「革靴による足の疲労」
外回り営業マンに多い悩み
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日々外回りを行う営業マンの靴といえば革靴。でもこの革靴、履き心地に独特の違和感があるものが多く、足が疲れたり、足の裏が痛くなったりしませんか。最近では外回り用の足が疲れにくい革靴も売られていますが、デザイン的に、自分のお気に入りの革靴のほうがいいという人も多いでしょう。これは悩ましい問題です。
「スニーカーを履けばどんなにラクなことか…」そう思っても、大人の事情で履けないもどかしさ…。ならせめて、“靴の内側”を工夫すればその違和感は軽減できるかもしれません。
そのとき、使うのが今回ご紹介する「インソール」です。靴の中にインソールを入れて履くだけで、感じる疲れが全然違ってくるんです。
インソールで軽減が期待できる足の悩み

インソールは、靴のサイズ調整や防寒はもちろんのこと、さまざまな足の悩みの軽減が期待できます。具体的には、疲労、外反母趾、浮指、内反小趾、扁平足、足底筋膜炎、O脚、消臭などです。
もちろんインソールひとつでこれら全てに効果が期待できるというわけではありません。それぞれの悩みにアプローチしてくれるインソールを選ぶことが重要です。
必ずしも悩みが解決するとは言い切れませんが、インソールによって少しでも悩みが軽減されるのであれば嬉しいですよね。
インソールはシーンや靴によって選ぶ
インソールはどれも同じというわけではなく、靴によって適切なものが異なります。種類別に適切なタイプやサイズ感を確認しておきましょう。ここでは4つの靴の種類に分けてご紹介します。
スポーツ用の靴に入れる場合は?

スポーツの際には、普段と比べてかなり大きな負担がかかるため、スポーツ用のインソールを使うことが大切です。
スポーツ用のインソールは衝撃を吸収して足や膝に伝わる負担を軽減してくれたり、足にかかる圧力を均等にしてくれたりする効果があります。足や膝、腰痛などの悩みがある方は一度インソールを見直してみるのも良いでしょう。
怪我や疲労を予防し、パフォーマンスを上げるのに重要な役割を果たしているので、スポーツをしている方は要チェックです。
ブーツに使う場合は?

ブーツを履いた時に特に気になるのがムレとにおいですよね。
ブーツの形状は熱がこもりやすくなっているため、寒い季節でも汗をかいてしまいます。快適にブーツを履き、脱いだ時のにおいを防ぐためにはインソールが鍵となります。
そこでおすすめなのが、通気性と防臭性に優れているインソールです。メッシュ素材であれば通気性が良いため快適にブーツを履くことができます。また、においの原因菌に効果的な防臭性に優れたインソールであれば、お座敷に上がる必要がある時や、お家にお邪魔するときも安心です。
パンプスに使う場合は?

パンプスに使うインソールを選ぶ際には、自分の悩みの原因をはっきりとさせておくことが大切です。
例えば、ヒールの高い靴を履くと自然と足が前に滑り、つま先を圧迫してしまいます。これによる足の痛みを防ぐには、つま先に入れるタイプの滑り止めインソールが有効とされています。
他にも「ヒールが高くないのに長時間履くと足が痛い」といった場合は、土踏まずの部分のクッション性に優れたインソールを使うと良いでしょう。土踏まずと靴の間に隙間ができてしまっていると、疲れやすくなることがあります。
このように、単なるサイズ調整や防寒ではない場合は悩みに合わせて選ぶのがおすすめです。
革靴に入れる場合は?

社会人の方や、スーツを着る機会が多い学生の方は革靴を履くことが多いと思います。
長時間履き続けることで気になるのが足の痛みですよね。我慢して履き続けると、外反母趾などを引き起こす可能性があります。そのため、中のスペースを狭くしすぎないように薄めのインソールを選ぶと良いでしょう。
また、これから革靴を購入するという場合は少しゆとりのあるものを選び、インソールの厚さでサイズ調整を行うのがおすすめです。長い時間快適に履くためにも上手く活用してみてくださいね。
6製品を『MONOQLO』がテスト
市販されているインソール
今回、テスター25人を動員して歩き回り、市販されているインソールを実際に比較し、おすすめの6商品をランキング化しました。革靴による足の疲れや足の裏の痛みを解消してくれるポイントとして、評価の際に重視したのは「歩きやすさ」、そして歩いた後の「足の痛み」「疲れにくさ」の3ポイントです。
早速ランキングの結果にまいりましょう。
トリムフィット オレンジ
包み込まれるのが超気持ちいい!
インパクトトレーディング
Superfeet
トリムフィット オレンジ
実勢価格:5100円
〈評価〉
歩きやすさ:◎
革靴が引き起こす足のこわばりがほぼゼロで、違和感が信じられないほど軽減されました。とにかく軽快。クッションが効いている製品は他にもありましたが、ただ柔らかいよりもちょうどいいホールド感が重要と感じたほどです。
足の痛み:◎
最初は少しだけ窮屈だと感じましたが、15分もしないうちに、かかとから足の側面が包み込まれる気持ち良さを実感。神保町~池袋の距離(約10km)を歩いても足の裏の痛みは感じず、快適でした。
疲れにくさ:◎
靴と足の裏がピタッと密着することで余計な力が入らず、足が疲れにくくなると実感しました。歩く姿勢が変わるためか、ふくらはぎの疲れも少なかったです。テスターたちが「足の裏の疲れがほぼない」と実感したほどで、テスト後、自腹で本製品を購入した者もいたほど!

歩き続けると、かかとから足の側面をホールドされる感覚があり、靴と足の裏がピタッと密着することで余計な力が入らず足が疲れにくくなると実感できました。クッションが効いている製品は他にもあったものの、ただ柔らかいよりもちょうどいいホールド感が重要だったことがわかりました。
担当した編集部員もあまりの違いに驚きを隠せませんでした。
Valife インソール
かかとのジェル効果が◎
Valife
インソール
実勢価格 1299円
〈評価〉
歩きやすさ:◎
衝撃を吸収するかかとのシリカゲル(柔らかいジェル材質)が歩行をサポートしてくれて◎。歩行中に時々シリカゲルから「キュッキュッ」とこすれる音が聞こえるものの、歩きやすさは非常に高評価となりました。
足の痛み:○
足の裏の痛みはありませんでした。人間工学に基づいて、インソール中央あたりに硬い材質の出っ張りがあり、クッション性は少ないのですが、フィット感があり快適でした。
疲れにくさ:○
足の裏全体の力を新たに配分し、足の裏全体のバランスを整える構造のためか、疲れにくいとは感じませんでした。ただ、歩くたびにかかとが少しずれるのが気になりました。
ジェルアクティブ
土踏まず以外は超快適
ドクター・ショール(Dr.Scholl)
ジェルアクティブ
実勢価格:1562円
〈評価〉
歩きやすさ:○
衝撃吸収性の高いジェルが入ったかかとのクッションは◎。ただ、つま先のクッションは効果を感じませんでした。
足の痛み:○
基本的には痛みは少ないのですが、土踏まず付近に違和感がありました。
疲れにくさ:◎
快適性に着目した形状を追求していることもあってか、疲れはほぼありませんでした。土踏まずの違和感以外は、非常に快適と言えます。
4位: 疲れ・蒸れ対策は優秀
HUHKA インソール
HUHKA
多機能インソール
実勢価格:1080円
〈評価〉
歩きやすさ:○
可もなく不可もなくといった感じでした。ただ、通気性のよいメッシュのため、サラサラした履き心地のよさはGOOD。
足の痛み:△
電車で立ちっぱなしの際、かかと・指の付け根付近に痛みがありました。
疲れにくさ:◎
クッション性は少ないのですが、不思議と疲れはありませんでした。蒸れにくいため、蒸れ防止を重視する人は、注目する価値があります。
5位: 小走りでも衝撃が少ない
SIDAS シティプラス
シダス(SIDAS)
シティプラス
実勢価格:5599円
〈評価〉
歩きやすさ:○
土踏まずの負担を軽減した構造で、クッション性は薄いのですが、階段や小走りでも足への衝撃が少ないのには驚きでした。
足の痛み:○
足の裏に多少の痛みを感じましたが、インソールがないよりは全然マシです。
疲れにくさ:○
土踏まず部分に適度な山があり、サポートされている感じがしました。
6位: スポーツ用のインソール
ソルボライト
ソルボ(SORBO)
ソルボライト
実勢価格:1399円
〈評価〉
歩きやすさ:○
土踏まず部分の山が歩く際にほどよくサポートしてくれました。
足の痛み:〇
衝撃吸収性が追求されているにもかかわらず、かかと付近に少し痛みを感じました。しかし、指や土踏まずは問題ありませんでした。
疲れにくさ:△
かかと付近に痛みからくる疲労感がありました。スポーツにはいいのかもしれませんが、長距離の徒歩には向かないと感じました。
長距離歩行で選ぶなら「トリムフィット オレンジ」が断然オススメです。ただ、衝撃吸収性や履き心地、蒸れ対策、スポーツ用など、特に重視したい要素があるのなら、そこに注目してみるのもいいでしょう。歩行による足の疲れから解放されるためにも、ぜひ参考にしてみてください!
毎日インソールを履き替えると、これがいかにいいかの違いが明確にわかりました!