保険プロ監修の基準で
3社を覆面調査

最近、町中や、大型スーパー内によく見られるようになった保険ショップ。一方で「手数料が高い」「乗合代理店が儲かる商品ばかりをすすめてくる」といったネガティブな噂も。

確かに保険商品は内容が難しく、なかにはきちんと内容を理解していないまま、加入する人も少なくないようです。そこで今回は、プロ協力のもと3つの乗合代理店に対し覆面調査を行い、相談サービスの実力をチェックしてきました。

「ほけんの窓口」を運営するライフプラザNEOの売り上げは上昇中。保険ショップの人気がうかがえます。今回は本誌より覆面調査員を派遣。実際に保険の相談をしてきました。

[調査員条件]
性別:男性(32歳)
誕生日:10月
家族:妊娠中の妻(29歳)。
妻は妊娠を機に仕事を辞めた
結婚歴:2年
年収:500万円
貯蓄:100万円
家賃:8万円
住居:埼玉に賃貸マンション。
数年以内に家を購入したいと
思っている
タバコ:非喫煙
健康状態:問題なし

[調査のチェックポイント]
「保証金額は適正か?」
各保険に対しての保障金額の設定は、相談者に合わせて設計する必要があります。

「商品選びは最適か? 」
同じ保障内容でも、得な商品とそうでないものがある。商品選びも重要。

「無駄な保険はないか?」
必要ない保険提案は一番悪質。リスクの捉え方次第なだけに誠実さが問われます。

保険調査対象はこの3社!

CMでもおなじみ、乗合代理店の最大手。

客満足度をNo.1を、ホームページ上で大きく謳う代理店。本当に顧客に寄り添っているかチェックします。

この秋から新たにドコモが乗合代理店業に参戦。異業種からの参戦でひときわ大きな注目を集めています。

保険覆面調査①「ほけんの窓口」

総相談時間:1時間30分

乗合代理店の最大手「ほけんの窓口」では、調査結果として非常に誠実な印象を受けました。まず、安易な商品提案を行わない点が好印象。説明も丁寧でしっかりしており、納得して商品を選んでもらうスタイルです。

保険の設計もあれこれとむやみやたらにオプションを付けてくるわけではなく。お金をなるべく削るような進め方でありながら、死亡時の教育費の備えなど、肝心のポイントはしっかり説明してくれます。

1回の相談で契約を急ぐような態度を見せず、じっくり懇切丁寧に相談に乗ってくれているのが伝わりました。ソニー商品への偏りは気になりますが、総じて的確なアドバイス力を見せてくれました。

死亡保障に区切った説明

相談者にせかされても一つ一つしっかり説明して納得感を高めるスタイルは非常に優秀です。

遺族の生活費見積もりがリアル

遺族の生活費は、かなり正確な見積もりでした。家電の買替費などリアルに必要保障額を割り出して説明してくれます。

教育費分の死亡保障を容易

収入保障を使って教育費に対する保障を大きくかける保険設計。リスクに合わせた適切なアドバイスも頼もしいかぎりです。

ドル建て商品のリスク説明が少ない

保険はお得という観点からドル建ての紹介もありましたがリスク説明が不十分でした。

ソニー生命 家族収入保障

子どもの教育費に対する保障用。収入保障と同タイプの保険で、理にかなったチョイスです。

ソニー生命 バリアブルライフ

予定利率の高い優れた商品。貯蓄性のある保険を勧めるのであれば適した選択といえます。

保険覆面調査②「ほけん百花」

総相談時間:2時間40分

顧客満足度が高いということで期待を込めて相談の席に着きました。相談の流れは、保険ジャンル→保障額→保険商品といったかたちでオーソドックス。

しかし、まず第一に保険の種類を紹介する過程で、いらない保険を省いて行くという意識が低いのはマイナスポイントです。「年金」や「就業不能」へのリスクも必要性が高いと説明していて、結果として、最終的なプランは保険料が高額になってしまいました。

もちろん、加入の強制はありませんが、フルパッケージ設計で、消費者側に「心配がない場合は外してもOKです」という投げかけの粗さが気になる結果となってしまいました。

明らかに保険料が予算オーバー

ここから減額していこうという話ではありましたが、年収に対して無理のある保険料を提示するのはマイナスポイントです。

保障額が全然足りていない

ベースとなる死亡保障に対しての保障額が不足していました。ヒアリングに問題があったのでしょうか。

解約控除の説明がされていない

貯蓄性のある終身保険のリスクとして、解約時に差し引かれるお金はもっと手厚く説明されるべきではと感じてしまいました。

学資保険を進めないのは手数料が低いから?

学資保険を勧めないのは、終身保険を売りたいからと予想されます。手数料で儲ける代理店の特徴をひしひしと感じてしまいました。

T&Dフィナンシャル生命 家計にやさしい収入保障

収入保障保険は健康体割引を考慮しつつ選んでくれました。しかし、なぜこの会社かはよくわからずモヤモヤが残ります。

三井生命 ドリームフライト

ドル建てで貯蓄性が高いと提案されましたが、この商品である妥当性は最後まで分かりませんでした。

保険覆面調査③「ドコモショップ」

総相談時間:2時間

日本の最大手携帯キャリアであるドコモが保険販売をスタートしたとのことで実力をチェック。携帯ショップに入る感覚で保険の相談ができます。内容は実にまじめで、お金、保険のセミナーに始まり、細かいリスクの説明まで非常にわかりやすかったです。

ただ、そのセミナーが資産形成色が強く、終身保険を売るための誘導かと勘ぐりたくなる部分があります。とくに、保険商品で貯蓄を勧めてくるあたりが気になります。

一方で、低解約返戻型の途中解約リスクについて説明がないなど、少し不安な点も。相談の流れには好感が持てますが、売りたい保険ありきの部分もあるので注意が必要です。

データに基づいて丁寧に解説

ニッセイのパンフを使いながら、様々なリスクについて数字を交えて解説してくれました。とても分かりやすく好印象です。

センスの良い商品セレクトは好印象。商品特性をよく把握しており適切な商品を選んでくれるので安心できます。

相談しやすさ敷居の低さが◎

予約もいらず、ブラリと相談できる敷居の低さは好印象。がっつりセールスではなく気軽に相談できます。

必要保障月額30万円の理由説明なし

収入保障の保障額設定がやや雑な印象を受けました。月30万円の生活費が必要といわれたものの、根拠がよく分かりません。

貯蓄性保険のリスクや保険料値上げの解説なし

終身保険を勧めてくる割には、低解約返戻金の中途解約リスクの説明もなくお得さの説明ばかり。

損保ジャパン日本興和ひまわり生命 家族のお守り

終身は貯蓄性のある保険を勧められました。全体的に、終身に入らせたいという意図を感じます。

東京海上日動あんしん生命 長生き支援終身

遺族年金で足りない部分を補う収入保障の提案。割安感の高い商品を選んでくれたので好印象です。


調査の結果、最も顧客の立場に立った保険設計を考えてくれたのは「ほけんの窓口」でした。無理のない商品の提案や、リスクをきっちりと説明するあたりに、顧客に保険の内容をとことん納得してもらうという姿勢をみることができました。

「ドコモショップ」は携帯ショップに窓口があることからやはり入りやすく気軽に相談できました。説明が丁寧で分かりやすい点もよかったのですが、リスクの説明なく終身保険を勧めてくるあたりが、手数料欲しさのセールストークに感じてしまい残念でした。

一方で「ほけん百花」は保障額に見合わないも不足とこちらの立場をあまり考えない印象。とにかく手数料が高い保険に誘導するという意図を感じてしまいました。

保険ショップは便利な面もありますが、保険外交員のペースに乗らず、あくまでも自分の家族構成や将来設計を考慮に入れた保険設計を考えてくれるかどうか判断すべきです。保険選びはその場で即決せず、一度持ち帰って慎重に検討を。


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