PLUS)
早撃ちケシポン
実勢価格:972円
●タイプ:ノーマル
【評価】
乾くまで:30秒
1住所あたり:0.91円(1062件)
軽くて持ちやすく、使い心地は何度も押したくなるほど感動的!
インクも濃く、下の文字をしっかり隠せます。
丸みがあって持ちやすい 使用感はストレスフリー
こちらもバネタイプです。すぐに押せて使用感のストレスをがまったくないので、使いやすい製品です。
ノグチアート
アイシークレット Mサイズ
実勢価格:945円
●タイプ:ノーマル
【評価】
乾くまで:20秒
1住所あたり:2.18円(432件)
スタンプは、若干インクが薄いようです。
連続して使わなければ問題ないでしょう。
目隠し文字の密度が惜しい お試し購入ならアリ
100均製品では1位! すぐに押せるバネタイプで、速乾性にも優れているので使いやすいです。お試しで購入してみるのはアリかも。
ダイソー(DAISO)
目隠しスタンプ
実勢価格:110円
●タイプ:ノーマル
【評価】
乾くまで:10秒
1住所あたり:0.47円(228件)
メーカー品に比べ、目隠し文字の間隔がやや広いようです。
1回押しただけでは心配なので、何度か重ねて押すといいかもしれませんね。
4位: シンプルで使いやすい
一気に消せる横長スタンプ
軽くて持ちやすい横長スタンプです。力いらずのかる~い押し心地が好評です。
カインズ(CAINZ)
個人情報保護スタンプ
実勢価格:498円
●タイプ:ノーマル
【評価】
乾くまで:20秒
1住所あたり:1.34円(371件)
インクの濃さはベストには及びませんでしたが、濃いめです。
横幅が広いので、マンション名まで消せちゃいます。
5位: ひと押しで消せるけど
台形型が持ちにくい
こちらは、印面が大きいのが特徴です。開け閉めが楽チンなフタや、インクが手につかないガードが便利です。
コクヨ(Kokuyo)
セキュリティスタンプ
かくしタローフラット
実勢価格:425円
●タイプ:ワイド
【評価】
乾くまで:10秒
1住所あたり:0.29円(1425件)
厚みと高さのある台形型が持ちにくく、力を入れて押しにくい……。
それでもワンプッシュで一気に住所を消せます。
6位: 郵便物が多い人向き
住所をしっかり隠します
DMなど郵便物が多い人にオススメのスタンプです。ワイドタイプなのでひと押しで住所が消せますが、フタが薄くて開け閉めしにくいのが難点。
シヤチハタ
セキュア スタンパー2471 (住所)
実勢価格:1234円
●タイプ:ワイド
【評価】
乾くまで:30秒
1住所あたり:1.79円(688件)
住所が入り乱れたデザイン。スタンプの住所に注意がそがれ、下の文字をしっかり隠してくれます。
ワイドなぶん、インクが乾くのに若干時間がかかるのが残念です。
7位: サイズのギャップが残念
コスパも悪すぎます
1行用のスタンプなのに本体デカっ! その割に印面が小さくて、狙ったところに押しにくいのが残念です。
ノグチアート
アイシークレット
Sサイズ
実勢価格:918円
●タイプ:ミニ
【評価】
乾くまで:10秒
1住所あたり:34.0円(27件)
連続して押すと、すぐにインクが薄くなってしまいました。
下の文字が見えそうです。
8位: フタとインクに難あり
イライラするかも……
フタが固くて開けにくいうえ、インクの出方に問題アリです
セリア(Seria)
個人情報保護用スタンプ
実勢価格:110円
●タイプ:ノーマル
【評価】
乾くまで:50秒
1住所あたり:0.64円(168件)
本体が小さく力が入れにくいため、均一にインクが出ません。
スタンプの真ん中がぽっかり空いてしまいます。
消したいところを好きなだけ コロコロ消せるローラー
ローラータイプは、メーカーによってサイズも形もいろいろあります。消したいものに合わせて使える7製品を検証しました。
消しやすさはピカイチ! ベストバイの万能ローラー
機能もコスパも両方叶えたのは、こちらの「ローラーケシポン」。目隠し範囲は調節しやすく、使いやすさもバツグンです! また印面キャップの開閉はヘッド部分をノックするだけなので、片手でもできちゃいます。
プラス(PLUS)
ローラーケシポン
実勢価格:699円
●タイプ:ノーマル
【評価】
乾くまで:10秒
1住所あたり:0.17円(3984件)
濃いインクと圧倒的な目隠し文字の密度で、下の文字がまったく見えません!
最後までムラなくインクが出続けました。
一気に消せるワイドサイズ 押しテストは最高件数でした
「ローラーケシポン」の印面幅が26mmに対し、こちらは55mmと約2倍! 本体にくぼみがあって持ちやすく、片手でスイスイ引けます。コスパもよく、4000件以上の住所を消せました。
プラス(PLUS)
ローラー
ケシポン ワイド
実勢価格:1280円
●タイプ:ワイド
【評価】
乾くまで:20秒
1住所あたり:0.28円(4496件)
印面がワイドなので、広範囲を一気に消せます!
領収書や宅配伝票が多い人にオススメです。
漢字と英字で二重ブロック 印面文字に目が奪われます
「字消屋」の名のごとく、黒々インクと十分な幅でバッチリ隠します。消しやすさとコスパも高評価でした。
タイヨートマー
個人情報保護スタンプ
字消屋 ローラータイプ
実勢価格:645円
●タイプ:ノーマル
【評価】
乾くまで:20秒
1住所あたり:0.59円(1080件)
「Security」の文字に目が奪われます!
4位: 情報をしっかり隠す
小さなガードマン
軽い力でまっすぐ引けるミニローラー。手に馴染むコロンとしたフォルムが可愛いですよね。
プラス(PLUS)
ローラーケシポン mini
実勢価格:498円
●タイプ:ミニ
【評価】
乾くまで:10秒
1住所あたり:0.5円(984件)
連続して引いても濃さと幅が一定でした。
あっという間に乾き、こすってもインクが伸びません。
5位: ローラーがおまけレベル
すべりが悪くガタガタ……
郵便物の封を切れるレターオープナー付きのローラーです。気が利いているように思えますが、主役のローラーがガタガタし、おまけレベルで残念でした。
マックス(MAX)
コロレッタ
実勢価格:810円
●タイプ:ミニ
【評価】
乾くまで:40秒
1住所あたり:1.2円(672件)
平べったいフォルムが手に馴染んで持ちやすいと好評です。
レシートのようにツルツルした紙とは相性が悪いようです。インクが潰れて乾きませんでした。
6位: 見た目はカッコいい!
でも持ち方にとまどいます
ルックスはいいのですが、一輪車を転がすようなグラグラ感があり不安定……。また、開け閉めするときには、インクが手についてしまう使い勝手の悪さがありました。
コクヨ(Kokuyo)
セキュリティローラースタンプ(かくしタロー)
実勢価格:849円
●タイプ:ワイド
【評価】
乾くまで:30秒
1住所あたり:1.31円(648件)
インクが濃く、1回でしっかり住所を隠せました。
7位: おもちゃの車みたいな軽さ
ダブルローラーの意味がない
おもちゃの車を転がすように、軽くコロコロできます。しかし、同じところをなぞるだけなので、あまり意味がありません。お値段以上の結果は出せませんでした。
セリア(Seria)
個人情報保護用スタンプ
ダブルローラースタイル
実勢価格:110円
●タイプ:ミニ
【評価】
乾くまで:50秒
1住所あたり:0.48円(223件)
使い始めと終わりのインクが特に薄いです。
下の文字を隠すには、重ね使い必須です!
スタンプやローラは古い!? 新世代多機能タイプ
テープのり・液体のり・ペンタイプなど各社こだわりのバラエティ製品が続々登場しています。バラエティに富んだ変わり種をテストしました。
一歩先ゆくセキュリティ 英字とテープでW目隠し
こちらはアルファベットがびっしり印刷されたテープのり。無理にはがそうとすると紙が破れてしまい、文字が読めない仕組みです。これなら防犯性もバッチリ!
プラス(PLUS)
両面テープケシポン
ダブルガード
実勢価格:540円
●タイプ:ノーマル
【評価】
乾くまで:すぐ
1住所あたり:4.32円(125件)
テープなので文字の濃さは一定です。
修正テープ型なので、使いやすい!
小さな文字や短文を ピンポイントで狙い撃ち
こちらは1行用の目隠しテープ。本当に消したい情報だけを狙って消せるので、無駄がありません。しかしコスパの評価がたった1点なので、「もったいない」と思いながら使うようになるかも……。
プラス(PLUS)
1行ケシポン
実勢価格:369円
●タイプ:ミニ
【評価】
乾くまで:すぐ
1住所あたり:6.96円(53件)
明細書など、細かい部分を消すのにオススメです!
インクが手につかないのもいいですね。
コスパは最高だけど… 消しやすさはイマイチでした
塗りつぶして使うペンタイプで、ピンポイントで消したい情報に向いています。使用前によく振るのがポイントです。
シヤチハタ
セキュア
マーカー角4㎜
実勢価格:299円
●タイプ:ミニ
【評価】
乾くまで:10秒
1住所あたり:0.12円(2410件)
印刷物によっては、下の文字がうっすらと見えてしまいます。
フェルトペンと変わらないかも!?
4位: 液漏れしやすく不快感MAX
製品としても中途半端
一見すると印鑑のようですが、黒い液体のりなんです。塗る面を下にして保管するので、液漏れしてキャップが真っ黒! ということがあり、注意が必要です。
シヤチハタ
ケスペタ
実勢価格:268円
●タイプ:ノーマル
【評価】
乾くまで:20秒
1住所あたり:0.19円(1392件)
インクが黒というより藍色で、下の文字が透けてしまうかもしれません。
のりとしても粘着力が弱く、時間が経つとはがれてしまいます。
5位: のりが塗りづらく
下の文字が浮かび上がる
名前のまま黒いスティックのりですが、塗るたびにボロボロ崩れてうまく文字を隠せません。時間がたつと色が薄くなり、下の文字が浮かび上がって見えてしまうガッカリ製品でした。
キャンドゥ(Can do)
ブラック
スティックのり
実勢価格:110円
●タイプ:ノーマル
【評価】
乾くまで:30秒
1住所あたり:0.15円(720件)
粘着力が弱く、時間がたつとはがれてしまいます。
フタ部分にのりがついてしまい、開けるのが大変です。
[結論]事務用品メーカーは強い PLUSの優秀さが光りました
個人情報保護スタンプはPLUSの圧勝でした。一方、100均はインクが薄く下の文字を隠しきれないうえ、コスパも大きな差が出ずに残念な結果となりました。
結論として、メーカー製品を選んだほうが長期間使えてお得です! 個人情報は自分で守る時代、一家に1個あると安心な個人情報保護スタンプの購入の参考にしてみてくださいね。