投げたり、落としたり…格安スーツケース4製品比較
過去にオススメのスーツケースをいくつか紹介していますが、それらはどれも1万円以上する人気定番品ばかり。今回は機内に持ち込める小型サイズで、5000円以下で購入できる“格安モデル”のベストを決めるべく、Amazonで4製品を購入して比較テストを行いました。
こちらは過去のオススメ品の一例です。
ラクチンすぎ! スーツケース新世代「フロントオープン」イチオシがこちら
小型の格安モデルと言えども、今回も土手から放り投げたりして“ガチ検証”を行なっています。
【走行テスト】
機内持ち込み時の上限である10kgになるようスーツケースに8kgほどの重りを入れ、神保町~御茶ノ水間の約1kmを往復して走行に支障がないかチェックしました。
【パッキングテスト】
実際に旅行に出るときのように荷物をスーツケースに詰め込んで、収納に過不足がないかチェックしました。
詰め込んだのはコチラの計18点です。
・靴 ・スリッパ ・折り畳み傘
・シャツ×2 ・パンツ×2 ・タオル×2
・洗顔セット ・電動シェーバー
・雑誌×3 ・タブレット・手帳
・カードケース ・ミラーレスカメラ
なお、中が分別タイプになっているものは収納ポケットの使い勝手などもチェックしています。
そして、容量を増やせるタイプのものはマチの広がり具合などもチェックしています。
【耐久テストその1】 放り投げ
本体の耐久性を調べるため、高さ4mの土手から8kgの重りを入れたスーツケースを計3回投げました。1投目はやさしく、2投目は高めに、最後は持ち手のバーを伸ばした状態で勢いよく投げました。
【耐久テストその2】垂直落下
足回りの強度を調べるため、8kgの重りを入れたスーツケースを橋の上から10mほど垂直落下させました。
過去の人気定番品のテストでは半数以上がこの耐久テストに合格したのですが、格安スーツケースには酷だったようで、残念ながら今回は4製品とも壊れてしまいました。……という訳で、耐久テストの結果については参考までにご覧ください。
この他に「取っ手の持ちやすさ」もチェックしています。
それでは格安スーツケースのオススメ順ランキング、第1位からどうぞ!
【第1位】総合的な使いやすさで「STRAIGHT NEO」がトップに
FIELDOOR
STRAIGHT NEO(Sサイズ)
実勢価格:4780円
サイズ (約):55×40×25~28cm
重量(約):2.9kg
容量(約):40~45L
本体の主な材質:ポリカーボネート、ABS樹脂、PP樹
アメリカ圏での旅行に役立つ「TSAロック」が付きです。
テスト結果は以下の通りです。
走行性:◎
安定した足回りで、平坦な道での走行は4製品中もっとも軽かったです。でも、小回りが効きにくくて坂道は苦手という印象でした。
持ちやすさ:◎
取っ手部分は問題なくスッと手が入り、持ちやすいタイプといえそうです。
収納力:◯
メッシュのポケット部分が完全に閉まらない点がチョット不安に思いました。でもチャック解放で容量がアップする点は便利です。
耐久性:×
放り投げテストでは3投目まで無事だったのですが、最後の最後に縫製部分が避けて使い物になりませんでした。重りとして入れていたペットボトルも外に飛び出してしまいました。そして、ザンネンながら落下テストまで進むことができませんでした……。
【総評】
4製品中唯一「落下テスト」まで進めなかったモデルですが、耐久テストに関しては正直“当たりどころが悪かった”くらいの差しかありません。他の性能がいいので、総合的にはこのスーツケースが一番オススメです。
【第2位】軽さ重視ならOTTのスーツケースもアリ
OTT
スーツケース超軽量(Sサイズ)
TSAロック搭載
実勢価格:4100円
サイズ:58×38×24cm
重量:3.15kg
容量:約38L
本体の主な材質:ポリカーボネート、ABS樹脂
※現在、Amazonで「Sサイズ」の取り扱いはございません。
走行性:◎
こちらも軽めで走行性は好感触。バランスのいい製品だと感じました。
持ちやすさ:△
取っ手が密着していて手がやや痛かったです。サイドに取っ手がない点もマイナスに……。
収納力:◎
完全に分別できるうえ、容量アップもが可能。収納力は非常に高いです。
耐久性:△
上部が裂けてしまった以外にも、足回りがやや凹むなど再起不能の状態になりました。
【総評】
収納力が高く、引いて歩いても軽いのが魅力的。ただし取っ手に難があるので、そこだけは注意が必要です。
【第3位】見た目は個性的…だけど性能は普通かも
トラベルデパート
超軽量スーツケース(Sサイズ)
TSAロック搭載
実勢価格:4380円
サイズ:56.5×40.5×24cm
重量:2.8kg
容量:約34L
本体の主な材質:ABS樹脂
走行性:△
4製品中もっとも重く感じました。また段差の乗り越えも他製品より苦手な印象でした。
持ちやすさ:◎
取っ手を引っ張らなくても指がしっかりと入ります。サイドも問題なしです。
収納力:○
やや狭く感じますが完全に分別できるうえ、メッシュ部分が広いので使いやすいです。
耐久性:△
放り投げテストでは足回りが裂ける一歩手前に。さらにハンドルが収まらなくなりました。落下テストではケースと縫製がどちらも真ん中から裂けてアウト。重りとして中に入れたペットボトルも割れてしまいました。
【総評】
とにかく引いたときの重さが気になりました。しかし、他と比較しなれば許容範囲といえそうです。価格が安いので、使い捨てと割り切って使うならばアリかも。
4位: 【第4位】MooKは
可もなく不可もなく…
Mook (ムーク)
超軽量スーツケース(Sサイズ)
TSAロック搭載
実勢価格:4280円
サイズ:57×38×24cm
重量:3.0kg
容量:約38L
本体の主な材質:ABS樹脂
走行性:○
足回りは他製品と大差がないものの、全体的にやや鈍く感じました。小回りも普通といった印象です。
持ちやすさ:○
やや固めですが、取っ手を持ってしまえば問題ありません。サイドも同様の作りです。
収納力:○
完全分別タイプ。メッシュ部分が2つに別れていて、やや荷物を入れにくいです。
耐久性:△
放り投げテストでは四方に大きく凹みができましたが、正直ダメージ箇所は当たり方次第といった感じでした。落下テストでは真ん中から完全破壊……。中のボトルも飛び出して損傷しました。
【総評】
性能はどれも平均的。可もなく不可もなくといった感じなので、見た目が気に入ったのならMookもアリといった感じです。
以上、格安スーツケース4品比較でした。どれも耐久性はありませんでしたが、使い勝手はさほど悪くありません。国内旅行などでライトに使う分には問題ないので、スーツケースの購入を検討している方は参考にしてみてください。
※なおスーツケースの機内持込みに関しては航空会社や便により条件が異なりますので、ご使用の際は事前に各航空会社にお問い合わせください。