冷凍は調理のために積極的に使うのが新常識
たいていの食材を長く保存できる冷凍庫は、今やなくてはならない存在。でも、忙しい現代人にオススメしたいのは、「とりあえず保存」のためだけじゃなく、「調理のために積極的におこなう」冷凍テクです。食材を凍らせてから調理すると、時短が可能になったり、ちょっとメンドウな調理も楽しくできちゃいます。
今回はそんな冷凍テクから、とっておきの10選をご紹介したいと思います。まずは編集部でも「おもしろい!」と話題になった「冷凍すりおろし術」からご覧ください。
【1位】新しい食感を生む冷凍すりおろしテク
食材を冷凍してからすりおろす調理テクは、やわらかいパンでも、水っぽい山イモでもOKで、あたらしい食感を生み出すのがおもしろく、いろいろな食材で試してみたくなります。冷凍の基本は、ラップで包んでからフリーザーバッグに入れること。ラップだけだとはがれてしまうことがあるので、必ず袋も併用しましょう。
[パン]
食パンは1枚ずつ、空気が入らないようにラップで巻くのがポイントです。
さらにフリーザーバッグに入れて冷凍します。冷凍ならカビ・乾燥も防げます!
凍っているうちに素早くおろせば、やわらかいままおろすよりカンタンです。
このとおり、フワッフワの生パン粉が完成。もちろん、おろさずに凍ったままトーストもできます。
[山イモ]
山イモも冷凍できちゃいます。まずは皮をむいて、適当な大きさに切りましょう。
パンと同じように、空気が入らないようにラップをしたらフリーザーバッグに入れて冷凍します。
凍ったままおろします。おろすときにキッチンペーパーを巻くとかゆくなりません。
おろしたてはフワッフワな粉雪みたいなので、煮物やサラダにかけるなど、今までにない食べ方も楽しめます。
お箸でかき回すとネバネバになります。
[レモンやトマトなどの野菜]
レモンなども凍らせて、皮ごとすりおろします。
サラダやヨーグルトなどデザートのトッピングにも便利です。
こちらはトマトを冷凍しました。
凍ったトマトはおろすとトマトピューレになります。調理が時短になりますね。
【2位】つるんとむけるのが楽しいプチトマトの冷凍皮むきテク
生のプチトマトだと難しい皮むきですが、冷凍するとカンタンにできちゃうんです。凍ったプチトマトは、皮に亀裂が入って、水につけるとそこからペロッと皮がむけます。メンドウな皮むきが楽しくなります。
冷凍する際のポイントは、空気が入らないようにピッチリ詰めること。
ぴっちり詰めたら、しっかり凍らせるのが重要です。
凍ると、このように皮に亀裂が入ります。
凍ったプチトマトを水にさらすと……こんなふうにつるんと皮がむけちゃいます。
むいたプチトマトは、おしゃれな冷菜として使えます。皮がないので食べやすいです。
皮をむいたトマトは味がしみやすいので、ハチミツに漬ければデザートになり、子どもも大喜びです。
【3位】冷凍みじん切り玉ねぎでアメ色玉ねぎを5分でつくるテク
生の玉ねぎをアメ色にする場合、20分以上炒める必要がありますが、冷凍した玉ねぎの場合は、繊維が壊れて火が通りやすくなるため、わずか5分でトロトロになるんです。しかも冷凍玉ねぎは、加熱するとより甘みがアップします。いちど凍らせるのが断然おすすめです!
玉ねぎを用意したら、皮をむいていつも通りにみじん切りにしましょう。
フリーザーバッグにぴっちりと入れたら、冷凍します。
炒める際は、凍ったままの玉ねぎを使います。
わずか5分でとろっとろのアメ色玉ねぎが完成しました。これは時短テクとして見逃せません!
4位: 【4位】いつものヨーグルトが
簡単ヘルシーなデザートになるテク
市販のカップのヨーグルトにスプーンを刺して凍らせるだけで、フローズンヨーグルトのデザートができます。ちなみにヨーグルトの乳酸菌は0℃以下で活動休止状態になりますが、死ぬわけではないのでご安心を。
用意するのは、一人分サイズのカップヨーグルト。
フタに切り目を入れたら、スプーンを刺して冷凍します。
1日凍らせたら、フタを外しケースから引き抜きましょう。
ほら、このとおり! 簡単ヘルシーなデザートになりました! アイスクリームを毎日食べるのはさすがにカロリーが気になりますが、ヨーグルトなら罪悪感を感じない(?)ので、オススメです。
ここまでとくにオススメしたい4位までのご紹介でした。つづいて5位以下を一気にお伝えしていきます!
5位: 【5位】解凍時ビチャビチャしない
きゅうりの冷凍テク
冷凍したきゅうりを解凍すると、食感も悪くなるし、水分でビチャビチャになってしまいます。その原因はきゅうりのタネ。冷凍するときは、タネを取り除くことがポイントです。
きゅうりのタネは、スプーンで取り除きます。
タネを取り除いたきゅうりを、好みの大きさにカットしフリーザーバッグに入れて冷凍します。炒めのもや漬けものをつくるのに便利です。
6位: 【6位】いっぱいつくって茶巾包み
大根おろし冷凍テク
毎回使う分の大根おろしをつくるのは、ちょっとメンドウですよね。だったら、いっぺんにたくさんつくって冷凍しちゃいましょう。自然解凍ですぐに使えます。大根が余ったときにもオススメです。
大根おろしは、手でぎゅっと水気を絞り、少量をラップで茶巾包みして冷凍します。
少量だから、自然解凍もあっという間にできちゃいます。
7位: 【7位】型崩れしやすいケーキを
ガードする逆タッパー冷凍テク
ケーキはラップで包むと型崩れしてしまいますが、タッパーを逆にして使えばケーキをしっかりガードしてくれます。ケーキは半解凍で食べても美味しいです。
タッパーのフタにケーキを置いて、本体をかぶせれば崩れません。そのまま冷凍庫へ入れましょう。
冷凍したケーキは、全解凍はもちろん半解凍でもひんやり美味しく食べられます。
8位: 【8位】凍ったまま切れる!
ねばねば系冷凍テク
納豆やオクラなど、ねばねば系の食材は、そのまま切ろうとするとネバついて扱いにくいですよね。でも、冷凍しちゃえばネバつかずにラクラク切ることができます。
ネバっとしていると滑りやすいですが、冷凍すればサクサク切れます。
納豆は、市販パッケージのままフリーザーバッグに入れて冷凍します。ひきわり納豆もカンタンにできます。
9位: 【9位】冷凍時くっつく食材は
金属トレイを使った冷凍テク
フルーツやお肉など、そのままフリーザーバッグに入れて冷凍すると、食材同士がくっついてしまいますが、その前にちょっとしたひと工夫をすると解決します。金属トレイにラップを敷き、食材を並べ上からもラップして冷凍します。凍ったら、フリーザーバッグへ入れましょう。
トレイの上に、くっつかないように並べて冷凍します。
ひとつひとつバラバラになっているので、食べやすいです。
10位: 【10位】アサリやシジミの
酸化を防ぐ冷凍テク
アサリやシジミは水ごと凍らせると、氷の壁が酸化を防いでくれます。調理の際は、自然解凍してから調理してください。
水を張ったタッパーごと冷凍します。
以上、ただ保存するだけではない、調理をラクにする冷凍保存テクをご紹介しました。あえての冷凍、ぜひお試しくださいね。