マネー優待が改悪・廃止されると
株価暴落で大損の可能性も…

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株主優待株は一般的に、お得にもらえる優待品の魅力が支えとなって、たとえ日経平均が下落していても売られず、株価が安定しやすいというのが大きな強みです。

しかし、ひとたび優待内容が改悪され「お得な優待品がもらえる」という魅力が薄れてしまうと、その影響は甚大です。優待品目当てで保有していた投資家による売りが殺到し、ほとんどのケースで長期に渡り株価が大きく下落してしまいます。つまり、優待品のお得度が減るだけでなく、含み損まで抱えるダブルパンチとなるのです。

マネー改悪する理由はいたってシンプル
「業績の悪化」がほとんどです

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そもそも、なぜ企業は優待を改悪するのでしょうか。そのほとんどの理由は「業績悪化」によるものとされています。優待品は、株主還元のひとつとして企業の利益から捻出します。当然、利益が少なかったり赤字で余裕がない企業にとって、優待品は大きな重荷(コスト)であり、見直しの対象となってしまうんです。

マネーがっかり優待のトレンドには
3つの傾向があります

ここ最近、優待を改悪するがっかり銘柄には3つのトレンドがありました。実際の銘柄の例を出して見ていきましょう。

がっかり優待トレンド1
「○年以上保有」などの継続保有条件に変更

買い物優待券

[変更前]
100株以上:買物優待券5枚(2500円相当)
1000株以上:買物優待券10枚(5000円相当)

[変更後]
100株以上:買物優待券5枚(2500円相当)
1000株以上:買物優待券10枚(5000円相当)
※1年以上継続保有しているのが条件

「ほっともっと」「やよい軒」などを運営しています。もらえる優待券の金額は変わらないものの、2019年権利確定分から1年以上の継続保有が条件となりました。改悪発表後、株価も大きく下落してしまいました。

がっかり優待トレンド2
使い勝手の改悪

[変更前]
株主優待内容:使用制限なし
100株:2500円(保有株式数に応じて増額)
有効期限:1年間

[変更後]
株主優待内容:会計1000円毎に500円割引
100株:5000円(保有株式数に応じて増額)
有効期限:半年間

「備長扇屋」や「パステル」などを展開する同社運営店舗で制限なく使えた優待券です。もらえる優待金額は倍に増えましたが、無制限に使えていた優待券が「1000円につき500円」という縛りができ、使い勝手が改悪しました。また、有効期限も1年間から半年間へと短くなりました。

がっかり優待トレンド3
クオカード優待の廃止

[廃止前]
1000 円相当のオリジナルQUOカード

主にビルの経営支援を行う同社は2018年3月に株主優待の新設を発表しましたが、それからわずか5ヵ月後の8月に優待廃止を発表。以降、株価は大きく下落しています。このクオカードなど、自社の事業内容に関係のない金券を優待品にしている企業は、改悪・廃止しやすい傾向にあるので注意が必要です。

マネーがっかり優待をつかまないために
業績は必ずチェックしましょう

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お目当ての優待株を買ってみたら、がっかり優待になってしまった……ということがないように、株を買う前に会社の業績は必ずチェックしましょう。

※資生堂(東1・4911)の決算短信をもとに編集部作成

上記の資生堂の決算のように、増収増益予想となっている銘柄が理想です。なぜなら業績が悪いと、将来優待の改悪や廃止という可能性も考えられるからです。

以上、がっかり優待をつかまないための傾向と対策でした。お得な優待だからと飛びつく前に、業績のチェックは事前にしっかりしましょう。

(免責事項)
本記事にて掲載されている株価、優待情報などは2019年3月上旬時点のものです。本記事は投資による利益を保証するものではありません。投資のご判断はあくまで自己責任でお願いいたします。なお、掲載している優待内容は一部です。

(取引市場の文中略)
東1→東証一部
東2→東証二部
東マ→東証マザーズ

(タイトル写真)
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