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※情報は『家電批評』2020年3月号掲載時のものです。価格が変動している場合や在庫切れしている場合があります。
暖房が効きにくい朝晩の車内 寒さ対策は「電気毛布」が便利!
秋から春先は朝晩の寒暖差が激しいですよね。出かけた地域によっては車の暖房だけでは思うように暖まらないこともあります。エアコンの温風は前方から吹き出すものがほとんどなので、後部座席に座っていると寒さを厳しく感じられることもあります。
そんなときに役立つのが車載用電気毛布。これがあれば寒い車内でも心地よく過ごせて、特に冷え込む足元まで覆えるので効果は期待できます。車中泊をするときも、モバイル電源を用意しておけば、一酸化炭素中毒の心配なく暖をとることができます。
すぐに暖めてくれる毛布はどれ? 車載用電気毛布5製品を徹底検証
車載用電気毛布は、Amazonなどネットで手軽に購入することができますが、問題は安価な製品でも十分な性能があるかということです。そこで今回は、Amazonで販売されている人気の製品を集め、どの製品がどのくらいの性能があるか、きっちりと検証することにしました。
検証項目は「暖房効果」「毛布品質」「機能」です。テスターが実際に車内で使用してその質感や暖まり方、使い勝手などを確認しました。
その後、サーモカメラで電熱線の暖まり方をチェック。完全に熱がない状態から1分、3分、5分、7分で撮影して、どの程度暖まっているか、全体の熱線はどうなっているかを各製品で比較しています。また、毛布のサイズは敷いて寝られるように大判のものを選びました。
それでは、検証結果をランキング順に発表します!
同じような見た目でも別格! すぐに発熱する「Yuanhui」
Yuanhui
電気毛布
実勢価格:1959円
サイズ:145×100cm
電源:DC12V
コード長さ:約140cm
材質:ポリエステル、ABS、PVC
暖かさや品質のよさでダントツの1位となったのが「Yuanhui」の電気毛布でした。特に速暖性では他を寄せ付けないほどの結果に。即座に温もりが欲しい車内で使う電気毛布としては、この点だけでもベストバイに値する製品といえます。
▼暖房効果[◎]
1分後:30.4℃
7分後:38.8℃
スイッチを入れた途端、すぐに温もりを感じる30℃超えに。その間、約1分ほど。1分後で30℃超えしたのは本製品だけでした。7分たつと温度は体温を超える38.8℃にまで達し、冬場の暖房効果は相当に高いといえます。
▼毛布品質[○]
素材感は良好ですが、作りがややチープな印象です。
▼機能[◎]
温度は二段階で切り替えできます。
また、「Yuanhui」では問題ありませんでしたが、検証製品の中には使用後にシガーアダプターが火傷するほどに熱くなったものもありました。
取り外すときなど、シガーアダプターの取り扱いには注意しましょう。
まずまずの温度で暖房効果アリ 品質も良好な「ELUTO」
ELUTO
車載毛布
実勢価格:2599円
サイズ:153×111cm
電源:DC12V
2位となったのは「ELUTO」。1分後に25℃を超えましたが、30℃超えは5分を過ぎてからでした。温度はまずまずです。
▼暖房効果[○]
1分後:25.8℃
7分後:33.7℃
30℃近くまで上がるものの 効果が弱めの「JOYTUTUS」
JOYTUTUS
電気毛布
実勢価格:1899円
サイズ:145×110cm
電源:DC12V
コード長さ:約1.9m
3位は「JOYTUTUS」の電気毛布。7分後でも30℃に届かず、使用しても電気毛布という感じがあまりしません。
▼暖房効果[△]
1分後:24.5℃
7分後:29.3℃
4位: 温まるまでに時間がかかり 温度ムラも多かった「TTMOW」
TTMOW
車用電気毛布
実勢価格:1899円
サイズ:150×110cm
電源:DC12V
配線長さ:約2cm
4位の「TTMOW」は、1分後はほとんど暖かみを感じない状態。5分過ぎて暖かみが出てました。
▼暖房効果[△]
1分後:24.2℃
7分後:29.1℃
5位: 温度が低く暖かみがイマイチ…
効果は弱めな「Big Ant」
Big Ant
車載用電気毛布
実勢価格:3299円
サイズ:148×106cm
電源:DC12V
コード長さ:約96cm
材質:ウール調ポリエステル
残念ながら最下位となってしまったのは「Big Ant」でした。1分後に25℃超えましたが、その後はわずか。暖かみはあまり感じません。
▼暖房効果[△]
1分後:25.2℃
7分後:28.7℃
冷たい革シートには特に効果的! 敷くタイプの「シートヒーター」
Steman-net
12V車用
ホットシートヒーター
実勢価格:2999円
サイズ:127×47cm
電源:DC12V
シートが革素材の車だと、座ったときにひんやり冷たくてリラックスできないですよね。そんなとき、「Steman-net」のような、シートの上に敷くタイプのヒーターを使えば暖房付きシートのように暖かくなります。電気毛布にそのまま包まってしまうと動きにくいという人は、お尻の下にこのようなシートヒーターがあると快適に過ごせますよ。
以上、寒い車内でも快適に過ごせる「電気毛布」と「シートヒーター」のご紹介でした。
温度がすぐに上がるものが 快適で使いやすい!
今回の検証結果で意外だったのは、温度が上がるまでの時間が短いものが快適に使いやすいということ。温度調節があるものが便利なのかと思っていましたが、「弱」ではほとんど暖かさを感じることはできなかったため、すべてが「強」で試すことになりました。
さらに、製品によっては暖まり方にムラがあったり、ヒーターと外側のカバーが一体とならないため、使っているうちにヒーターが中で丸まってしまうなど、電気毛布の品質として疑問を持つものもありました。購入される際は、この検証結果も参考にしてみてくださいね。